車のエンタメ
更新日:2022.12.28 / 掲載日:2022.12.28

ディーラーOPチラシで見る“名車・迷車の魅力”『180SX 中期&後期型』1

「そうそう、昔はこんな装備があったよね」「これ一体何に使うんだろう?」
いわゆる販売店用オプション(ディーラーオプション)の、ちょっとレトロで懐かしさが詰まったカタログに注目し、世の中の迷車&名車を振り返ってみようという、なかなかにマニアックな当コーナー。今回は、流麗なシルエットで人気を博したS13シルビアの兄弟モデルにスポットを当ててみたい。

●文:澤田真弘

S13シルビアの兄弟車に注目!

 今回の主役はFRスポーツとして今でも人気の180SX。誕生した当時はデートカーとしても活躍していた。ここでは中期と後期のカタログを探ってみる。

 1989年に登場した180SXがS13シルビアの兄弟車なのは有名な話。北米向けの240SXをベースに日本向けに仕立て直しが行われている。

 S12シルビア/ガゼールにあったハッチバックタイプが欲しいという営業サイドの要望から誕生したという。

 基本的にS13シルビアと同じエンジン、シャシー、足回りだが、大きく異なるのはリトラクタブルヘッドライトを始めとしたエクステリア。シルビアと共通部品のようでいて、実は細かい部分が専用なのも180SXの特徴だ。

 シルビアが3ナンバーとしてS14にモデルチェンジをした後も、5ナンバーFRスポーツとして一定の人気を集めていたが、結局2代目は生まれず、3回のマイナーチェンジを経て1999年に約10年間の歴史にピリオドを打っている。

 それではまず、1995年8月に配付されていた中期型カタログからスタートしよう。モデル時期的には中期の末期に近い。同年5月の一部改良後のものである。

 最初のページはエアロやアルミの紹介から始まり、タワーバーなどのチューニングパーツも豊富。

 スポーツ走行時の横Gに対応した左右のニーパッドや大型フットレストも設定されている。デジタル式パワーメーターは、エンジン出力・トルクや燃費など、20項目以上のエンジン状況を表示できる高機能タイプでスポーツ走行にピッタリ。

 ただ、これを装着すると、インパネのDINスペースが埋まってしまい、オーディオ装着ができなくなってしまうというのがなんとも悲しいトコロ。

 また、ちょっと不格好だが、効果が高そうなマッドガード(1台分)も面白い。しかしこちらは形状の違いから、ほかのエアロパーツ類との組み合わせは不可だ。

 次は内外装関連アイテムのページだ。当時でもサイドストライプやボディステッカーなどを装着したクルマは少なかったような気がするが、品揃えはかなり充実。エンブレムキット(2枚入り)の説明で「あなただけのスペシャルバージョンに仕立てれば、愛着もひとしおです。」と、どうにか購買欲を誘おうとしているのが微笑ましい。

 ちなみに当時の価格は1800円……これ高くないか? 微妙なアイテムと言えば、車幅確認用ポールの電動格納式ネオンコントロールやレース地のシート半カバーも気になるところ。年配の方にも配慮しているのだろうが、どうもこの時代のカタログはまだターゲット層が絞り込めていないようで混沌とした印象を受けてしまう。

 オーディオページへ。ナビ、MD、CD、CDチェンジャー、カセット、チューナー、スピーカーととても豊富。メーカー数も多く、今はなきザナヴィがラインナップされているのが懐かしい。

 そして最後は、1990年代初め頃から展開されていた日産の独自ブランド、ナヴァーンの紹介。アルミホイールやシフトノブはともかく、ルーフキャリア類が大充実しているのが不思議。180SXにはあまり似合わなさそうなんだけど……。

NISSAN 180SX(中期型)

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