【中古車目利き講座】トヨタ カローラフィールダー


上質車両を見極める 中古車目利き講座
トヨタ カローラフィールダー
DBA-NZE141G
参考車両:1.5X G エディション
初年度登録 2007年12月

トヨタ カローラフィールダー

ステーションワゴンは、セダンの後部を延ばして、より多くの荷物を積むことができることがポイント。アウトドアスポーツなどで使っている車両も多いが、ミニバンよりも走りが安定していることから、ユーザーにはクルマ好きも少なくない。内外装とも、もちろん慎重にチェックするが、どんなユーザーがどのような使い方をしていたか推測してみよう。エンジンをはじめ、走行機能系の整備状態も、念を入れて確認しよう。

● 2006年10月に発売された10代目カローラ。セダンは車名が「アクシオ」となったが、ステーションワゴンは先代と同じ「フィールダー」を継承している。
 エンジンは、1.5(1496cc)と1.8(1797cc)の2種。駆動方式は、2WD(FF 前輪駆動)と4WD。トランスミッションは、CVT(無段変速機)が基本だが、1.5のFF車には5速MTの設定もある。
 仕様グレードは、1.5では「X」を基本に、プライバシーガラス、リアスポイラー、スマートエントリー、プッシュ式スターター、オートエアコンなどを加えた「G エディション」を設定。1.8の「S」は、1.5のG エディションと同等の装備。1.5と1.8の両方に設定されている「エアロツアラー」は、外装にフロントスポイラーやサイドマッドガードなどを装着し、内装にスポーツシートを備えるなど、スポーティなアイテムを追加している。
 特別仕様車 1.5X「HID セレクション」は、Xをベースに、プロジェクター式ディスチャージヘッドランプ、リアスポイラー、プライバシーガラスなどを装着している。

●参考車両と同時期の仕様グレード設定(2007.08)
グレード 型式 シフト 駆動
・1.5
1.5X DBA-NZE141G 5MT FF
DBA-NZE141G CVT FF
DBA-NZE144G CVT 4WD
1.5X G エディション DBA-NZE141G 5MT FF
DBA-NZE141G CVT FF
DBA-NZE144G CVT 4WD
1.5X エアロツアラー DBA-NZE141G 5MT FF
DBA-NZE141G CVT FF
DBA-NZE144G CVT 4WD
・1.8
1.8S DBA-ZRE142G CVT FF
DBA-ZRE144G CVT 4WD
1.8S エアロツアラー DBA-ZRE142G CVT FF
DBA-ZRE144G CVT 4WD
・特別仕様車
1.5X HID セレクション DBA-NZE141G 5MT FF
DBA-NZE141G CVT FF
DBA-NZE144G CVT 4WD
●主な変更とモデルタイプ
◇ 2006年10月:新発売。
◇ 2007年8月:特別仕様車 X 「HID セレクション」発売。
◇ 2008年4月:特別仕様車 X 「スペシャルエディション」を発売。
◇ 2008年10月:「カローラアクシオ/カローラフィールダー」マイナーモデルチェンジ。
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全体の雰囲気から探る

 車両の周囲をひと巡りして、車体の様子を観察しよう。外装部品の立て付けをはじめ、塗装面の状態、車体の傾きなど、外観に異常がないかチェック。不審な箇所があれば、近寄って詳しく調べよう。

 前面は、ボンネット/グリル/バンパー/ヘッドランプ/フェンダーなどが並んでいるバランスと、左右対称になっていることを確認。

 左右ヘッドライトの片方だけが新しい場合(交換の疑い)は、その側の車体部を修理している疑いもある。ナンバープレートの傷や歪み(変形)、修整跡なども、車体部の修理/交換を疑ってみる。

後部のチェックポイント

 後部も前部と同様に、バンパー/テールゲート/コンビネーションランプ(テールライト)/フェンダーなどが並んでいるバランスをチェック。

 テールゲートの立て付けを見て、全体に狂っていれば、トランクリッドがずれているか、あるいは車体が歪んでいる疑いもある。左右の片側だけに隙間の異常箇所があれば、その部分の車体部を修理している。

 後部ナンバープレートは、封印の傷(剥がして付け直した形跡)が、テールゲートや車体部を修理/交換しているヒントだ。

トヨタ カローラフィールダー
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整備状態を確かめる

 定期点検整備記録とつき合わせて、ゴムホースやベルトなど消耗部品を中心に、エンジンと周辺をチェック。エンジンオイルの滲みや汚れ(漏れの兆候)などにも注意。

 周辺と比べて新しく見える(交換が疑える)部品があれば、消耗部品を交換しただけか、故障などの不具合を修理したのか、あるいは事故などでダメージを受けたのか、整備記録も探ってみよう。

車体内側の鉄板を調べる

 左右フェンダー側や室内側のパネルなど、エンジンルーム内各部の鉄板をチェック。車体の骨格部にダメージを負っている車両は、修復歴車となっているはずだが、念のために、歪みやしわ、修理/交換跡などがないか確認。

 塗装跡は、錆の補修も考えられるが、修理/交換も疑ってみる。部品やネジなどに塗装の飛沫が付着していれば、周辺の車体部に修理/交換跡がないか調べよう。

ボンネットのチェック

 外面だけでなく、裏面側に修理跡などがないかも確認。特に、内パネルと外パネルの接合部に盛ってあるシーラーの状態に注意。

 大きな損傷を負うと、外して修理、あるいは交換することもある。ヒンジのネジを脱着していないかも確認。ボンネットを修理/交換していれば、ボンネット単独のダメージも考えられるが、他の部分も修理/交換していないか、車体部を慎重にチェックする必要がある。

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車体前部の必須チェックポイント

 エンジンルームのいちばん前で車体の左右に繋がっているラジエターサポートは、車体部に大きな衝撃を受けると影響が及びやすい。外観がきれいでも、ここで車体にダメージを負っているのがわかることがある。修正/修理/交換の形跡がないかチェック。

 ラジエターをはじめ、ヘッドライトやグリルなど関連部品の状態も確認。隙間から覗いてバンパー裏の鉄板なども調べよう。

取り付け状態を確認

 フロントフェンダーを固定しているネジをチェック。脱着した形跡があれば、フロントフェンダーを外して修理、あるいは交換している可能性がある。ブラケット(台座の金具)の状態にも注意。

 フロントフェンダーは重要な車体補強部材とはなっていないので修理しても修復歴にはならないが、外して修理/交換していれば、車体内側の骨格部分にダメージを負っていないか確かめる必要がある。

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隙間の幅と色調を比べる

 立て付けを見る時は、例えば車体前部側面では、バンパー、ヘッドライト、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラス左右の柱)などが隣接している。それぞれの隙間の幅が均等になっていなければ、ダメージを受けてずれたか、修理/交換している(取り付けでずれた)可能性がある。

 隙間を境に、隣り合うパネルの色調も比べてみよう。修理や交換で塗装していると、色艶が違って見えることがある。

角度を変えると見える

 車体まわりは、見る角度を変えながらチェックしよう。プレスラインのずれや崩れ、立て付けの狂いなどを確認しやすい。車体表面を斜め方向から透かして見れば、浅くて広い凹み、小さな凹み、あるいは波打ち(板金修理跡のしわ)なども見落とすことがない。

 色艶が違っていたり、肌荒れ状態になっているなど、部分的な塗装の異常箇所も、補修程度の場合もあるが、修理跡の可能性もある。

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側面のチェックポイント

 ドアに大きな損傷を負うと、外して修理することがあり、交換してしまうことも多い。ドアヒンジのネジを脱着している形跡がないかチェック。

 ただし、ドアの立て付け調整などでネジを回すことがあるので、ネジ脱着の形跡だけでは、ドアを修理/交換していると即断するわけにはいかない。ドア自体に修理/交換跡(ドアの内側や縁の部分に注意)などがないか、ピラー部(柱)に異常がないか、周辺も詳しく調べて判断する必要がある。

縁の部分もチェック

 フェンダーは、膨らんでいるホイールアーチ部(タイヤを囲っている部分)に傷を付けることも多い。傷があれば、傷の深さと、凹みを伴っていないか確認。フェンダーの歪みにも注意。

 鉄板を内側に折り込んでいる部分も調べよう。修理跡があれば、傷や凹みの補修か、板金修理か、あるいは交換か。修理の範囲とダメージの大きさを確かめよう。

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リアフェンダーのチェック

 リアドアを開けて、開口部を調べよう。乗り降りなどで傷付けることも多く、引っ掻き傷や打ち傷などを見つけることがある。補修や修理跡がないかも注意。マスキング跡が残っていれば、リアフェンダー周辺を補修、あるいは修理している。ダメージの程度と修理の範囲を確かめよう。

 車体左側は、フューエルリッド(給油口のカバー)を開けて、内部にマスキング跡や修理跡などがないかチェックしよう。

開閉してチェック

 テールゲートを開閉してみよう。上げ下げの動きがスムーズなこと、上げた状態でしっかり止まっていることを確認。ロックの解錠/施錠もチェックしよう。

 スムーズに閉まらない(カチッと収まらない)場合は、テールゲートがずれているだけなら調整などで直ることもあるが、車体の歪みが原因になっている可能性も考えられるので注意が必要だ。

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床の中もチェック

 床を開けて、スペアタイヤ収納部周辺にしわや歪み、修理跡などがないかチェック。底に貼ってある防振シートの切り接ぎや貼り直した形跡にも注意。塗装の仕上げが粗くなっているので判断は難しいかもしれないが、新しい塗装跡は、錆の補修か、修理跡か、詳しく調べよう。

内側と取り付け部を確認

 テールゲートは、内側に修理跡などがないかもチェック。大きなダメージを負うと交換することもあるので、取り付けネジもチェック。ヒンジや周辺に歪みや修理の形跡などがないかも確認しよう。

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開口部を慎重にチェック

 開口部を見ると、鉄板の接合部がある。溶接やシーラー、塗装の状態などを手がかりに、修理/交換跡などがないかチェック。特にスポット溶接を打ち直した形跡に注意。疑わしい部分があれば、開口部左右を比べて見れば判断しやすい。

 下部のコンビネーションランプやバンパーの取り付け状態にも注意しよう。バンパー裏奥の鉄板も覗いてみよう。

床下もチェック

 フレーム(骨格部)やメンバー(補強材)などの鉄板部に損傷や歪み、修理/交換跡はないか。マフラーやサスペンションなど部品類やブラケットなど金具類に傷や凹み、曲がり、修理/交換の形跡などがないか。床下の状態を、前後左右から覗いてチェック。

 錆の発生、油汚れ(オイルやグリスなどの漏れの兆候)、ゴム部品の劣化(ひびや割れ)などにも気をつけよう。

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タイヤとホイールのチェック

 タイヤは、減り具合(残り溝の深さ)を点検。傷やひび割れなどがないかも確認。

 減り方(摩耗状態)も調べよう。接地面の外側だけとか内側だけなど、一部が極端に減っている偏摩耗を起こしていれば、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているのか、車体が歪んでいるのか、原因を確かめる必要がある。

 ホイールは、ホイールキャップに損傷や破損などがないかチェックするが、リム部(タイヤと接している縁)の曲がりにも注意。アルミホイールの場合は、歪み(変形)や割れにも注意したい。

不具合の兆候を探る

 スターターを回して、エンジンのかかり具合、アイドリング回転、排気ガスの色(水蒸気なら問題ない)などをチェック。実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く踏んで、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみたい。

 エンジンがかかりにくければ、バッテリーをはじめ、原因を調べる必要がある。不安定なアイドリング回転、異音や大きな振動、白煙や黒煙の排気ガスなどは、なんらかのトラブルを抱えている。異常を感じたら、販売店で調べてもらおう。

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装備機器類の機能を確認

 ヘッドライト、ウインカー、テール/ブレーキ/バックランプなど、保安装置類の作動をまずチェック。

 エアコンやオーディオなど、電装機器や電動機構は、スイッチを入れるだけでなく、調整操作して機能を確かめよう。

 エアコンは、特に冷房の効き具合に注意。パワーウインドウの開閉やドアロック、室内ランプの点灯なども、忘れずにチェック。カーナビを装備している場合は、地図の発行時期も確認しよう。

トランスミッションのチェック

 エンジンをかけてブレーキを踏んだままセレクトレバーを操作して、ポジション切り替えの動きをチェック。できれば試走して、オートマチックの動作も確認したい。CVTは、連続的に変速しているので、ギアが切り替わるような感じがあれば、不具合が起きている。アクセルペダルの操作とスムーズに連動していることがポイントだ。

 MTは、シフト操作と同時にクラッチの切れもチェックしよう。

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隅まで細かくチェック

 室内は、シートや内装材などに、汚れや傷、染み、破れ、穴などはないか。運転席の周囲だけでなく、後席やラゲッジスペースまで必ずチェック。収納ボックスやポケットの中、フロアマットの下、天井の内張など、目に付かない部分の状態にも注意。傷や破損などがあれば、簡単な修繕で済むか、それとも修理や交換が必要か、ダメージの程度を判断したい。

車両の情報をチェック

 備え付けの書類は、「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で保証内容や期限を確認。「車両取扱説明書」の他に、オプションなど追加装備の説明書が揃っていることも確かめよう。

 「定期点検整備記録簿」は、必ず記載内容を調べよう。車両がどのように使われ、どのように扱われてきたかがわかる。定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておけば、車両各部の状態を探る参考になる。

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車両チェックの勘どころ
塗装

●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。

●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。

●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。

取り付けネジ

●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。

●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。

溶接とシーラー

●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。

●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。

●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。

●車体各部はスポット溶接している(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。

●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。

立て付け

●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性がある。

●バンパーなどは押されてずれることもあるが、たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。

●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。

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 中古車の目利きチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行(有料)してくれる。
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