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更新日:2020.11.07 / 掲載日:2020.11.07

トヨタ ヴィッツの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

トヨタ ヴィッツ

トヨタのスターレットの事実上、後継車として誕生したコンパクトカー「ヴィッツ」に関して、今回はグレード別に紹介していきます。「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

トヨタ ヴィッツの歴史

1999年に誕生したヴィッツは、「コンパクトクラスのワールドワイドなベンチマーク」を提案する新型車としてデビューします。

プラットフォームをはじめ、エンジン、トランスミッション、サスペンションという基本コンポーネントをすべて新設計し、コンパクトサイズでありながら広い室内、優れた走行性能や安全性を実現しました。

衝突安全ボディGOAを採用したヴィッツは、コンパクトカークラス世界最高水準の衝突安全性能を持ち、革新的なデザインと共に国内外のコンパクトカーに大きな衝撃を与えています。

日本国内はもとより、海外市場においても「ヤリス」の名称で販売され、初年度から大きな売り上げを記録。優れた性能や革新性が高く評価され、日本カー・オブ・ザ・イヤーならびに欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。

2005年に2代目になり、車体寸法をやや拡大させて、衝突安全性能のさらなる向上を達成し、引き続きトヨタのコンパクトカーの代表格としてヒットを続けています。エクステリアデザインは初代と比較し、キャラクターラインが明確となり、エッジの効いた精悍な印象になりました。

2010年には3代目へと進化し、空力性能の追求やトランスミッションにCVTを積極的に採用するなどで、26.5km/Lという圧倒的な低燃費を実現しています。

また、モデル途中の2014年のマイナーチェンジでは、「キーンルック」と称されるヘッドランプへ向かうV字ラインと大きなグリル面積を強調させたデザインへと変更し、スポーティーな外観となりました。

さらに、2017年のマイナーチェンジでは、大規模なデザイン変更が行われ、ロー&ワイドを強調するエクステリアデザインとなったことで印象を大幅に変えています。また、同年には豊田章男社長の肝いりでWRC(世界ラリー選手権)への参戦を開始し、翌2018年には見事マニュファクチャラーズチャンピオンを獲得。

2020年のフルモデルチェンジを期に、日本国内での車名を海外名の「ヤリス」に統一することとなり、ヴィッツは約20年に渡る歴史に幕を下ろしました。

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ヴィッツ F

ヴィッツ F

シンプルな装備が特徴の「ヴィッツ F」

ヴィッツ Fは初代から3代目まで、すべての世代で設定されているベースグレードです。

このグレードのインテリアパネルには、シボ加工を施した表皮、さらにその左右にあるエアコンの吹き出し口はプラスチック素材を使用しています。

上位グレードである「ヴィッツU」にはライトグレーのステッチが入った本革巻きのハンドル・ステアリングホイールを採用していますが、このグレードではウレタン製のものを採用するなど、全体的に装備が非常にシンプルなものとなっているのが特徴です。

中古で購入する際の目安となる予算

ヴィッツ Fを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2001年式:10万円~18万円
2002年式:9万円
2003年式:流通量希少により算出不可
2004年式:流通量希少により算出不可
2005年式:18万円
2006年式:流通量希少により算出不可
2007年式:9万円~55万円
2008年式:3万円~80万円
2009年式:4万円~65万円
2010年式:2万円~65万円
2011年式:35万円~60万円
2012年式:18万円~95万円
2013年式:25万円~88万円
2014年式:29万円~115万円
2015年式:31万円~115万円
2016年式:39万円~150万円
2017年式:59万円~148万円
2018年式:49万円~149万円
2019年式:72万円~149万円
2020年式:104万円~153万円

ヴィッツ Fの流通量は初代こそ流通量は少ないものの、全体的に価格の安い車両もあるので、車選びにおいて経済性を第一にする場合は有力な候補となるでしょう。

先代モデルとの比較

第1世代:1999年~2005年
ベーシックグレードなので、装備も簡素化されています。

この世代の中古車は価格相場も低く、流通数も非常に少ないです。

エンジンは1.0L直列4気筒ターボ最高出力70ps、または1.3L直列4気筒ターボ最高出力88ps。ボディサイズは全長3610mm×全幅1660mm×全高1500mm、または全長3610mm×全幅1660mm×全高1510mmです。

第2世代:2005年~2010年
2代目もベーシックグレードとして設定されました。

中古車市場でも数百台の個体数が流通しており、価格の幅も広いことからも、好みに応じた車両を選べます。

エンジンは1.0L直列3気筒ターボ最高出力71ps、または1.3L直列4気筒ターボ最高出力87ps。ボディサイズは全長3750mm×全幅1695mm×全高1520mm、または全長3785mm×全幅1695mm×1540mmです。

第3世代:2010年~2020年
3代目のヴィッツ Fは2014年と2017年のマイナーチェンジで、それぞれ大きくデザインが変わっているのが特徴です。トランスミッションはCVTを装備して、燃費性能が向上しました。

この世代のヴィッツ Fはそれまでの世代と比べても、かなり流通量が豊富です。走行距離が短いもの、年式の新しいものなど、状態の良い車両も多いため中古車を選ぶ際の選択肢も広くなっています。

エンジンは1.0L直列3気筒ターボ最高出力69ps、または1.3L直列4気筒ターボ最高出力99ps。ボディサイズは全長3885mm×全幅1695mm×全高1500mm、全長3945mm×全幅1695mm×全高1530mmです。

人気のあるカラー

ヴィッツ Fのボディカラーは、下記の11色が設定されています。

・スーパーホワイトII
・スーパーレッドV
・ブルーメタリック
・ブラックマイカ
・シルバーメタリック
・オレンジメタリック
・グレーメタリック
・アバンギャルドブロンズメタリック
・クリアブルークリスタルシャイン
・ホワイトパールクリスタルシャイン
・ルミナスイエロー

この中では、パール塗装が施された白色の「ホワイトパールクリスタルシャイン」と、金属感の強い明るいシルバー色の「シルバーメタリック」が人気です。

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ヴィッツ RS

ヴィッツ RS

ヴィッツのスポーツグレード「ヴィッツ RS」

ヴィッツ RSは2000年10月に、初代に追加設定される形で登場したスポーツグレードです。

専用のエアロパーツ類によりスポーティーな外観となっており、室内でもタコメーター、本革巻きステアリングホイールを装備しています。さらにインテリアカラーをダークグレーとすることで、スポーツグレードにふさわしい見た目となりました。

また、専用のセッティングを施されたスポーツサスペンションや、強化されたブレーキにより、「走る楽しさ」「操る楽しさ」を追求しています。

中古で購入する際の目安となる予算

ヴィッツ RSを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2003年式:89万円
2004年式:流通量希少により算出不可
2005年式:14万円~49万円
2006年式:22万円~66万円
2007年式:23万円~88万円
2008年式:14万円~77万円
2009年式:19万円~55万円
2010年式:13万円~57万円
2011年式:32万円~119万円
2012年式:45万円~118万円
2013年式:45万円~89万円
2014年式:69万円~132万円
2015年式:76万円~168万円
2016年式:70万円~127万円

ヴィッツ RSはスポーツグレードらしく、オーナーの手によってパーツ交換や追加装備などのチューンアップを施された中古車も数多く存在しています。

先代モデルとの比較

第1世代:2000年~2005年
ヴィッツ RSは初代の途中で追加されたスポーツグレードです。専用エクステリアや専用色、またインテリアもタコメーターを装備してスポーツ走行に適したものになっています。

登場から20年ほど経過しているため、他の世代に比べ流通量も少なく、価格も低めです。

エンジンは1.3L直列4気筒ターボ最高出力88ps、または1.5L直列4気筒ターボ最高出力110ps。ボディサイズは全長3630mm×全幅1660mm×全高1500mm、または全長3660mm×全幅1660mm×全高1485mmです。

第2世代:2005年~2010年
2代目のヴィッツ RSはモデルチェンジ当初は1.5L車のみの設定でしたが、のちに1.3L車も追加されました。ボディサイズが拡大されて、衝突安全性能を向上させています。

登場から15年ほど経過しているグレードのため、価格もこなれてきました。

エンジンは1.3L直列4気筒ターボ最高出力87ps、または1.5L直列4気筒ターボ最高出力110ps。ボディサイズは全長3800mm×全幅1695mm×全高1520mmです。

第3世代:2010年~2017年
この世代のヴィッツ RSは1.5L車のみの設定となり、2017年に行われたグレード体系変更の際に廃止されました。3代目のヴィッツではトランスミッションはCVTが基本となりましたが、スポーツグレードであるこのRSには5MTが残されています。

この世代の高年式のものは比較的新しいことから、良質な車両も多いです。

エンジンは1.5L直列4気筒ターボ最高出力109ps。ボディサイズは全長3930mm×全幅1695mm×全高1500mmです。

人気のあるカラー

ヴィッツ RSのボディカラーは、下記の8色が設定されています。

・スーパーホワイトII
・スーパーレッドV
・ブルーメタリック
・ブラックマイカ
・シルバーメタリック
・オレンジメタリック
・グレーメタリック
・ルミナスイエロー

この中では、白色の「スーパーホワイトII」と、深みのある赤色の「スーパーレッドV」が人気です。

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ヴィッツ U

快適装備が充実した「ヴィッツ U」

ヴィッツ Uは、装備の充実した上級グレードとして、歴代のモデルに設定されています。

助手席側のインテリアパネルのアッパー部分に、特殊なレーザー表面処理が施されているブラックのパネルを採用しているのが特徴です。さらに、その左右にあるエアコンの吹き出し口には、メッキ調の加飾が施されています。

その他にも、シートを温かくしてくれる快適温熱シート、室内の空気環境を爽やかにするナノイーなどといった快適な装備を搭載しているのが特徴です。

中古で購入する際の目安となる予算

ヴィッツ Uを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2002年式:26万円~29万円
2003年式:流通量希少により算出不可
2004年式:流通量希少により算出不可
2005年式:5万円~35万円
2006年式:5万円~56万円
2007年式:9万円~39万円
2008年式:12万円~44万円
2009年式:18万円~38万円
2010年式:8万円~49万円
2011年式:17万円~82万円
2012年式:24万円~69万円
2013年式:29万円~82万円
2014年式:49万円~99万円
2015年式:49万円~113万円
2016年式:59万円~98万円
2017年式:87万円~126万円
2018年式:115万円~139万円

ヴィッツ Uの初代は、現在の中古車市場では流通している個体は非常に少ないです。一方、2代目では充実した装備の割に手ごろな値段で購入することが出来そうです。また、3代目では新車同然のコンディションの個体が見つかったりと、幅広いニーズに応じた車選びができます。

先代モデルとの比較

第1世代:1999年~2005年
初代から上位グレードという位置づけのヴィッツ Uですが、現在の中古車の流通数は極めて少ない状況です。

エンジンは1.0L直列4気筒ターボ最高出力70ps、または1.3L直列4気筒ターボ最高出力88ps。ボディサイズは全長3610mm×全幅1660mm×全高1500mm、または全長3640mm×全幅1660mm×全高1510mmです。

第2世代:2005年~2010年
2代目の駆動方式はFFとフルタイム4WDの2種、エンジンは1.0L、1.3L、そして追加設定された1.5Lの3種といったバラエティに富んだ構成です。

中古車の流通量も多く、価格も手ごろなものが増えてきています。

エンジンは1.0L直列3気筒ターボ最高出力71ps、1.3L直列4気筒ターボ最高出力87ps、1.5L直列4気筒ターボ最高出力110ps。ボディサイズは全長3750mm×全幅1695mm×全高1520mm、全長3785mm×全幅1695mm×全高1540mmです。

第3世代:2010年~2020年
この世代では1.0Lエンジン車がラインナップから外れ、1.3Lと1.5Lの構成となりました。優れた空力性能とCVT型トランスミッションを装備して、燃費性能が一段と向上しています。

上位グレードということもあり、高年式のものは高い価格で取引されているのが特徴です。

エンジンは1.3L直列4気筒ターボ最高出力99ps、または1.5L直列4気筒ターボ最高出力109ps。ボディサイズは全長3885mm×全幅1695mm×全高1500mm、または全長3945mm×全幅1695mm×1530mmです。

人気のあるカラー

ヴィッツ Uのボディカラーは、下記の11色が設定されています。

・スーパーホワイトII
・スーパーレッドV
・ブルーメタリック
・ブラックマイカ
・シルバーメタリック
・オレンジメタリック
・グレーメタリック
・アバンギャルドブロンズメタリック
・クリアブルークリスタルシャイン
・ホワイトパールクリスタルシャイン
・ルミナスイエロー

この中では、パール塗装が施された白色の「ホワイトパールクリスタルシャイン」が人気です。

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ヴィッツ GRMN

ヴィッツ  GRMN

150台の数量限定モデル「ヴィッツ GRMN」

ヴィッツ GRMNは、GAZOO Racing Companyが手がける、トヨタ・スポーツカーシリーズ「GR」の頂点に立つ150台の数量限定で販売されたモデルで、「モータースポーツからの還元」をコンセプトに開発されました。

搭載される1.8Lのエンジンは、スーパーチャージャーが装備され、最高出力212ps、最大トルク25.5kgfmとなる破格のパフォーマンスを誇り、ボディへの補強を含めた大規模なチューンアップがなされています。

中古で購入する際の目安となる予算

ヴィッツ GRMNを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2018年:369万円

ヴィッツ GRMNは150台の限定特別車であったために、中古車市場における流通は極めて稀少な状態です。調査した段階では、たった1台だけしか確認できませんでした。

ヴィッツ GRMNはメーカーコンプリートとなる本気のレーシングチューンが施されており、販売当時は150台の販売に対して、20倍の抽選倍率となる3000件を超える応募があったそうです。

先代モデルとの比較

第3世代:2018年
ヴィッツ GRMNは、トヨタのスポーツカー部門であるGAZOO Racing Companyにラインナップされているグレードで、最高のポジションにある本気のレーシングチューンドカーです。

このグレードは、ヨーロッパにおけるトヨタの生産拠点であるフランスのバランシエンヌ工場において行われ、日本へ輸出されたあとに元町工場へ輸送され、LFA工房の職人の手による最終仕上げが施されました。

アンダーフロアには補強ブレースが追加され、標準のヴィッツとは次元の異なるボディ剛性を手に入れたことで、圧倒的なパワーアップを果たしたエンジンに見合う骨格となります。足回りでは、SACHS Performanceアブソーバーを採用したスポーツサスペンション、BBS製17インチ鍛造アルミホイール、対向4ポットキャリパーの採用およびVSCの専用チューニングによって、非常に高度な走行性能となっているのが特徴です。

インテリア・エクステリアにおいても、あらゆる部分がモータースポーツからのフィードバックを受けてハイレベルでチューンアップされており、まさしく「究極のヴィッツ」にふさわしい仕上がりとなりました。

150台という数量限定で発売されていたグレードなので、流通していること自体奇跡といえます。

エンジンは1.8L直列4気筒ターボ最高出力212ps。ボディサイズは全長3975mm×全幅1695mm×全高1510mmです。

人気のあるカラー

極めて少数生産の特別な限定車両だったこともあり、設定されたカラーは「スーパーホワイトII」の1色のみでした。そのため、人気のボディカラーは必然的に白色の「スーパーホワイトII」ということになります。

※本記事は、2020年10月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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