クルマ変態から見るセレナとは!?
“肝っ玉母さん”的な包容力こそ魅力だ!
私はクルマ変態なので、クルマに大変多くのものを求める。見た目の美しさや機能性は当然として、ステキなエンジンサウンド、胸のすくような加速、ダイレクトなハンドリング、長時間乗っても疲れないシートなどなど。理想の女性を追い求めるように、理想のクルマを追求してしまうのである。
そういうクルマ変態にとって、ボックスミニバンは、空っぽのがらんどうに思える。いや、いろいろ積み込めるんだからそれはそれで非常に包容力があってステキではあるのだが、女性で言えば胆っ玉母さんという感じで、私の理想の女性タイプではない。
が、すでに理想の女性を手に入れている人にとっては、クルマが肝っ玉母さんであっても何の問題もなかろう。たとえばスキーが恋人とか、サーフィンが恋人とか、アウトドアが恋人とか、そういう場合、セレナはすばらしい包容力を発揮する。
セレナのいいところは、ヘタな自己主張をしていないことだ。ひたすらハコに徹し、肝っ玉母さんに徹している。ヘタな化粧はしていない。あ、「ライダー」はかなり化粧が濃いな。しかし素のグレードはスッピンだ。そこがいいと私は思う。
そんな好ましいスッピン肝っ玉母さんのセレナだが、別にこれといった使用目的はないというユーザーも多いはず。そういう場合は、やはり家族が恋人ということになるのだろう。美しき家族愛である。
しかしその場合、配偶者もまた肝っ玉母さんと化しているケースが多いのではないだろうか。肝っ玉母さんに肝っ玉母さんを乗せて満足とは、よほど肝っ玉母さんが好きなのだなぁ、と私は思うのである。