マツダ アテンザ
●グローバルカーとして全世界で販売されるアテンザは02年に初代モデルがデビュー。5ドアハッチバックの「スポーツ(右写真)」、「セダン」、「ワゴン」の三種類のボディタイプを設定する。08年には二代目モデルにフルモデルチェンジし、2.3Lエンジンは2.5Lに排気量アップされた。中古車市場では、初代モデルのデビュー2年目となる03年式がもっともタマ数が多く、同年式は100万以下の車両が多く流通しているのも特徴だ。現行型は180万円以上の車両が多い。
中古車マニアでもある清水草一が各著名人と対談し、
クルマ談議に花を咲かせるトークコラム!
- 今号のゲスト
- モータージャーナリスト ピーター・ライオンさん
- オーストラリア出身。88年より日本でモータージャーナリストとして活躍中。
現在は米英伊独豪など世界中の自動車雑誌・ウェブサイトに寄稿している。
クルマ好きの男バンザイ!の巻
かつて、マツダ車の中古車相場は他のメーカーと比べて安かった。現在でもその余韻は残っていて、中古車マニアにとっては嬉しいメーカーだが、海外では様子が違うという。そのあたりを、モータージャーナリストのピーター・ライオンさんに聞いてみよう。
清水 ピーターさん、マツダはヨーロッパで評判がいいと聞きますけど、どうですか?
ピーター ヨーロッパだけじゃなく、アメリカでも、僕の母国オーストラリアでもすごく高く評価されてるよ!特にオーストラリアでは、マツダがインポートカーのナンバーワンですよ。
清水 えっ、そうなの!?
ピーター ここ10年で日本車にはふたつのミラクルストーリーがあった。ひとつはスズキで、もうひとつはマツダ。でも、マツダの方がミラクル度は高いね。
清水 そんなにミラクルなんですか!
ピーター だってマツダは00年から02年にかけて、経営危機で1年半もニューモデルを出せなかったんだよ。どうなるのかと思った。
清水 確かに、あの頃は存続が危ういと噂されてたよね。それで親会社のフォードから派遣されたマーク・フィールズさんが、弱冠39歳で社長になった。マツダの古参社員は「ナメとる!」って怒ってたなぁ(笑)。
ピーター 僕も彼と同い年だよ(笑)。でも、02年に出たアテンザが、とてもすばらしいクルマだったでしょ。
清水 そう。かなりよかったね。
ピーター かなりじゃないよ、すごくだよ! あのクルマが海外で高く評価されて、マツダのミラクルストーリーがスタートしたんですよ。
清水 日本では“ZoomZoomZoom 〜”ってCMが流れ始めた頃ですね。
ピーター もちろん海外でもね! その後アクセラが出て、デミオやロードスターも出て、海外ではみんな大成功。マツダ車はみんなハンドリングがいいでしょう?
清水 それはホントにそうだよね。マツダのクルマはヨーロッパ車そのものみたいなフィーリングだもんね。
ピーター アンダーステアがないし、デザインもいい。日本車のデザイン界をリードしてると思うよ!
清水 それは言えるね。
ピーター マツダ車は海外の方が人気がある。なぜ日本では海外ほど評価が高くないのか不思議ですよ。
清水 なぜだろうなぁ……。
ピーター 日本人もわからないの?
清水 わからない。その分中古車ファンにとっては、すごくお買い得なんだよね。日本にいるならマツダの中古車を買わない手はないね!