オデッセイで行った種子島の思い出

ロケットの発射はすばらしい。ロケットエンジンは、液体酸素と液体水素を混ぜ合わせて燃焼室内で点火し、それを吹き出して推進力を得る内燃機関の一種、つまりガソリンエンジンの遠い親戚だが、その燃焼感はガソリンエンジンの比ではない。国産ロケットH-UA1機でも、フェラーリ1000台分の完全燃焼フィーリングで、一度見たら病み付きになる。
ということで私は、種子島宇宙センターでのロケット打ち上げを3回見物しているのだが、そのうち2回はクルマで行った。うち1回はウイングロードで、もう1回はオデッセイ(2代目)だった。
オデッセイを選んだのは、「ロングドライブなので走りのいいクルマ」というのと、「宿が取れなかったので車中泊」というふたつの要素を満たすというのが理由だった。
オデッセイの走りは、元祖全高の低いミニバンだけに初代からミニバン離れしており、それは現行モデルにも見事に引き継がれている。2代目オデッセイも、当時としては本当にすばらしかった。
が、車中泊に関しては、あまりスバラシイとは言えなかった。
男3人でオデッセイの車内で寝るのは、かなりの苦痛だった。3名とも体を伸ばして寝ることは不可能。2名なら大丈夫だが3名はムリだったのだ。
最近、オデッセイのような乗用車型ミニバンは、ハコ形に比べて売れ行きが低迷しているが、それはひょっとして、みんな車中泊での体の痛さのことを考えているのかも……などと思うのは私だけでしょうね、スイマセン。