スズキ ワゴンR
●「軽ワゴンタイプ」という新しいジャンルを確立し、スズキの最量販軽自動車となっているのがワゴンR。そのため、平成20年の9月にデビューした現行モデルでも中古車の流通量は非常に多く、100万円未満の物件が相場の中心となっている。ただし、スポーティグレードのワゴンR スティングレーとなると、中古車の流通量は150台前後と少なく、相場も若干高めとなっている。
中古車マニアでもある清水草一が各著名人と対談し、
クルマ談議に花を咲かせるトークコラム!
- 今号のゲスト
- モータージャーナリスト ピーター・ライオンさん
- 世界の有力誌に寄稿する日本在住・日本語ペラペラのモータージャーナリスト。
世界カー・オブ・ザイヤー会長。
スズキ・バンザイの巻
“田舎の中小企業”(@鈴木修会長)から、今や世界的企業に発展したスズキ。インドではシェアナンバー1だし、欧米でも売れ行きを伸ばしている。世界はスズキのクルマをどう見ているのか?ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー会長でもあるピーター・ライオン氏に聞いてみよう。
ピーター 日本車ではここ10年、ミラクルストーリーがふたつあると言われているんです。ひとつはマツダ。そしてもうひとつはスズキ。
清水 へぇー、スズキはミラクルストーリーだったんだ!
ピーター 少し前まで、海外ではあまりおもしろいメーカーだとは思われていなかった。正直、みんなそれほどスズキには興味がなかった。
清水 バイクの方がはるかに有名だったでしょう。10年くらい前、ヨーロッパで売ってるスズキ車と言えばワゴンRプラスとかで、向こうのモータージャーナリストの評価も低かったよね。日本車の最低クラス、韓国のデーウとかと同じレベルだった。
ピーター それが、今のスイフトが出て、全部変わって新しい時代を迎えたと思うな。
清水 やっぱりスイフトなんですね!
ピーター スイフトのスタイルはものすごく高く評価された。それに続いてスプラッシュやキザシも出たしね。みんな評判がいいよ!カッコいいからね。
清水 僕も初めはビックリしたよ。スイフトは一瞬フランス車かと思ったくらい。とてもヨーロッパ的でエモーショナルなデザインだよね。
ピーター そう。エモーショナル。クルマにとって一番大事なことは、エモーショナルであることだからね!
清水 スイフトは走りもいいもんね。特にスイフトスポーツは安くて楽しくてスバラシイ。個人的にも中古で欲しい1台ですよ。
ピーター スズキは軽自動車も面白いと思うよ。
清水 ホント?
ピーター ワゴンRもラパンもデザインが楽しいじゃない。デザイナーが遊んでるでしょう?
清水 遊んでますね!
ピーター それがいいんです。日本車は、普通のクルマはデザインで遊ばないけど、なぜか「軽」だと遊んだり、冒険したりするから(笑)。日本の軽自動車の枠は、とても面白いですよ。
清水 軽の枠さえ守れば、何をやってもいい感じだからね。日本人は律儀だから、決められた枠があった方が、かえって伸び伸びできるんですよ。
ピーター そうかもしれないね!(笑)。