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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.08.06

【トヨタ】世界初!量産型の燃料電池自動車TFCS(トヨタフューエルセルシステム)とは

【トヨタ】世界初!量産型の燃料電池自動車TFCS(トヨタフューエルセルシステム)とは

goo-net編集チーム

トヨタが燃料電池システムTFCS(トヨタフューエルセルシステム)を採用した、世界初の量産型燃料電池自動車MIRAIを2014年12月に発売しました。

水素を燃料とした燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)であり、まさしく未来の車として注目を集めています。

TFCSの概要

TFCSとは、MIRAIに採用している燃料電池システムの名称であり、新世代のパワートレーンのことです。

トヨタが1992年より開発をスタートした燃料技術とハイブリッド技術が実を結び、12年後の2014年にMIRAIとなって実現しました。
水素を燃料としたトヨタ初の燃料電池「トヨタFCスタック」の開発に成功し、ハイブリッドシステムと統合されました。

TFCSで排出されるのは水のみという、究極の環境性能に優れるクリーンエンジンと言えます。

TFCSの開発の背景

100年先の未来を見据え、トヨタがTFCSを開発した背景は、宇宙で一番豊富と言われる安定したクリーンエネルギーである水素の有効利用からだからです。

水素は水と酸素の化合物であるため、CO2の排出がゼロです。
ガソリンなどの化石燃料と違い、天然ガスや再生可能エネルギーなどから水素を製造することが可能です。

そのため、資源が枯渇する心配がなく、安定的な供給が可能です。

水素は可燃性のガスなので、事故が起これば大参事を招きかねません。
しかし、TFCSを搭載するMIRAIには、3重の安全対策を講じています。

1.漏らさないための対策
高圧水素タンクはガラス繊維・強化プラスチック・炭素繊維などで覆われた3層構造になっており、激しい衝突実験を繰り返して、技術力を高め安全性を確保しました。

2.検知して止めるための対策
万一の水素漏れや衝突際は水素を遮断し、センターメーター内に警告表示します。

3.溜めにくい構造
水素タンクや関連部品の配置は水素が拡散しやすい構造になっています。

TFCSのメリット・デメリット

革新的なテクノロジーが満載のTFCSのメリット・デメリットを見てみます。

【メリット】

1.有害な排気ガス(CO2)が出ない
排出されるのは水のみで環境に優しい。

2.燃料補給が短時間済む
水素の充てんはガソリン車とほぼ同じ(約3分)。燃料電池の充電は走行中に行う。

3.航続距離が長い
燃費の良いガソリン車とほぼ同等でMIRAIの最高航続距離は650km。

【デメリット】

1.水素ステーションの数が少ない
全国のガソリンスタンドが30,000カ所以上に対し、水素ステーションは約100カ所。

2.車両価格が高額になる
燃料電池は大量生産に至っておらず、かなり高額になる。MIRAIは700万円以上。

3.水素の値段がまだ割高である
現在のコストはガソリンとほぼ同等です。

トヨタ燃料電池システム「TFCS」は理想のクリーン技術であり、MIRAIの誕生により現実のものとして結実しました。
また、水素は枯渇する心配もありません。

水素と燃料電池という特異性があり、急速に普及には至っていませんが、インフラの整備やシステムの進化とともに、環境に優しい明るい未来のパワートレーンと期待されています。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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