三菱自動車、｢アウトランダーPHEV｣の一部仕様を変更

インテリアは、専用のパーフォレーション本革シートを採用し、このシートやステアリング、メーターフード、センターコンソールアームレスト、ドアアームレストにレッドステッチを設定。パネル類のシルバー加飾をジオメトリック調のデザインで統一するほか、アクセル＆ブレーキペダルをアルミ製にしてスポーティさを強調している。

プラグインハイブリッドEVシステムの改良は、これまで駆動用バッテリーに極力負荷をかけないよう制御していたエネルギーの取り出しマネージメントを見直し、バッテリー寿命に影響を及ぼさない範囲を見極め、電力供給の出力を10％ほどアップした。また、充電時のアンペア数を50Aから60Aに高めたことで、普及が進んでいる出力の高い急速充電器に対応。条件に応じてこれまで約30分としていた約80％までの急速充電時間を約25分まで短縮できるようにしている。

新たにバッテリーの電力を可能な限り使うようにしてエンジン始動を抑制する｢EV プライオリティモード｣を追加。センターコンソール後方に新設された｢EV｣と書かれたボタンを押すことで、基本的にモーターのみを使って静かに走れるようになるという。

e-Assistは、車両前方のチェックを行なうセンサーをミリ波レーダーからカメラとレーザーレーダーを併用するシステムに変更。｢衝突被害軽減ブレーキ｣の回避性能を向上させ、歩行者の検知も可能としている。また、｢車線逸脱警報システム｣でも警報精度を高め、警報タイミングの最適化も実施している。なお、ミリ波レーダーは｢レーダークルーズコントロール｣用として継続搭載する。車両運動統合制御システム｢S-AWC｣は、雪道などの滑りやすい場所を走るときに使う｢LOCKモード｣の駆動力配分を5％分リア寄りに変更。旋回性能と走行安定性を高める｢AYC｣でも早い段階から作動を開始する制御を与え、コーナーリングでより積極的にコントロールできるようセッティングしている。

車内の装備は、｢ブレーキオートホールド機能｣を備える電動パーキングブレーキを採用。純正オーディオにAppleの｢CarPlay｣、Googleの｢Android Auto｣に対応して音声認識や各種アプリなどを利用できる｢スマートフォン連動ディスプレイオーディオ｣を新設定。｢S エディション｣に標準装備するほか、｢Mグレード｣以外でオプション装着可能としている。エクステリアは、ボディカラーのラインアップを見直し、新色の｢クールシルバーメタリック｣を加えた全7色をラインナップ。また、Mグレード意外に標準装備するフォグランプを、全車標準装備のLEDヘッドライト＆LEDポジションランプと同じLEDに変更。フロントマスクで使う灯火類の色味をコーディネートし、消費電力の削減も果たしている。

足まわりではビルシュタイン製の高性能ショックアブソーバーを採用。かつて同社で生産していた｢ランエボシリーズ｣などと同様の手間がかかった生産手法を用いて、ボディ剛性の強化を実現している。これにより、タイヤの接地性が大きく向上して車両の挙動を安定させるほか、上質な乗り心地と高い操縦安全性を実現する。

メーカー希望小売価格は365万9472円(税込)～478万9260円(税込)