セレナはいわゆる「5ナンバーボックスタイプ」と呼ばれるジャンル。大きすぎない車体サイズながら、1列目から3列目まで大人でもきちんと座れる居住空間を備えているのが特徴だ。直接のライバルはトヨタのヴォクシー&ノアとエスクァイア、ホンダ・ステップワゴン。いずれもモデルチェンジのたびに切磋琢磨しながらパッケージングを磨き上げてきたので、居住性の高さは甲乙つけがたいレベルにある。どれも魅力的なミニバンだ。
そんな状況において、あえてセレナを選ぶ理由。それは大きくふたつある。ひとつは「S-HYBRID」と呼ぶシンプルなハイブリッドシステムの存在。トヨタ勢のライバルはより本格的で燃費のいいハイブリッドシステムを積んだ仕様を用意しているが、それらは燃費が優れるものの車両価格も高額。比べるとセレナのS-HYBRIDは燃費では届かないものの、燃費向上効果の割にリーズナブルでコストパフォーマンスに優れているのが魅力なのだ。
もうひとつは自動ブレーキの状況。たしかにセレナだけでなくライバルも新車の現行モデルには採用しているが、ステップワゴンは2015春に発売した現行モデルから、トヨタ勢も今年1月に改良した仕様からの採用となっている。対してセレナは2013年12月から全車(レスオプション選択時を除く)に標準装備している。該当する中古車を買う際には、ライバルに対する大きなアドバンテージといえる。
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