平成初頭から市場に出まわり、一躍ブームとなったミニバン。一時期よりは下火になったものの、現在でもその人気の高さは相変わらずだ。それゆえに各メーカーからはさまざまなモデルがリリースされており、ユーザーは多彩な選択肢から好みにあった一台を選ぶことが可能。そんな多種多様なモデルがラインナップされているミニバンのなかで、異彩を放っているのがホンダ・オデッセイだ。 初代がデビューしたのは、今から20年近くも前の平成6年。乗用車のプラットフォームを流用しつつ、「乗る人全員が主役」という発想のもと開発。1BOXカーの高いユーティリティ性能と、セダンの爽快な走りや安全性能を持つ新しいタイプのクルマとして、世に送り出された。そして、その斬新なコンセプトが人々に受け入れられ、瞬く間にヒットモデルに成長。それまでの「ファミリーカー=セダン」という図式を打ち崩し、日本を代表するファミリーカーとなったのだ。続く先々代にあたる2代目では、初代のコンセプトを継承しながら、さらにスタイリッシュになったデザインやいっそう快適さを増した走行性能を実現。ミニバンというジャンルのなかで、絶対的な地位を築き上げたのである。 そして大きな転換となったのが、先代となる3代目。好調だった2代目までの路線と決別し、次世代ミニバンのあるべき姿を具現化したホンダの挑戦とも言えるモデルだ。新開発の低床プラットフォームを採用し、室内空間を犠牲にすることなく一般的な立体駐車場にも入庫可能なほど低い全高を採用。これにより、ミニバンの優れた利便性に加え、スポーツセダンにも匹敵するフットワークを実現。この基本コンセプトは平成20年に登場した4代目(現行モデル)にも受け継がれており、以降多くのファンを魅了している。 このように“走りのミニバン”のパイオニアとして、今なおベンチマークであり続けるオデッセイを今回はピックアップ。現行モデルは近いうちにモデルチェンジのウワサもあるが、中古車的に考えればこれからがオイシイ時期といえるのだ。大勢が快適に移動でき、かつ走りも楽しいオデッセイ。いちど検討してみては?
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