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更新日:2024.02.13 / 掲載日:2024.02.13
665馬力で史上最速! アストンマーティンが新型ヴァンテージを発表
文と写真●ユニット・コンパス
アストンマーティンが2024年シーズンのためのF1マシンをお披露目した翌日、日本でも新型ヴァンテージが発表された。最高峰のスポーツカーとして開発され、最高出力665馬力と最高速度325km/hを誇る。納車は2024年第二四半期以降を予定。
ヴァンテージ史上最速モデル
純粋なガソリンエンジンを搭載する最後のモデルとなるかもしれないということでも注目を集める新型ヴァンテージ。新型ではV8エンジンに大幅な改良を施して3割ものパワーアップを実現。それに合わせてシャシー性能も強化されている。
実車を目の当たりにすると、タイヤトレッドが広げられたことによるフロントマスクの迫力に圧倒される。冷却性能を強化したとのことだが、フロントグリルからも熱交換器が見え、さながらチューニングカーのようなスパルタンさ。タキシードでも、レーシングスーツでも似合ってしまう稀有なスポーツカーだ。
手作業で組み立てられる4リッターV8ツインターボ
大型タービンの採用、カムプロファイルの変更、圧縮比の最適化、冷却系の強化といった、まさにレーシングカー的なアプローチで改良されたV8エンジン。最高出力は665馬力(+155馬力)、最大トルク800Nm(+115Nm)とその効果は圧倒的。もちろん、感情に訴えるようなサウンドも備わっているという。
さらに、最適化されたパワートレインに加え、ローンチコントロールや5段間のドライブモードと制御系についても洗練された。ウェットモードを備えるなど実用性を高めながらも、硬派なスポーツモデルとしてサーキット向けのモードも用意する。会場で披露された動画では、新型ヴァンテージがサーキットをドリフト走行で駆け抜けるシーンも収録。「FOR REAL DRIVERS ONLY」というキャッチコピーに相応しい仕上がりが期待できる。
F1からGT3、そして市販車へとつながるサーキットのDNA
アストンマーティンは同日、新型ヴァンテージGT3も発表。世界耐久選手権から各国で人気を集めるGTレースに参戦するためのレーシングカーで、プロレーサーはもちろんのこと、アストンマーティンの伝統であるジェントルマンドライバーでもその実力を引き出せるよう開発されている。このマシンは、2012年から2023年までの間に52回のクラス優勝と11回の世界選手権タイトル獲得という記録を残したヴァンテージGTEの後継モデル。その活躍が期待される。