車の最新技術
更新日:2020.10.10 / 掲載日:2020.10.10

「ホンダ e」に込められた「10年先」の技術【ニュースキャッチアップ】

新車価格帯:451万円~495万円(ホンダ e全グレード)

文●ユニット・コンパス 写真●ユニット・コンパス、ホンダ
(掲載されている内容はグー本誌 2020年10月発売号掲載の内容です)


待ったなしの環境問題に対応するため、クルマの電動化がいよいよ本格化してきている。今回は、ホンダにとって初の量産型EVとなる「ホンダ e」に注目。そこに込められた未来技術を紹介する。

電気自動車であるところ以外にも見どころたくさん

 クルマの未来がここにある。10月30日に発売となるホンダ初の電気自動車「ホンダ e」。その開発主査である一瀬智史氏は、「このクルマは、2030年頃に普及するであろうちょっと先の未来をできる限り盛り込んだ、言わば、いま乗れるコンセプトカーなのです」と説明した。
 環境問題をクリアするためのEVであると同時に、ホンダらしいワクワクするようなクルマを作りたい。「ホンダ e」には、そんな開発陣の想いとこだわりが込められている。
 その象徴ともいえるのが、室内でひときわ目を引く5つのモニターだ。メーターを液晶画面に置き換えるのは近年流行の手法だが、それを一気に加速させ、メーターやサイドカメラミラーとインフォテインメントシステムを視覚的にまとめ上げたのが見どころ。中央2画面では、ナビゲーションを含めたくさんの機能をアプリとして取り扱うことが可能で、そのなかには音声認識で情報検索が可能な「Hondaパーソナルアシスト」も存在。クルマと会話をしているような感覚が新しい。
 走りにもこだわった。モーターをリアに搭載したのは4.3mという最小回転半径のためだが、同時に運動性能にも有利に働き、楽しいクルマに仕上がったと一瀬智史氏は胸を張る。地球環境とクルマの魅力、どちらも大切にする未来なら大歓迎だ。

[CLOSE UP]未来のクルマを先取りした5つのモニターが並ぶコックピット

 リビングのような居心地のよさを目指したというインテリア。水平基調のデザインやソファのようなシートの素材選びにそれを感じることができる。全部で5つの液晶モニターが並ぶダッシュボードは、まさにコンセプトカーのような先進性だ。高品質なオーディオや車内Wi-Fi機能も備えており、急速充電中などの時間を動画を観賞するなどして過ごすこともできる。

ドアノブも含めてフラット化されたデザインは、シンプルでありながらもキャラクター的な愛嬌がある。

スマホとの連携で、充電予約やナビの目的地設定に加え、出発前にエアコンを車外から操作し、バッテリーの消耗を低減することも可能。遠隔操作によって窓を閉めたり、自車位置を表示する機能も備わる。

専用アプリをインストールしたスマホをBピラーのNFC(近距離無線通信規格)マークに近づけるとドアが開錠。ダッシュボードにかざすと走行可能になる。

インパネ中央から助手席側に2枚並んだ12.3インチディスプレイ。ナビを含む各種アプリの表示に加えて自身で壁紙画像などもカスタマイズできる。

ドアミラーはなく、代わりにカメラの映像がモニターへと映し出される。カメラはミラーより小型なので、狭い道でのすれ違いにも貢献。

車両から住宅へ電力を供給する「V2H」やEVを蓄電池として使う「V2L」にも対応。災害時などにも心強い。

想定しているのは都市部での活用

 バッテリーに走行性能を大きく左右されるのは、現時点におけるEVの宿命。だが、「ホンダ e」ではカタログ上の航続距離よりも、EVとのマッチングがいい都市部での使い勝手に焦点を絞った。その思い切りのよさこそ、ホンダらしさなのかもしれない。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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