日本の道路事情では、ちょっと走る場所を選んでしまいそうなビッグサイズのボディにV6+ツインターボの3.8Lエンジンを搭載。組み合わされるのは国産車では2車種目となる2ペダルのMTトランスミッション。変速の速さはたったの0.2秒だがショックは少々大きめだ。
しかし、とにかく速い! すさまじい加速力である。ミニサーキットで、しかもウエットコンディションでの試乗だったので、300km/hオーバーの実力と、その次元でも会話が楽しめるほどイージードライブだというのは体験できなかったものの、ブレーキ制動力も驚くほど止まってくれるので、安心してアクセルを踏み抜くことができる。フロントにエンジン、リヤにトランスアクスルを置き、その間をカーボンのプロペラシャフトでつなぐというレイアウトのため、下まわりを通る風を冷却に使う必要がなくダウンフォースに使えるというとおり、浮き上がる雰囲気はまったくない。ロールもかなり押さえ込まれているので、低速も高速もスピード感があまり伝わってこないので、さながらゲームの世界に入り込んでしまったようだ。
FRベースのAWDは安定感こそあるものの、かなりテールハッピーな味付けになっている。ところが電子制御デバイスをすべてON状態で走るならば、FF車を操るようにとにかく滑り出したらアクセルON!のほうが速く走れる。FR車の常識を変える必要があるのだ。
(文:竹岡圭 写真:メディアフォージ/日産自動車)