中古車目利き講座 トヨタ ラクティス

上質車両を見極める 中古車目利き講座
ラクティス
参考車両 : ラクティス 1.3 X 初年度登録2005年10月
TOYOTA
RACTIS 
DBA-SCP100
トヨタ ラクティス
ファミリーを中心に、ユーザー層は広い。不慣れな運転や不注意に扱っていた車両も少なくないので、外装の細かい傷が目に付くかもしれないが、見かけよりも、走行に影響を及ぼすダメージや修理跡などがないか、しっかりチェックしよう。また、子供を乗せていることも多いので、内装の汚れや染み、臭いにも注意が必要だ。中には、手入れや点検整備に無頓着な「乗りっぱなし」の車両もあるので、オイル交換も含めて、メンテナンスの履歴と現状を確かめよう。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
・1.3 (1296cc)      
X DBA-SCP100 CVT FF
X Lパッケージ DBA-SCP100 CVT FF
・1.5 (1496cc)      
G DBA-NCP100 CVT FF
G Lパッケージ DBA-NCP100 CVT FF
G パノラマパッケージ DBA-NCP100 CVT FF
G Lパノラマパッケージ DBA-NCP100 CVT FF
G Sパッケージ DBA-NCP100 CVT FF
X CBA-NCP105 4AT 4WD
X Lパッケージ CBA-NCP105 4AT 4WD
G CBA-NCP105 4AT 4WD
G Lパッケージ CBA-NCP105 4AT 4WD
G Sパッケージ CBA-NCP105 4AT 4WD
●2005年10月からファンカーゴの後継車として販売されている、ヴィッツをベースにした実用的な背高コンパクトカー。広いラゲッジスペースに加えて、後席の居住性を高めているのが特徴といえる。
 エンジンは、1.3と1.5リッターがあり、FFとCVTの組み合わせが基本だが、1.5には4WD+4速ATも設定されている。
 仕様グレードは、ベーシックな「X」とリアルーフスポイラーや前後調整機能付きの本革巻きステアリングを備えた「G」が基本。
 パッケージとして、スマートエントリー、オートエアコン、オーディオなどを備えた「Lパッケージ」を両グレードに設定。
 「G」には、アルミホイールやエアロパーツを組み込んだ「Sパッケージ」の設定もある。「パノラマパッケージ」と「Lパノラマパッケージ」には、ガラス製のルーフも装着。
 その他に、ウェルキャブ(車いす仕様車、助手席リフトアップシート車、助手席回転スライドシート車、手動運転補助装置フレンドマチック取付専用車)なども、販売されている。
全体の雰囲気から探る
 やや離れた位置から、全体の様子を観察しよう。外板パネルの隙間(立て付け)、塗装面の光沢や色むら、車両の傾きなど、外観に異常はないか、チェック。
 前面は、バンパー(グリルと一体)/ボンネット/ヘッドライトの横線が並行に揃って、左右対称になっているか、確認する。ナンバープレートにも気を付けよう。
 左右ヘッドライトを見比べて、片方だけ新しく感じたら、その側が補修されている可能性もある。不審な箇所があれば、近寄って、詳しく調べると同時に、周辺の状態も確かめよう。
ラクティス
ラクティス 角度を変えながら観察
 車体表面の傷や凹み、塗装の異常などを探る時は、角度を変えて見てみよう。
 斜めから透かして見ると、見落としがちな浅くて広い凹み、あるいは波打ち(しわ)など、微妙な異常も確かめることができる。
 しわが寄っているのは、衝撃を受けているか、板金修理跡だ。
 また、塗装表面が周囲と違っている箇所(部分的な変色や色むら)も、修理跡の疑いがある。
整備状態を確かめる
 エンジンと周辺の部品を、まずチェック。ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品を調べると同時に、エンジンオイルのにじみや汚れ(オイル漏れの兆候)にも注意。できれば、冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキやウォシャーの液量なども点検したい。 周囲と比べて新しく見える部品は、交換していることが疑える。故障や不良によって交換したのか、それとも、車体部の修理に伴う交換なのか、調べよう。
ラクティス
鉄板部分をチェックする
 インナーパネル(エンジンルームを囲んでいる車体内側の鉄板)を見てみよう。
 大きなダメージを受けると、走行機能面に不具合が生じるので、修理跡(溶接、シーラー、塗装の異常)はないか、歪みやしわなどはないか、しっかりチェック。
 エンジンルームのいちばん前で車体の左右に繋がっているラジエターサポートにも注意。車体前部に衝撃を受けると、修正あるいは交換修理する確率が高い。
ラクティス 取り付け状態を調べる
 フロントフェンダーは、固定しているネジを確かめよう。脱着した形跡があれば、修理のために交換している可能性がある。
 傷や凹みの補修、あるいは損傷を受けて修理しても、きれいに直していれば修復歴車にはならないが、交換している場合は、車体の前部を広範囲に修理しているかもしれない。インナーパネルをはじめ、周辺を再チェックする必要がある。
隙間の狂いと色の違い
 車体前部から側面にかけては、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラス左右にある柱)、ボンネットなどが、隣合わせになっている。
 隙間の幅を見てみよう。均等になっていなければ、パネルがずれている。ダメージを受けてるか、修理している可能性も高い。
 また、外板パネルの隙間を境に、隣り合う塗装の色調も比べてみよう。修理や交換をすると、色艶が違って見えることがある。周辺も探って、判断しよう。
ラクティス
ラクティス ラクティス ネジを回した理由を推察
 側面に大きな損傷を受けると、ドアを交換することも多い。ヒンジ(ドアを支えている金具)の固定ネジをチェックしよう。
 前後左右のドアを見て、特定のネジだけに脱着した形跡があれば、修理するために外したか、あるいは交換していることが考えられる。
 ただし、ドアの立て付け調整のためにネジを回すことがあるので、周囲の状態も含めて判断する必要がある。ドアキャッチ(ロックする部分)も、調べてみよう。
リアフェンダーのポイント
 リアドアを開けて、開口部の塗装面を見てみよう。マスキング跡があれば、リアフェンダーを補修、あるいは板金修理している可能性がある。
 また、修理状態によっては、外板とドア開口部の塗装表面の色調が異なるケースもある。
 フューエルリッド(給油口の蓋)もチェックポイント。開けて、シーラーの乱れやマスキング跡がないか、調べよう。フューエルリッドを外したり、交換している様子がある場合も、リアフェンダー周辺を修理していることが疑える。
ラクティス ラクティス
ラクティス ラクティス 車体後部のチェック
 後面も、前部と同様に、少し離れたところから、バンパー/リアゲート/コンビネーションランプ(テールライト)の立て付けを観察し、横(水平)線と左右(対称)の隙間のバランスをチェック。ナンバープレートは、封印を外した傷がないかどうかも、調べよう。
 また、リアゲートを閉めた時の立て付けを見て、全体に狂っていれば、ゲートのずれか、車体の歪みが疑える。右左の片方だけに異常があれば、その側の車体部を修理していると判断できる。
 そして、リアゲートを開閉してみよう。しっかり閉まらない(スムーズにロックできない)場合は、ゲートがずれているか、あるいは車体のほうが歪んでいることも考えられる。
疑いがあれば周辺も探る
 後部に大きなダメージを受けると、リアゲートを交換することもある。固定ネジに手を加えた痕跡がないか、見てみよう。交換した疑いがあれば、ルーフ部などに修理跡はないかも確認しよう。
ラクティス
ラクティス 鉄板の接合部にヒント
 リアゲートを開けると、左右両側共に、鉄板が横から回り込んで接合されている鉄板の継ぎ目が見える。
 溶接やシーラー、塗装状態などを調べてみよう。異常があれば、修理していると考えられる。 疑わしい場合は、車体の左右同じ場所を見比べると、判断しやすい。特に、シーラーとスポット溶接の状態を調べよう。
 テールライトの交換にも注意。
スペアタイヤ周辺も観察
 ラゲッジスペースの床を開けて、スペアタイヤハウス内も忘れずに、凹み、波打ち、板金修理跡、交換跡などはないか、チェック。
 さらに、スペアタイヤを外して、シート状の防振材を見てみよう。切り接ぎ、張り替えた形跡などが、修理を推察する目安になる。
 塗装跡は、錆の補修も考えられる。錆や泥の付着、水溜まりの跡などがあれば、水が浸入した原因を突きとめる必要がある。
ラクティス
ラクティス ラクティス 床下を覗いてチェック
 下まわりは、前後左右あらゆる角度から覗き込んで、鉄板部の変形や凹み、支え金具類の歪み、修理した痕跡などはないか、見てみよう。意外なところにダメージを受けているのを発見することがある。
 車体側面では、サイドシル(ドアの下にある車体前後方向に通っている梁の部分)の下部には特に注意。塗装、シーラー、溶接などから、鉄板の接合状態を確かめることがポイントになるが、波状になっているので、判断が難しいかもしれない。修理している疑いがあれば、車体左右の同じ場所を比べてみよう。
 また、マフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかどうかも探ろう。オイル類や冷却水などの液体、グリスなどの油脂類などが漏れていないかも、チェックしよう。
バンパーの裏を確かめる
 バンパーは、車体に伸びているステーに歪みや割れがないか、チェック。固定部に手を加えた形跡がないかも調べて、修理や交換していないか、確かめよう。。
 さらに、バンパーの奥にある鉄板部に変形や凹み、修理した痕跡などはないか、チェック。車体を構成する重要な部分なので、修理や交換していれば、その車両は修復歴車と明記されているはずだ。
ラクティス
ラクティス 不調や不具合を察知する
 エンジンは、かかり具合、アイドリング、異音、回転の上下、排気ガスの色などをチェック。
 実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも、試してみよう。
 容易にエンジンがかからない場合は、バッテリーが弱っていたり、エンジンの調整が必要かもしれない。異音や大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。
操作して機能を確かめる
 保安関係(ヘッドライト、テールランプ、ブレーキ、ウインカー)などの作動状態を、まず確認。
 さらに、電装機器や電動機構などは、正常に機能しているか、確かめよう。
 エアコンは、温度調節や風量を試してみる。オーディオは、ラジオだけでなくCDも聴いてみるなど、スイッチを入れるだけでなく操作してみる。パワーウインドウの開閉や後部座席ランプの点灯なども、忘れずにチェックしよう。
 カーナビを装備していれば、地図の発行時期も、調べよう。
 また、後部シートからラゲッジスペースまで、念入りに調べよう。汚れや染み、傷の付き方などから、小さな子供が乗っていたとか、頻繁に荷物を出し入れしていたなど、使い方が推察ができる
ラクティス ラクティス
ラクティス ATの作動を試してみる
 セレクトレバーを操作して、トランスミッションの状態をチェック。
 エンジンをかけて、ブレーキを踏んだまま、PからDへ、NからRへなど、各ポジションにレバーを動かして、引っかかりやゆるみ(ぐらつき)などはないか、切り替え時にショックがあるなどの異常がないか、試してみる。CVT(FF車)は、走行中に変速ショックがあるのは異常だ。できれば試走して、確かめたい。
減り具合と減り方を点検
タイヤは、溝の深さ(1.6mm以上が目安)を、まずチェック。
 溝が十分に残っていても、減り方を調べよう。接地面を見て、一部が極端に減っている「偏摩耗」を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけなのか、あるいは車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。
 偏摩耗は、車体前部のインナーパネルが変形して生じることもある。走行中にハンドルが片方に取られる場合も、要注意だ。
ラクティス
ラクティス 書類の内容も調べる
 点検整備記録(メンテナンスノート)は、必ず記載内容を調べよう。
 定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておくと、車両各部の状態を探る参考になる。
 また、車両や標準装備類はもちろん、純正オプションや後付けの社外製品が付いている場合も、それぞれの取扱(使用)説明書が揃っていることを確かめよう。
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
クルマの鑑定ならおまかせ!
 中古車の目利きチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行(有料)してくれる。
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