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更新日:2020.09.03 / 掲載日:2020.09.03

スバル インプレッサの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

スバル インプレッサ

「アイサイト」をはじめとした運転支援システムによる高い安全性能や、余裕のある室内空間が人気の車。スバルのインプレッサに関して、今回はグレード別に紹介していきます。「それぞれどのような特徴があるのか」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらいなのか」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

スバル インプレッサの歴史

インプレッサはスバルが生産、販売をする乗用車です。それまでの基幹車種であったレオーネが販売終了したこと、レガシィの上級車種への移行があったため、新たなスバルの世界戦略車として登場しました。

そんなインプレッサは世界戦略車としての側面と、世界ラリー選手権参戦車両としての側面を持っています。初代は5ナンバーサイズのセダン・スポーツワゴンとして登場しており、当初、WRXはセダンのみに設定されていました。そして、のちにスポーツワゴンにも設定されます。

エンジンは、レガシィRSに搭載されていたEJ20ターボエンジンを改良し、搭載。このエンジンはアップデートを繰り返し、14年に渡りWRCをインプレッサWRXと共に戦い抜いています。この世代はモデルライフが長かったこともあり、WRXをベースに、WRX STIバージョン、WRXタイプR STIバージョン、WRX タイプRAなど、多くの限定・特別仕様車が誕生しました。

2代目では、先代同様セダン・ステーションワゴンのボディタイプを持ちます。標準車は5ナンバーサイズに収まるのに対し、WRXはワイドボディを採用しており、3ナンバーサイズに。当初、丸型ヘッドライトだったWRXは2度のフェイスリフトを受けており、ヘッドライトの形状から「丸目」「涙目」「鷹目」と呼ばれ、同一世代にもかかわらず、年式により大きく外見の印象が違うのが特徴です。

3代目では、先代とは打って変わって5ドアハッチバックスタイルに変更されました。WRXもハッチバックとして登場しましたが、のちの2010年のマイナーチェンジの際、セダンボディが追加されます。

また、標準車に比べてワイドボディとなっており、このボディは各所に補強の施されたWRX専用品です。その他、初代WRXより搭載されているEJ20ターボエンジンは当初の出力が240psでしたが、3代目では300ps超えるまでに熟成が進みました。

そんなWRXは初代よりモータースポーツと密接な関係にあり、特に世界ラリー選手権(WRC)では、マニファクチャラー部門とドライバーズ部門でのそれぞれ3度のタイトルを獲得。

また、改造範囲が狭く、市販状態での性能が問われるグループNクラスのラリー競技では、ランサーエボリューションかインプレッサ WRXでなければ勝てないという状況が長く続いています。

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インプレッサ WRX

スバル インプレッサ WRX

スポーツグレードとして初代から設定「インプレッサ WRX」

インプレッサ WRXは1992年の初代の発売当初からインプレッサのスポーツグレードとして、2代目まで設定されていたグレードです。当初セダンのみでの展開でしたが、のちにスポーツワゴンにもWRXが設定されました。

X2.0L水平対向ターボエンジン+4WDを基本構成とし、ターボエンジンの大出力とそれを余すことなく路面に伝えるトラクションに加え、低重心から高いハンドリング性能が特徴です。

初代インプレッサでは、ロードゴーイングモデルのWRX、競技ベースグレードのWRX タイプRAが設定され、2代目インプレッサでは、標準車をベースとしたWRXが設定されます。

中古で購入する際の目安となる予算

インプレッサ WRXを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
1994年式:198万円
1996年式:43万円~80万円
1997年式:49万円
1998年式:59万円~118万円
1999年式:46万円~208万円
2000年式:79万円~189万円
2002年式:29万円~84万円
2003年式:79万円~34万円
2004年式:18万円~178万円
2005年式:33万円~118万円
2006年式:29万円~138万円

個体数はそれほど多くはないですが、根強い人気のあるグレードのため、ピンポイントで価格相場は高騰しています。

先代モデルとの比較

第1世代:1992年~2000年
初代のインプレッサWRXはスバルの世界戦略車として、ブランドイメージ向上の側面から世界ラリー選手権で勝つために生まれました。当初、世界ラリー選手権では改造範囲が狭く、市販状態での性能が求められる「グループA」というカテゴリーで行われていたため、市販車のインプレッサ WRXにも高い性能が与えられたのです。

エクステリアは局面を多用した柔らかなボディラインが特徴で、インテリアではブラックを基調とし、コンパクトで包まれ感のあるスポーティーなものになりました。

インプレッサWRXはそれほど多くの数が中古車市場に出回っているわけではないため、良質な車体を探すのは少し難しいでしょう。エンジンは2.0L水平対向4気筒ターボ最高出力240ps。ボディサイズは全長4340mm×全幅1690mm×全高1405mmです。

第2世代:2000年~2006年
第2世代のインプレッサ WRXでは、WRX STIとWRXに大別でき、WRXは標準車をベースとしています。WRX STIにスペック面で多少劣るものの、2.0Lターボエンジンに4WDの構成は変わらず、高いパフォーマンスを発揮するのが特徴です。2000年の発売当初は丸目ヘッドライトでしたが、2002年のマイナーチェンジ時にヘッドライト形状がいわゆる涙目に変更。さらに2005年のマイナーチェンジで鷹目と呼ばれる形状に変更されました。

この世代は丸目ヘッドライトを装備している2000~2001年式のものは、他の年式より価格は下落傾向にあります。エンジンは2.0L水平対向4気筒ターボ最高出力250ps。ボディサイズは全長4415mm×全幅1740mm×全高1425mmです。

人気のあるカラー

インプレッサ WRXのボディカラーは、下記の10色が設定されています。

・WRブルー・マイカ
・アストラルイエロー
・オブシディアンブラックパール
・サテンホワイトパール
・ソリッドレッド
・ピュアホワイト
・ブラックトパーズマイカ
・アーバングレーメタリック
・クリスタルグレーメタリック
・プレミアムシルバーメタリック

この中で人気があるのは、鮮やかな青色が印象的な「WRブルー・マイカ」が人気のようです。

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インプレッサ WRX STI

スバル インプレッサ WRX STI

さまざまなグレードを派生した「インプレッサ WRX STI」

インプレッサ WRX STIは、もともとインプレッサのハイパフォーマンスグレードにあたるWRXの車体全体にチューニングを施したグレードです。インプレッサWRX が発売した1年後に「STISTIバージョン」、「WRX タイプRA STIバージョン」、「WRX タイプR STIバージョン」の3つに大きく分けられます。

2代目にはカタロググレードとなり、競技用ベースグレードの「WRX STI タイプRA」、さらに速さを求めた「WRX STI スペックC」が誕生しました。

3代目でもWRX STIをベースに、走行性能を強化した「WRX STI スペックC」などが設定されます。また、このWRX STI スペックCには、「快適装備を持ったモデル」と「快適装備を持たない競技車ベース」の2種類が存在します。

中古で購入する際の目安となる予算

インプレッサ WRX STIを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
1999年式:158万円
2000年式:118万円~258万円
2002年式:65万円~108万円
2003年式:77万円~189万円
2004年式:79万円~168万円
2005年式:82万円~239万円
2006年式:99万円~300万円
2007年式:89万円~248万円
2008年式:78万円~258万円
2009年式:119万円~248万円
2010年式:79万円~259万円
2011年式:78万円~358万円
2012年式:169万円~298万円
2013年式:159万円~298万円
2014年式:177万円~323万円

インプレッサ WRX STIは現在でも高い人気を持ち、加えて個体数の少なさも手伝って、状態のよいものは全年式を通してプレミア価格となっています。特に低年式では、WRX STIであるだけで価格が上昇している傾向見られるのが特徴です。

先代モデルとの比較

第1世代:1994年~2000年
WRX STIではWRXに対し、シャシーや足回りの強化に始まり、ブレーキ強化によるストッピングパワーの向上、エンジンチューニングによる出力向上などが特徴として挙げられます。初代ではWRX STIバージョンと、その進化モデルであるSTIバージョンII・III・IV・V・VIまで登場。

人気があるグレードのため、初代でも高値で取引されています。エンジンは2.0L水平対向4気筒ターボ 最高出力280ps。ボディサイズは全長4350mm×全幅1690mm×全高1405mmです。

第2世代:2000年~2006年
2代目はヘッドライト形状に賛否があったものの、クルマとしては正常進化を遂げました。標準車のWRXに対し、ワイドボディ化、エンジン出力の向上、トランスミッションの6速化、高度に電子制御された4WDなど、走りの面で差別化されています。

見た目に賛否両論があったことから、この世代のものは他の年式と比べて相場は低めです。エンジンは2.0L水平対向4気筒ターボ 最高出力280ps。ボディサイズは全長4465mm×全幅1740mm×全高1425mmです。

第3世代:2007年~2014年
3代目のWRX STIは標準車に遅れること4ヶ月、熟成期間を置いて登場しました。当初設定されたのはハッチバックで、3年後セダンが登場という形が取られています。最大の特徴はハッチバックスタイルとしたことで、ロングホイールベース化による走行安定性が向上したことです。これにより、高出力に対応する土台ができたため、当時の馬力自主規制を大きく超える308psのスペックが与えられました。

人気の高さ、個体数の少なさと相まって相場はまだ高いです。エンジンは2.0L水平対向4気筒ターボ 最高出力308ps。ボディサイズは全長4415mm×全幅1795mm×全高1470mmです。

人気のあるカラー

インプレッサ WRX STIのボディカラーは、下記の6色が設定されています。

・アイスシルバーメタリック
・クリスタルホワイト・パール
・ダークグレー・メタリック
・クリスタルブラック・シリカ
・ピュアレッド
・WRブルー・パール

この中で人気があるのは、ホワイトのボディにキラッと輝くパールがペーストされた「クリスタルホワイト・パール」、鮮やかに輝く青色の「WRブルー・パール」が人気です。

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インプレッサ WRX STI Aライン

スバル インプレッサ WRX STI Aライン

グランドツアラーとしての性能を重視した「インプレッサ WRX STI Aライン」

インプレッサ WRX STI Aラインは2009年2月の新たに設定されたグレードです。WRX STIはラリーやダートトライアル、サーキットといったモータースポーツのステージで速さを追求したグレードでしたが、WRX STI Aラインではグランドツアラーとしての性能を重視しています。それはエンジンにも表れており、排気量を増やした2.5Lターボエンジンが採用されました。これにより余裕の走りを与えられています。

中古で購入する際の目安となる予算

インプレッサ WRX STI Aラインを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2006年式:109万円~238万円
2009年式:43万円~149万円
2010年式:68万円~195万円
2011年式:49万円~222万円
2012年式:79万円~189万円
2013年式:98万円~169万円
2014年式:139万円~178万円

2009年以降のインプレッサ WRX STI Aラインの価格相場では、WRX STIと比較して落ち着いているため、お求めやすい価格となっています。

先代モデルとの比較

第2世代:2006年
この世代のインプレッサ WRX STI Aラインは特別仕様車として設定されました。WRX STIの派生グレードとして登場し、WRX STIの走行性能に上質さと、安全性能をプラスしたロードスポーツモデルとなっています。そのため、派手なエアロパーツは装着されませんが、アルカンターラと本革を組み合わせた専用シートやサイドエアバッグといった装備でこれまでの「WRX STI」と違った印象に。

中古車市場にあまり出回っていないため、良質な個体を探すのは難しいでしょう。エンジンは2.0L水平対向4気筒ターボ 最高出力280ps。ボディサイズは全長4465mm×全幅1740mm×全高1425mmです。

第3世代:2009年~2014年
この世代から特別仕様車ではなく、カタロググレードとして設定されました。今モデルではエンジンは2.0Lターボから2.5Lターボとなり、エンジン自体に余裕を持ったことで走りに厚みが増しています。これまでの走行性能を追求したWRX STIに対し、高い走行性能はそのままにパワーシート付き本革シートや本革をあしらった質感高いインテリアパネルなど、グランドツアラーとしての性能を高めました。

中古車価格も安定していますが、先代同様市場に出回っている数は少ないです。エンジンは2.0L水平対向4気筒ターボ 最高出力300ps。ボディサイズは全長4415mm×全幅1795mm×全高1475mmです。

人気のあるカラー

インプレッサ WRX STI Aラインのボディカラーは、下記の9色が設定されています。

・オブシディアンブラックパール
・アーバングレーメタリック
・ダークグレーメタリック
・スパークシルバーメタリック
・WRブルー・マイカ
・ライトニングレッド
・サテンホワイトパール
・プラズマブルーシリカ
・アイスシルバーメタリック

この中で人気があるのは、純白の中にパールが散りばめられた「サテンホワイトパール」です。

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インプレッサ S204

600台限定販売「インプレッサ S204」

インプレッサ S204はスバルのモータースポーツ部門ともいえる、STIから発売されるコンプリートカーです。「グローバルピュアスポーツセダン」をコンセプトとして、WRX STIをベースとしたこのインプレッサはあらゆる道で高いパフォーマンスを発揮するべく、開発されています。

シャシーや足回りの強化はもとより、エンジンにも手を加えられており、職人によってバランス取りされたエンジンはWRX STIを超える高出力を発揮しているのが特徴です。これらのチューニングにより、コンプリートカーならではの高い完成度を誇ります。

中古で購入する際の目安となる予算

インプレッサ S204を中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2006年式:359万円~430万円

インプレッサ S204はコンプリートカーということで生産数が600台と非常に少ないです。また、生産開始してから時間が経っているため、存在する個体数も減少の一途をたどっています。そのため、価格相場もプレミア価格となっており、中古車購入を考えたときに状態を問うことは難しいでしょう。

先代モデルとの比較

第2世代:2006年
2006年1月にS204が誕生しました。このモデルの全身となるのは、2004年に発売されたS203です。グローバルピュアスポーツセダンを目指して開発され、好評を博したS203のコンセプトを継承しつつ、さらに進化させ、あらゆるシチュエーションで最適な性能を発揮できるよう開発されました。

このため、開発段階のテストでは、サーキット・高速道路・市街地などでのテストが繰り返し行われていますエンジンは専用の大型ツインスクロールターボ、低背圧チタンマフラーなどを採用し、優れた出力性能を実現しました。足回りは、リニアな操舵感を実現するパフォーマンスダンパーをはじめ、専用の減衰力特性を持つストラットや強化スプリング、ピロボール式リヤサスペンションリンクなどを採用しています。

もともと生産台数も少なかったこともあって、中古車市場にはあまり流通していません。希少性が高いことから、高値で取引されていますが、車両の状態を選ぶといったことはできないでしょう。エンジンは2.0L水平対向4気筒ターボ 最高出力320ps。ボディサイズは全長4475mm×全幅1740mm×全高1410mmです。

人気のあるカラー

インプレッサ S204のボディカラーは、下記の3色が設定されています。

・オブシディアンブラックパール
・クリスタルグレーメタリック
・WRブルー・マイカ

この中では、やはりスバルのスポーティーなイメージを象徴するボディカラーである鮮やかな青色が特徴的なの「WRブルー・マイカ」が人気となっているようです。

※本記事は、2020年8月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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