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更新日:2018.10.09 / 掲載日:2017.10.23

プレミアムSUVの大本命、BMW X3がフルモデルチェンジで安全性を大きく進化

 2017年10月19日、東京で新型BMW X3が発表、発売された。2003年に初代が誕生して以来、全世界でおよそ150万台が生産されているX3だが、3代目となる新型はセーフティ性能を中心に確たる進化を遂げている。ミドルクラスのプレミアムSUVの大本命の登場で、SUVマーケットはさらに賑やかさを増しそうだ。

ダイナミックなフォルムと高級感あるインテリア

 まずはスタイリングだが、Xモデルのスタイルをキープしていて一見「キープコンセプト」の印象を受けるが、最新のBMWデザインが採用された外観は、じつは今まで以上にスポーティでダイナミックなスタイルへと一新されている。キドニーグリルは大型化し立体感も強まっている。直線的に力強く入ったサイドのキャラクターラインと、滑らに流れるルーフラインが融合し、スポーティで躍動感のあるフォルムを形成している。また、新たに前輪まわりに追加されたエアブリーザーでは、空気抵抗を低減させるだけではなく、デザイン面でのアクティブさを強調している。

 インテリアは、「Xモデル」としてのアクティブなキャラクターを堅持しつつも、モダンかつラグジュアリーな仕上がりとなっている。とくにクローム加飾が効果的に用いられているのが特徴的だ。また、リヤ・ドア・パネルやセンターコンソール等に「X」や「X3」のエンボス加工を施すことで、Xモデルの個性も明確に主張している。

 室内空間は広々としていて、シートの座り心地は前後共に良好だ。また、ドアを閉める時の音、閉めきった室内の静寂性からは、ボディレベルでの作りのよさが実感される。

ダイナミック性能とセーフティ性能の進化

 新型BMW X3は、前後「50対50」の理想的な重量配分を達成し、ドライバーがクルマの重心の中央に座ることで、思いのままに動くダイレクトな挙動を体感できるようになっている。先代でも「SUV離れしたハンドリング性能」として、高い評価を集めていたX3だが、走りの質感がさらに大きく進化しているという。もちろんオフロードでのポテンシャルは疑うまでもない。初代から採用されているインテリジェント四輪駆動システム「xDrive」は、オンロード/オフロードともに高い運動性能と走破性を確立しているのだ。

エンジンマウントの位置も、理想的な前後重量配分のために調整されている。

 そして、新型の大きなテーマが「最先端のセーフティと運転支援システム」。BMW最新の安全機能・運転支援システムである「ドライビング・アシスト・プラス」が搭載されているのは、ライバルに対して大きなアドバンテージとなるに違いない。ルームミラーに内蔵されたステレオカメラと高精度ミリ波レーダーセンサーを前方に3基、後方に2基装備することで、急停止や飛び出しなどを瞬時に判断し警告し、また、夜間や悪天候でも安定して検知し、安全をサポートする。高速走行や渋滞走行をサポートする機能も新たに装備され、安全性と利便性は飛躍的に向上している。以下にそのポイントをまとめてみた。進化の度合いともたらされる安心を感じとってもらえるはずだ。

「ステアリング&レーン・コントロール・アシスト」

 ステレオカメラが車線および前方車両を検知し、ステアリングに操舵力を加えることで高速走行時に車線の中央付近を走行しやすいようにサポートを行なう。また、渋滞時には先行車を追従して走行をサポートするなど、すでに自動運転技術を部分的に実現している。

「アクティブ・サイド・コリジョン・プロテクション」

  ボディサイドの前後左右に設置されたセンサーが、車両側面の状況を監視して、隣の車線を走行する車両が自分の車線に入ってくるなど、側面衝突の危険性が高まる場合には、ステアリング操作に介入して積極的に衝突を回避する。

「後車追突警告」

 リヤバンパーに組み込まれたセンサーが後方のクルマを監視し、衝突の危険がある場合にはハザード・フラッシュを点灯し、後続車のドライバーに注意を促す。衝突の危険性が高まった際には、アクティブ・プロテクションの全ての機能が作動し、万が一の衝突に対して乗員保護を担う。

「クロス・トラフィック・ウォーニング(フロント&リヤ)」

  駐車スペースからクルマを動かす場合や、視界の悪いT字道路などで横切る車両や歩行者などとの衝突の危険を検知するとディスプレイに警告が表示され、ドライバーに注意が促される。

「ACC/アクティブ・クルーズ・コントロール(ストップ&ゴー機能付)」

 任意の速度をベースに、前方車両との車間距離を維持しながら自動で加減速を行い、低速走行時には車両停止も含めた制御を行なう。

「レーン・ディパーチャー・ウォーニング」

  車線からクルマが逸脱しそうになると、ステアリング・ホイールを振動させてドライバーに警告を促し、反応がなく、そのまま車線を越えた場合には、ステアリング操作に介入して車線復帰をサポートする。

「レーン・チェンジ・ウォーニング」

 リヤバンパーに組み込まれたセンサーが、ドライバーから死角になる左右後方の車両や、追い越し車線上を急接近してくる車両なども認識してドライバーに警告する。また、ドライバーがシステムによる注意喚起に対して反応せず、そのまま車線を越えた場合には、ステアリング操作に介入し、車線復帰をサポートする。


 それ以外にも、 前車に追突する危険性が高まった際に、ドライバーに警告を発する「前車接近警告機能」や追突が不可避な場合に、システムが自動的にブレーキをかけて衝突を回避・被害の軽減を図る「衝突回避・被害軽減ブレーキ」を備える。加えて、歩行者への接近に対してドライバーへの警告と衝突回避・被害軽減ブレーキを作動させる「歩行者検知機能」も採用し、 衝突の危険が避けられない状況では、シートベルトの締め付けを強め、ウインドウとサンルーフを自動で閉める「アクティブ・プロテクション」も発動するなど充実の安全機能を備える。


BMWコネクテッド・ドライブについて

 音声認識やタッチスクリーンが搭載された最新のiDriveナビゲーションシステムに加え、「BMWコネクテッド・ドライブ」も標準装備されている。BMWコネクテッド・ドライブは、もしもの場合に備え「SOSコール」や「テレサービス」のほか、便利な「リモートサービス」やオンラインサービスも提供する。先進性が際立つ内容となっている。


選べるモデルラインアップ「639万円から」


 モデルラインアップとしては、2.0L直列4気筒のガソリンターボエンジンと2.0L直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載した2モデルを設定している。さらに、それぞれのエンジンに対して、Xモデルのラグジュアリーかつスタイリッシュな側面を主張する「xLine」、スポーティさをデザインとドライビングの両面で主張する「M Sport」を設定している。充実の装備と先進性からすれば、639万円からというプライスも十分競争力があると言えるだろう。また、人気の高いディーゼルも求めやすい設定となっている。低回転域からの強力なトルクによる乗りやすさと17.0km/L(xDrive20d)の良好な燃費は抜群の商品力を持つだろう。納車は、X3 xDrive20dtは年内12月からで、xDrive20iは2018年2月以降を予定している。



販売価格(消費税込み)
X3 xDrive20i
639万円
X3 xDrive20i xLine
684万円
X3 xDrive20i M Sport
687万円
X3 xDrive20d
662万円
X3 xDrive20d xLine
707万円
X3 xDrive20d M Sport
710万円


BMW X3 xDrive20d(8速AT)
全長×全幅×全高 4720×1890×1675mm
ホイールベース 2865mm
エンジン 直列4気筒DOHCディーゼルターボ
総排気量 1995cc
最高出力 190ps/4000rpm
最大トルク 40.8kgm/1750~2500rpm
タイヤ前/後 225/60R18
販売価格639万円~710万円(全グレード)

BMW X3のカタログ情報はこちらBMW X3の取り扱いディーラーはこちら

 ビー・エム・ダブリュー株式会社のペーター・クロンシュナーブル代表取締役社長は、「BMWは日本で、9年連続で成長を記録しているが、今回発売するX3によって、2017年も記録を更新する見通しです」と自信を見せた。

 ビー・エム・ダブリュー株式会社のブランド・マネジメントプロダクトマーケティングのファン ウネン・デクス ビクター氏は、「X3のセーフティ、運転支援システムのレベルはほかのモデルをはるかに超えています」と説明する。


  • ラゲッジ容量は通常で550L。後席をたして最大1600Lを誇る。

  • 使用するシーン、荷物によってさまざまに対応できるシート展開。

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グーネットマガジン編集部

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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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