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更新日:2021.12.01 / 掲載日:2021.12.01

メルセデス・ベンツ Vクラスの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

ミニバン型の乗用車として1998年に登場したメルセデス・ベンツ Vクラスに関して、今回はグレード別に紹介していきます。

「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

メルセデス・ベンツ Vクラスの歴史

1998年、メルセデス・ベンツから同ブランドのミニバン型乗用車としてVクラスの初代が登場します。メルセデス・ベンツのミニバンの中では唯一のワンボックスで、3列シートを備えており、6名または7名が乗車できる車両です。

欧州などのメルセデス・ベンツで発売されている商用車のVito(ヴィトー)が元となっており、その乗用車バージョンとして発売されました。

登場当初は、2.3L直列4気筒エンジン搭載の「Vクラス V230」のモノグレード展開でしたが、翌年には2.8L V型6気筒エンジンを搭載した「Vクラス V280」が追加されています。

2003年、2代目が登場。しかし、このときはVクラスとしてではなく、新車種のVIANO(ビアノ)として発売されました。エンジンは3.2L V型6気筒エンジンで統一され、日本では3つのグレードが設定されています。

2006年、マイナーチェンジを行い、VIANOと名づけていた車名をVクラスに戻しました。グレードはVIANOとして販売していた当時のグレードを引き継いでおり、以下の3つが設定されます。
・Vクラス V350
・Vクラス V350 アンビエンテ
・Vクラス V350 アンビエンテロング
このとき、7人定員の3列シート、電動デュアルスライディングドアなどを採用するなど装備を充実させました。

2014年、Vクラスがフルモデルチェンジされることが発表され、2015年に正式に日本に登場します。日本の排ガス規制に対応させるため、ポスト新長期規制に適合したエンジンをVクラスに設定されるすべてのグレードに採用しました。エクステリアは初代や2代目と同じく、フロント中央にスリーポインテッドスターを配置しています。

2019年、マイナーチェンジが行われ、エンジンは2.2L直列4気筒クリーンディーゼルエンジンが採用されます。現行モデルには、以下の3つのグレードがラインナップされています。
・Vクラス V220d アバンギャルド
・Vクラス V220d アバンギャルドロング
・Vクラス V220d アバンギャルドエクストラロング

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Vクラス V220d アバンギャルド

2019年のマイナーチェンジで登場したベースグレード「Vクラス V220d アバンギャルド」
Vクラス V220d アバンギャルドは、3代目の2019年10月に設定されたグレードです。

現在販売されているVクラスの中ではベースグレードとして位置づけられているため、「Vクラス V220d アバンギャルドロング」よりも装備は簡素化されています。そのため、他のグレードでは標準装備されている本革シートや運転席パワーシートは装備されていません。

エンジンは他のグレード同様、2.2L直列4気筒クリーンディーゼルエンジンを搭載し、トランスミッションは7速ATの7G‐TRONIC PLUSを採用しました。

中古で購入する際の目安となる予算
Vクラス V220d アバンギャルドを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2019年式:579万円
2020年式:流通量希少のため算出不可
2021年式:698万円

Vクラス V220d アバンギャルドはまだ登場から2年ほどしか経過していないため、中古車の流通台数は少なく、現在は2台しか販売されていないようです。価格も中古車として購入するには高すぎるので、もう少し時期を見てから購入したほうがよいでしょう。

先代モデルとの比較
3代目(現行モデル):2019年~
Vクラス V220d アバンギャルドは、3代目の2019年に行われたマイナーチェンジで設定されました。

アバンギャルドという名のつくグレードの中では一番全長が短く、4905mmしかありません。また、Vクラスに設定されているグレードの中でも、一番新車価格が安いため、そのぶん装備も簡素化されています。

そうはいっても、エクステリアのフロントとリアにはバンパートリムが装着され、リアコンビネーションランプやウィンカーはLEDを採用しているのが特徴です。

インテリアは、ステアリングが本革となっており、さらにウッド調インテリアトリムで、高級感ある質感となっています。

安全装備としては、ブレーキアシスト、車線逸脱防止機能、ブラインドスポットアシストなどが搭載されました。

Vクラス V220d アバンギャルドは、Vクラスに設定されているグレードの中では比較的新しいグレードのため、現時点の中古車市場にはまだ2台しか流通していません。価格も新車と変わらない、もしくはそれ以上なので中古車として購入するにはまだ早いでしょう。

エンジンは2.2L直列4気筒ディーゼルターボ最高出力163ps。ボディサイズは全長4905mm×全幅1930mm×全高1880mmです。

人気のあるカラー
Vクラス V220d アバンギャルドのボディカラーは、下記の8色が設定されています。

・アークティックホワイト(S)
・ジュピターレッド(S)
・オブシディアンブラック(M)
・ロッククリスタルホワイト(M)
・カバンサイトブルー(M)
・セレナイトグレー(M)
・ブリリアントシルバー(M)
・ヒヤシンスレッド(M)

この中では、純白に近い白色の「アークティックホワイト(S)」が人気です。

※(S)とはソリッドペイントを意味し、(M)とはメタリックペイントを意味します。

Vクラス V220d アバンギャルドロング

Vクラス V220d アバンギャルドよりも充実した装備の「Vクラス V220d アバンギャルドロング」
Vクラス V220d アバンギャルドロングは、3代目の2015年10月に設定されたグレードです。

エンジンには、2.2L直列4気筒クリーンディーゼルエンジンを搭載しています。トランスミッションには、7速ATの7G‐TRONIC PLUSを搭載しており、先代よりも燃費性能と快適性が向上しました。

グレード名に「ロング」と名がついているとおり、Vクラス V220d アバンギャルドよりも長い5150mmもの全長があります。

中古で購入する際の目安となる予算
Vクラス V220d アバンギャルドロングを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2015年式:338万円~537万円
2016年式:318万円~798万円
2017年式:328万円~567万円
2018年式:484万円
2019年式:流通量希少のため算出不可
2020年式:639万円~828万円
2021年式:785万円

登場から6年以上経過しているVクラス V220d アバンギャルドロングは、50台近い中古車が流通しています。価格差も幅広いので、条件に合った車両を探しやすいでしょう。

先代モデルとの比較
3代目(現行モデル):2015年~
Vクラス V220d アバンギャルドロングは、3代目が日本に輸入されたと同時に設定されました。

エンジンはディーゼルターボエンジン、駆動方式はFR、ホイールは18インチアルミホイールを採用しています。

3列シートで、後部座席へのウォークスルーが可能となっており、アームレストを上げれば後部座席へアクセスすることが可能です。また、3列目シートにはフルフラット機能があるので、倒せばベッドのように使用できます。

エクステリアやインテリアの主な装備は、Vクラス V220d アバンギャルドと同じものが採用されました。ただし、サウンドシステムとして、スピーカー数が15基と多くなっています。

フロントグリルには大型エアインテークがあり、中央部分にスリーポインテッドスターが配置されているのが特徴です。

リアハッチはワンタッチで開閉し、テールゲートを開けずにラゲッジルームを使用できます。

このグレードの中古車はVクラスの中でも多いほうで、現時点では50台以上が流通していました。年式の古いものに関しては価格も手ごろな車両が多いので、比較的手を出しやすいでしょう。

エンジンは2.2L直列4気筒ディーゼルターボ最高出力163ps。ボディサイズは全長5150mm×全幅1930mm×全高1930mmです。

人気のあるカラー
Vクラス V220d アバンギャルドロングのボディカラーは、下記の8色が設定されています。

・アークティックホワイト(S)
・ジュピターレッド(S)
・オブシディアンブラック(M)
・ロッククリスタルホワイト(M)
・カバンサイトブルー(M)
・セレナイトグレー(M)
・ブリリアントシルバー(M)
・ヒヤシンスレッド(M)

この中では、漆黒の「オブシディアンブラック(M)」が人気です。

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Vクラス V220d アバンギャルド エクストラロング

全長5380mmと大柄なボディが特徴の「Vクラス V220d アバンギャルド エクストラロング」
Vクラス V220d アバンギャルド エクストラロングは、3代目の2015年10月に設定されたグレードです。

グレード名が示すとおり、同時期に発売されたVクラス V220d アバンギャルドロングよりも、全長が230mm長くなっていることから「エクストラロング」と名づけられました。

全長が5380mmと長くなったことにより、ラゲッジスペースも1430Lの容量を確保しています。また、ラゲッジネットが標準装備されているのも特徴です。

その一方で、機能や装備に関しては、Vクラス V220d アバンギャルドロングと変わりありません。

中古で購入する際の目安となる予算
Vクラス V220d アバンギャルド エクストラロングを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2015年式:流通量希少のため算出不可
2016年式:299万円~650万円
2017年式:388万円~498万円
2018年式:流通量希少のため算出不可
2019年式:流通量希少のため算出不可
2020年式:流通量希少のため算出不可
2021年式:785万円~820万円

このグレードの中古車は、現時点の中古車市場には10数台しか流通していませんでした。あまり選択肢はありませんが価格差は幅広いので、お得に購入できるものもありそうです。

先代モデルとの比較
3代目(現行モデル):2015年~
Vクラス V220d アバンギャルド エクストラロングは、3代目が日本に輸入されたと同時に設定されました。

当時Vクラスに設定されたグレードの中では、ラゲッジスペースの容量が最も多く、1430Lという容量です。

他のグレードと同じく、リアハッチはボタンひとつで開閉することができ、テールゲートを開かなくても荷物の出し入れができます。また、ラゲッジスペースには、小物入れつきのラゲッジルームセパレーターがあるので、荷物を置くときに便利です。

エンジンはディーゼルターボエンジン、トランスミッションは7速ATの7G-TRONIC PLUSと他のグレードと同じものが採用されました。サスペンションには、アルミを多用したマルチリンクサスペンションを搭載したAGILITY CONTROLサスペンションを採用しているため、快適性がアップしています。

このグレードの中古車は、10台ほどが流通しているようです。年式によっては流通していない年もありますが、価格差は幅広いので、予算に合った車両は探しやすいでしょう。

エンジンは2.2L直列4気筒ディーゼルターボ最高出力163ps。ボディサイズは全長5380mm×全幅1930mm×全高1930mmです。

人気のあるカラー
Vクラス V220d アバンギャルド エクストラロングのボディカラーは、下記の8色が設定されています。

・アークティックホワイト(S)
・ジュピターレッド(S)
・オブシディアンブラック(M)
・ロッククリスタルホワイト(M)
・カバンサイトブルー(M)
・セレナイトグレー(M)
・ブリリアントシルバー(M)
・ヒヤシンスレッド(M)

この中では、宝石のように輝く白色の「ロッククリスタルホワイト(M)」が人気です。

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Vクラス V220d トレンド

3代目初期の価格を抑えたベースグレード「Vクラス V220d トレンド」
Vクラス V220d トレンドは、3代目の2015年10月に設定されたグレードです。

先代で設定されていたVクラス V350 トレンドをベースに開発しており、3代目初期の装備を簡素化して価格を抑えたベースグレードとして位置づけられていました。

他のグレードで標準装備されていたシートヒーターやAGILITY CONTROLサスペンションなどはついておらず、ホイールは16インチアルミホイールと、他のグレードよりもインチダウンしています。

中古で購入する際の目安となる予算
Vクラス V220d トレンドの中古で購入する際の目安となる予算をご紹介したいところですが、こちらのグレードは現時点で中古車市場には1台も流通していないため、中古車の相場を割り出すことができませんでした。

そもそもVクラス V220d トレンドは、受注生産限定のグレードということもあり、保有しているユーザー自体が少ないことが予想されます。

すでに販売を終了しており、これといって充実した装備が搭載されているわけでもないので、違うグレードを選んだほうがよいでしょう。

先代モデルとの比較
3代目:2015年~2017年
Vクラス V220d トレンドは、3代目が日本に輸入されたと同時に設定されました。

当時のVクラスのベースグレードではあるものの、受注生産で販売していたのが特徴です。

エンジンはディーゼルターボエンジン、トランスミッションには7速ATの7G-TRONIC PLUSが採用されました。

3列シートの7人乗りモデルであり、この点は他のグレードと変わりありません。2列目は独立シート、3列目はベンチシートを採用しています。

装備を簡素化したために、開閉式リアウィンドウや電動シート、自動開閉テールゲート、アルミホイールなどの装備が簡素化されています。また、電動シートなどの他のグレードで電動の装備は、すべて手動となっていました。

このグレードの中古車は、現時点の中古車市場には1台も流通していません。価格を抑えるために装備が簡素化されているグレードで、なおかつ受注生産のため、流通していないのは仕方ないことなのかもしれません。

エンジンは2.2L直列4気筒ディーゼルターボ最高出力163ps。ボディサイズは全長4905mm×全幅1930mm×全高1880mmです。

人気のあるカラー
Vクラス V220d トレンドのボディカラーは、下記の3色が設定されています。

・オブシディアンブラック(M)
・アークティックホワイト(S)
・ブリリアントシルバー(M)

この中では、漆黒の「オブシディアンブラック(M)」と、明るいシルバー色の「ブリリアントシルバー(M)」が人気です。

※本記事は、2021年11月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。
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グーネットマガジン編集部

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