中古車購入ガイド
更新日:2022.07.08 / 掲載日:2022.07.08
【レクサス IS】200万円台から探せるスポーティセダンが買い時に
レクサスのミドルクラスセダンがIS。日本では、レクサスブランドが導入された2005年に発売され、当初は同ブランドのエントリーモデルとしての役割を担っていた。BMW 3シリーズやメルセデス Cクラスをライバルとし、駆動方式もFRを採用(4WDも設定)。これにより走りのイメージを押し出したモデルとなり、高性能版IS Fも登場した。2013年にはフルモデルチェンジを受けて2代目が登場。今回は、2代目(E30系)の改良遍歴とグレード別の相場を見ていこう。
レクサス IS(2代目/E30系)ってどんなクルマ?
2013年5月、新型となったレクサスIS。GSで導入されたスピンドルグリルを導入するなど、先代から一段とスポーティになったルックスが見どころ。ホイールベースの拡大により居住性も改善し、セダンとしての実用性も高まった。ボディには、溶接打点間のピッチを細かくできる新工法「レーザースクリューウェルディング」などを導入し、高いボディ剛性も実現している。
また、ハイブリッドモデル「IS300h」を導入したこともトピック。2.5L 直4エンジンに高トルクのモーターを組み合わせ、システム全体で220馬力を発揮。JC08モード燃費は23.2km/Lを達成した。そのほか、2.5L V6の「IS250」、3.5L V6の「IS350」を用意。前者には6速AT、後者には8速ATが組み合わされる。安全面では、車線逸脱を警告する「レーンディパーチャーアラート」、車線変更時の安全を支援する「ブラインドスポットモニター」の採用や、プリクラッシュセーフティシステムの改良などが行われた。
改良遍歴は?
2014年7月、一部改良を受けた。標準仕様と豪華グレード「バージョンL」のフォグランプにLEDを採用したほか、ドアミラーにオート電動格納式、自動防眩、鏡面リバース連動ラストメモリー付きチルトダウン機能を標準装備。インテリアは、フロントコンソールサイドのニーパッドを全車に採用したほか、センターコンソール、センタークラスターをダークグレーメタリックとして質感が高められた。
2015年7月、2.0L 直4ターボエンジンを搭載する「IS200t」が追加された。最高出力は245馬力、最大トルクは35.7kgmというハイスペックながら、JC08モード燃費は13.2km/Lを実現する。トランスミッションは8速ATを組み合わせるほか、フロントにはパフォーマンスダンパーを標準装備するなど、走りの性能も追求。また、IS300hの4WD車は、トランスファーにトルセンLSDを採用。また、IS350にもIS200tと同じくパフォーマンスダンパーが与えられた。
2016年10月、マイナーチェンジを受けた。エクステリアは、ヘッドランプやスピンドルグリルのデザインを変更。リアコンビランプを多灯LEDに変更し、ホイールも一新された。インテリアは、ナビディスプレイを10.3インチに拡大したほか、新内装色の追加、プレミアムサウンドシステムのスピーカーを10個に増設するなど、より高級かつ快適な改良内容となっている。走りの面では、ショックアブソーバーの改良、アルミ製フロントサスのロアアーム、剛性アップや軽量化などが行われた。またCUSTOMIZEモード搭載のドライブモードセレクトを設定し、好みに応じた走行モードのセッティングができるようになった。そのほか、「レクサスセーフティセンス+」を標準装備。
2018年8月の改良では、2.0Lターボ車(IS300)のアクセルレスポンスを向上。
2020年11月、2度目の大幅改良が行われた。内外装のデザインを一新したほか、走りを大幅に強化。具体的には、ドライバーの入力に対する応答性や車体の動きの抑制など、走行シーンに応じて快適に走れるような改良を実施。2.5Lハイブリッド車は、アクセルに対するエンジンとモーター駆動力の制御を変更した。2.0Lターボ車もリニアなレスポンスの走りを実現している。また、プリクラッシュセーフティの対応領域を拡大するなど、安全性も大きく向上している。
レクサス IS(2代目/E30系)のグレードと相場
2代目ISのグレード構成は、「IS200t(後にIS300hへ名称変更)」、「IS250」、「IS350」、「IS300h」となっている。それぞれに、豪華仕様の「バージョンL」、スポーティな「Fスポーツ」が選択可能。ここでは各グレードの中古車相場をチェックしてみたい。
「IS200t」/「IS300」
2015年に追加された2.0Lターボ搭載車。当初は「IS200t」という名称だったが、2017年に「IS300」へと名称が変更されている。「バージョンL」は、セミアニリン本革シート、ステンレス(フロント)&樹脂(リア)のスカッフプレートを採用し、高級感を高めている。「Fスポーツ」では、スポーツサスペンション、18インチ専用ホイール、専用スポーツシート、専用フロントグリルなどを装備。物件数が多いのは「Fスポーツ」で、6割ほどを占めている。中古車平均価格は350万円(IS200t/IS300全車)だが、「Fスポーツ」に限れば371万円とやや高め。
「IS250」
2013年の発売時から2016年のマイナーチェンジまで設定された2.5L V6モデルが「IS250」。標準仕様、「バージョンL」、「Fスポーツ」があるのも他グレードと共通だ。生産期間は短いが、物件数は2.0Lターボと同程度。決して多くはないが、探せば十分見つけられるはず。こちらも「Fスポーツ」の割合が多く、「バージョンL」がそれに続く。中古車平均価格は214万円(IS250全車)と、年式相応に安くなっている。
「IS350」
発売時から現在までラインアップされるガソリンの最上級モデルが「IS350」。3.5L V6エンジンを搭載し、318馬力のハイパフォーマンスを誇るモデル。この世代にはIS Fは存在しないため、高性能モデルとしての役割は「IS350」が担う。ただし物件数が少ないのがネックとなっており、最も多い「Fスポーツ」も探しにくい状況だ。中古車平均価格は303万円(IS350全車)。
「IS300h」
ハイブリッドモデルの「IS300h」も、デビュー時から現在までラインアップされている。燃費と走りを両立しており、多くのユーザーにマッチするグレードといえよう。そのため中古車物件が多く、全体の6割以上を占めている。ほかのパワートレインでは「Fスポーツ」が物件の中心となっているが、こちらは「バージョンL」も豊富に揃うのが特徴。中古車平均価格は283万円(IS300h全車)で、低年式も多いため幅広い予算で探すことができる。
※上の記述は、2013年発売モデルについてまとめたもの。年式によって装備内容が異なる場合があります。中古車平均価格は2022年7月時点のデータ。
まとめ
最近は新車の数が少なくなっているセダンも、中古車ならば多くのモデルが揃っている。特にレクサスISは手頃なサイズと価格、そしてスポーティな走りを持つ人気モデル。4つのパワートレインがあるが、中古車市場はハイブリッド車に偏りがあるのが特徴。低予算で探すなら「IS250」または「IS300h」、パワフルな走りを味わうなら「IS350」がオススメだ。