日産 GT-R
●スカイラインGT-Rの系譜を受け継ぐ、マルチパフォーマンススーパーカー。最高出力480psを発揮する3.8L V6ツインターボエンジンにデュアルクラッチトランスミッションの組み合わせで、世界でも最高レベルのスポーティな走りが味わえる。当然のように中古の流通台数はごく少数だが、ここにきて500万円台のタマも増えてきた。特に2010年末は発売と同時に購入したオーナーにとって最初の車検時期なので、流通台数や相場に動きがあると思われる。
中古車マニアでもある清水草一が各著名人と対談し、
クルマ談議に花を咲かせるトークコラム!
- 今号のゲスト
- 自動車評論家 島下泰久さん
- 1972年生まれ。神奈川県出身。96年より自動車評論家として自動車誌やWebで活躍中。
07年からは毎年、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員を務めている。
高額中古車バンザイ!の巻
若手自動車評論家の島下泰久君は、正当派な評論家で、若いのに前向きにクルマを買いまくっている。彼が今度買ったのは相当な大物だというので早速見に行った。
清水 島下君、これはすごいね! まるでセレブかヤクザじゃない!
島下 でしょう?(笑)
清水 いったいいくらだったの?
島下 1000万円くらいです
清水 フェラーリやポルシェに1000万は出せるけど、ベントレーに1000万出すのって勇気あるね! 男だよ!
島下 ありがとうございます(笑)。
清水 しかしなぜまたコンチネンタルGTを?
島下 去年の2月くらいの一番不況がひどかった頃に、ベントレーとかFRのフェラーリとかアストンマーティンって、700万円台の出物が結構あったじゃないですか。「なら買っちゃったら面白いんじゃない?」って思って。
清水 それは我々みんな思ってたけど、実際踏み出すのは大変だ。やっぱエラいよ!
島下 GT-Rの新車を買って、すごく値段が下がっちゃって、「ああ、こういう高いクルマは新車で買うと損するなぁ」って思ったのもありますね。
清水 そういえば、R35GT-Rを売っちゃってこれを買ったの?
島下 そうなんです。GT-Rはもろもろ870万円で買ったんですけど、1年ちょいで下取りしようとしたら「500万はムリです」なんて言われて愕然でした。まだローンが720万円も残ってたのに。
清水 うひー! それでも手放したんだよね?
島下 ええ。このままどんどん下がるのは精神的に耐えられないと思って(笑)。でも委託で550万で売れたんですよ。
清水 それでも追い金170万払って手放したんだね。
島下 そうです。1年分の貯金がパーになりました。
清水 で、すぐにこの極悪な白のコンチネンタルGTを買った!
島下 今度は得する側に回ろうと思って。一応ベントレーの現行モデルですから。そんなの買える機会って、もう一生ないかもしれないし。72回ローンですけど(笑)。
清水 それはすばらしい考えだね!でもさ、考えてみたら、逆に今、R35GT-Rの中古を買うっていうのは得っていうことなんじゃない?
島下 すごい得だと思いますよ。500万円台で世界一クラスに速いクルマが買えるんだから。そろそろ発表から3年で保証も切れて、あまりディーラーに気を使わずにいじれるようになりますしね。
清水 やっぱり高額車ほど中古がお得だね!