スズキジムニーシエラの概要と歴史をまとめてみた

初代スズキ ジムニーシエラは、0.66Lエンジンを搭載する本格的軽クロスカントリーモデル「ジムニー」をベースに、高出力1.3L直列4気筒エンジンを搭載する本格的ミディアム4×4モデルとして1993年5月に発売されました。

ベースとなる「ジムニー」より全幅サイズが150mm拡大した15インチ径の幅の広いタイヤを収めるオーバーフェンダー、フロントには大型ハロゲンフォグランプを備えたグリルガードを装着しています。サイドには樹脂製のサイドシルプロテクターとアルミ製のサイドステップを備え、精悍で逞しいエクステリアが特徴です。

ラインナップは3ドアのハードトップボディのモノグレードとなります。

EPI（電子制御燃料噴射システム）を採用するロングストローク設計の1.3L直列4気筒SOHCエンジンを搭載しています。高低速2段階切替式トランスファーを備えるパートタイム式4WD機構と組み合わせて、中低速域の粘りのあるトルクフルな走行性能がオフロードの走破性を高めます。

また、伝統の強靭なラダーフレームとリジットアクスル式半楕円リーフスプリングサスペンションの採用をはじめ、低圧ガス封入式リヤショックアブソーバーやトーションバー式フロントスタビライザーの装備など、タフなオフロードでもスタビリティの高い走りを実現しています。

搭載するトランスミッションは3速ATもしくは5速MTの組み合わせとなります。
なお、1995年11月のマイナーチェンジでは、エンジンヘッドが16バルブ化され出力が大きく向上されました。ほかにも歴代モデルからの伝統的なリーフリジットサスペンションを前後3リンクリジッド式コイルスプリングサスペンションへと変更しました。
それに伴い、耐久性とロードホールディング性の向上ならびに快適な乗り心地を提供しています。

揺れの大きなオフロード走行でも身体をしっかりホールドするサイドが大きく張り出したスポーティなシート形状をはじめ、機能的で視認性の高い大型2連メーターの採用など、オン/オフロードを問わない安心感の高いコックピットデザインを採用しています。

また、フロントシートのヘッドレストを外すとフルフラットになるシート機構や分割可倒式リヤシートの採用など、実用性の高い使い勝手の良いシートレイアウトが可能です。
吸気音を打ち消すリゾネーターやエンジンフード裏側に装着されたサイレンサーなど、静かな4気筒エンジンと相まって、市街地走行や高速走行でも静粛性の高い快適な室内区間を提供しています。

ボディタイプ：SUV・クロスカントリー・ライトクロカン
乗車定員：4名
駆動方式：パートタイム4WD
ボディサイズ：3470×1545×1670mm（全長×全幅×全高）
室内サイズ：1675×1215×1160mm（室内長×室内幅×室内高）
タイヤサイズ：（前）205/70R15 95Q（後）205/70R15 95Q
エンジンタイプ：G13B型　水冷直列4気筒SOHC
排気量：1298cc
最高出力：70ps(51kW)/6000rpm
最大トルク：10.4kg・m(102.0N・m)/3500rpm
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
10モード/10・15モード燃費：13.0km/リットル
車両重量：970kg
価格：1,378,000円
自動車税：年間34,500円 ※

※自動車税は2018年3月時点で参照したものとなります。

■初代 スズキ ジムニーシエラ JB31/32系の主なグレード・オプション・カラーバリエーション
・主なグレード
「ベースグレード」。

・主なオプション
フォグランプ＆フォグランプカバー、フォグランプカバー、オートフリーホイールハブ、リミテッドスリップデフ、スポーツハンドル（MOMO製）、ハイパワーAM/FMラジオ付カセットステレオ、アルミホイールなど。

・カラーバリエーション
ブリティッシュグリーンパール、スキューバブルーメタリック、ディープブルーパール、マーキュリーシルバーメタリック、アクアグリーンメタリック、ラジアントレッドマイカなど。
（発売時期・グレードにより異なります）

2代目ジムニーシエラは、1998年1月に誕生した「ジムニーワイド」の後継モデルとして2002年1月に誕生しました。

この際に、フロントフォグランプをマルチリフレクター式への変更をはじめ、ドアミラー形状の変更や電動格納式ヒーター式へ機能を追加などの一部スペックの改良が施されましたが、実質的にはモデル名の変更の違いとなっています。

先代モデルにあたる「ジムニーシエラ」の基本コンセプトである「オンロードでは滑らかに、オフロードでは力強く」を継承し、オン/オフロードを問わない上質で卓越した走行性能を備える「ジムニー」の上級モデルに位置づけられます。

先代までのタフさを表現した直線・平面を多用した武骨なエクステリアデザインから一変して、直線基調ながらエッジを丸め、柔らかなラウンドした面を採り入れたモダンで躍動感のある斬新なスタイリングを採用しています。

ボンネットフードと一体となった力強いフロントグリル、立体的でスポーティなフロントバンパーを備えるフロントマスク、大きく張り出したブリスター形状の前後フェンダーを繋ぐ幅広のドアパネルとサイドを走るシャープなキャラクターラインやサイドスプラッシュガードが備わっています。
2トーンのボディカラーの設定など、ダイナミックで質感の高い個性的な佇まいが特徴です。

また、リフレクターを備える左右独立したリヤバンパーやスペアタイヤをバックドアに装着した安定感のある台形のシルエットが個性的なリヤビューを演出しています。

ドライバー正面にはメッキリングを配した視認性の高い3連メーターを配し、歴代モデルの美点でもあるドライバーの操作性を重視したコックピットデザインを継承しています。

肌触りの良いファブリックシート表皮やソフトなクッション性のある素材をインストルメントパネルやグローブボックスに使用した、モダンで洗練されたスポーティなインテリアデザインを採り入れています。

また、リクライニング機構を備える分割可倒式リヤシートや使い勝手の良い積載力に優れるラゲージスペースなど、実用性・利便性の高さも大きな魅力と言えるでしょう。

さらに寒い日のドライブを快適に過ごす運転席＆助手席シートヒーターやデアイサー機能付フロントウィンドウガラスをはじめ、暑い日差しを和らげるUVカット機能付スモークガラスや抗菌処理タイプフィルター付エアコン、抗菌インテリアの採用など、四季を通じて快適なドライブ環境を提供します。

DOHC化とともにVVT（Variable Valve Timing：可変バルブタイミング機構）を備えた、オールアルミ製1.3L直列4気筒エンジンを搭載しています。
5速マニュアルトランスミッションもしくは確かな操作感が得られるゲート式4速オートマチックトランスミッションが設定され、全域にわたり余裕のあるトルクバンドを積極的に活用した爽快なドライブフィールを提供しています。

4WD機構には、走行中でも2WDと4WDの変更がスイッチの切り替えでスムーズに行えるドライブアクション4×4を搭載し、オン/オフロードをよりアクティブに楽しむことが可能な進化したパートタイム4WD機構を採用しています。

足回りは先代の途中から採用された、前後3リンクリジットアクスル式のサスペンションを継承しながら、コイルスプリングとショックアブソーバーを分離することで、よりサスペンションストロークを拡大しています。

歴代モデルの特徴である堅牢なラダーフレームの採用と相まって、悪路の優れた走破性能や軽快で快適な乗り心地を実現しています。

ボディタイプ：SUV・クロスカントリー・ライトクロカン
乗車定員：4名
駆動方式：パートタイム4WD
ボディサイズ：3550×1600×1705mm（全長×全幅×全高）
室内サイズ：1565×1220×1210mm（室内長×室内幅×室内高）
タイヤサイズ：（前）205/70R15 95Q（後）205/70R15 95Q
エンジンタイプ：M13A型　水冷直列4気筒DOHC16バルブ
排気量：1328cc
最高出力：88ps(65kW)/6000rpm
最大トルク：12.0kg・m(118N・m)/4000rpm
使用燃料：無鉛レギュラーガソリン
10モード/10・15モード燃費：14.0km/リットル
車両重量：1060kg
価格：1,515,000円
自動車税：年間34,500円 ※

※自動車税は2018年3月時点で参照したものとなります。

■2代目 スズキ ジムニーシエラ JB43W系の主なグレード・オプション・カラーバリエーション
・主なグレード
「ベースグレード」。

・主なオプション
スキッドプレート、フロントグリルカバー、ルーフエンドスポイラー、フロントアンダーパイプ、15インチアルミホイール、スペアタイヤハウジングなど。

・カラーバリエーション
スペリアホワイト/シルキーシルバーメタリック、グローブグリーンパール/シルキーシルバーメタリック、シルキーシルバーメタリック、ノクターンブルーパール/シルキーシルバーメタリックなど。
（発売時期・グレードにより異なります）

ジムニーシエラは、スズキが世界に誇る本格的な4WD機構を備える軽クロスカントリーモデル「ジムニー」の派生モデルとして1993年5月に誕生しました。

ラダーフレームやリーフリジットサスペンションなど基本的なスペックは「ジムニー」と共有していますが、粘りのある高出力1.3L直列4気筒エンジンが搭載されています。
オーバーフェンダーを備えた安定感のあるダイナミックなスタイリングが特徴のモデルです。

途中、1998年から2002年の約4年間は「ジムニーワイド」と車名が異なりますが、長きにわたり安定した人気を誇るオンロード、オフロードを問わない卓越した走行性能が魅力の1台です。
今後もジムニーシリーズの上級モデルとして、進化が期待されるモデルです。