新型車比較・ライバル車対決
更新日:2024.03.29 / 掲載日:2024.03.29

2024最新版・プレミアムSUV最新事情〜レクサス/メルセデス etc.〜

LBXの登場で勢力図はどう変わる?

LBXの登場でプレミアムSUVの注目が集まるのは確実。特に価格が近いエントリークラスは、大きな影響を受けるはずだ。ここではLBXのライバルになりそうな海外モデルをピックアップし、LBXとの関係をチェックしてみたい。

●文:川島茂夫

2024プレミアムSUV最新事情

近いライバルと比べると
LBXの異端児ぶりが際立つ

 国産コンパクトSUVの中では、格上のプレミアムセグメントで勝負するLBXの460万円オーバーの値付けは、かなり高価といえる。カローラクロスのハイブリッド車の最上級グレードよりも100万円以上高く、1クラス上のハリアーと比べてもPHEVを除く最上級グレードより価格は上回っている。おのずからライバルとなるのは、輸入車モデルになるのは必然だ。
 まず価格面で近いモデルとしては、VWのT-ROCとプジョー2008の2モデルが挙げられる。
 T-ROCはゴルフをベースに開発されたSUVで、ゴルフから受け継いだ機能性や走行性能を引き継いでいることが特徴。駆動方式は2WDのみの構成になるため、悪路走破性はハンデがあるが、LBXの4WD車も生活四駆レベルであり、走行性能面の適性は大きく変わらない。なお、全長はLBXより60mm大きく、後席居住性と荷室容量は勝っている。
 プジョー2008は、プジョーのモデルに共通する個性的な内外装デザインや、しなやかな乗り味がセールスポイント。それらの魅力に加えて、コンパクトSUVとしての実用性もしっかりと確保されている。2WDのみの設定は難点だが、使用用途を選ばない実用性能の高さも武器にしている。
 ちなみに、T-ROC、プジョー2008は、ガソリン車のほかにディーゼル車も設定しており、高速ツーリングでの動力性能面のゆとりもアドバンテージだ。
価格は少し高くなるが、世界レベルでレクサスのライバルになるベンツとBMWも気になる存在。SUVのエントリーモデルとしてはベンツはGLAクラス、BMWはX1シリーズが、LBXの近いライバルとなる。
 ともにSUVのエントリーモデルになるが、最廉価グレードでも600万円からとなり、LBXよりも150万円近く高い設定になる。車体も1クラス大きく、レクサス車で例えるならNXとUXの中間くらいモデルだ。
 比較4モデルは、いずれも実用性に優れることが特徴。モデルにより多少の差はあるものの、効率的なキャビン設計が与えられたことで、レジャー&ファミリー用途というSUVの主目的を上手にカバーしている。この4モデルと比べると、前席優先でパーソナル志向が強めなLBXは少し外れた存在といえる。
 ただ、その異端児的なキャラこそがLBXの真骨頂でもあり、最大の武器になっている。同じようなコンセプトを持つモデルは、輸入モデルにも存在しておらず、そういった点でもLBXは、新しいプレミアムを提案していると言えるのだ。

LEXUS LBX

価格:460万~576万円

MERCEDES-BENZ GLA

価格:599万~881万円

実用的なプレミアムSUV。4WD車がベストバイ
 GLBクラスに比べるとキャビンは一回り以上狭いが、後席の居心地を配慮した設計で実用性は見た目以上に優れている。メルセデスベンツらしい実用性も武器にしている。FF車よりも4WD車が走りの質感は勝るなど、価格に比例して性能向上が際立つする傾向が強めだ。

BMW X1/iX1

価格:604万~786万円

FRモデルを彷彿させる良質な走りが魅力
 FFプラットフォームながら、全モデルに4WDを採用。FRプラットフォームのBMW車を思わせる操縦感覚や乗り味が印象的だ。ショートワゴンタイプのキャビンパッケージングにより、後席の居住性や積載性も優秀。普段使いでも活躍できる懐の深さも魅力のひとつ。

PEUGEOT 2008/e-2008

価格:419万8000~576万4000円

個性的なデザインを採用。独特の存在感が魅力的
 一目で分かる外観や、機能感と先進感を融合させたインパネなど、流行に流されない個性を感じさせるデザインが魅力。振動騒音や精度感など、走りの質感は目立って高くないが、しっとりと肌に馴染むような乗り味が印象的。「はまる」要素の多いモデルだ。

VOLKSWAGEN T-ROC

価格:417万2000~664万4000円

ゴルフ譲りの実用性と走りの良さが魅力
 スペシャリティな味わいも感じられるが、SUVルックのゴルフというのが一番しっくりとくる。4WDが設定されないのは難点だが、高速ツアラーとしての信頼感はクラストップレベル。4名乗車のロングドライブに最適なキャビンや荷室のゆとりも好印象だ。

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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