ランエボジュニアと呼びたくなる4WDターボの痛快な走りのギャランフォルティススポーツバック！！

【本記事は2009年6月にベストカーに掲載された記事となります。】ギャランフォルティススポーツバックにもセダン同様、4WDターボの「ラリーアート」が設定されている。搭載されるエンジンはランエボXにも搭載される直4、2Lターボ（4B11）でスペックは最高出力240ps／6000rpm、最大トルク35.0kgm／3000rpmでセダンのラリーアートと同じ。トランスミッションはランエボXと同じツインクラッチSSTで小気味いいシフトが楽しめる。4WDシステムはセンターデフ方式のフルタイム4WD。301万3500円は超お買い得！！

ランエボXと同じ素性で基本性能を高めつつ、エンジンを扱いやすく仕上げて乗り心地の向上も図った。中間的な位置づけだからセダン版のイメージは曖昧だが、スポーツバックになると独自の個性が生まれる。それは欧州車の世界観。走行性能は突出させず、適度に高めてバランスよく仕上げ、実用性との両立を図った。レガシィTWに比べると地味だが、そこに馴染みやすさが宿る。コンパクトではない5ドアハッチバックは、ハイブリッド車を除くと日本では売りにくい。理解できるのは中高年齢層のクルマ好きか。

このクルマがヨーロッパでライバルとしているインプレッサの売れゆきも大いに伸び悩んでしまっている。スポーツバックのトコロでも書いたように「どうやって使ったらクルマの持ち味を引き出せるのか？」がユーザーに伝えられていない。逆にどんなクルマでもいいなら、このクルマを選ぶ理由も見つからない。新型車を出す場合、クルマに見合った使い方やマーケットを開拓しなければなるまい。ヨーロッパ人に使い方の説明もせず、日本食を紹介するのでもなく箸（食器です）を売ろうとしているようものだということ。

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