福祉車両トピックス:タイプ別福祉車両
福祉車両トピックス Welfare Vehicle Information WELFARE TOPIC
タイプ別福祉車両 福祉車両の種類と分類
クルマがあることで行動範囲が大きく広がる
福祉車両はまさにそのためのクルマだ
しかし、その利便性の高さは、あくまでも
ユーザーニーズとクルマの機能性が
マッチしているからこそ活かせるもの
今号では、こうした福祉車両のタイプを
ユーザーのニーズ別に分類してみた
また、各ニーズに適した福祉車両の特徴を
サンプル車をあげて紹介していこう
福祉車両選びの基本は
ニーズと機能のバランス

 福祉車両を選ぶときには、通常のクルマ選びよりもさまざまな条件を考慮する必要がある。
 まず、介護される人の症状に合わせたクルマ選びをするのが、もっとも大切な部分。車いすから自分で移乗するのが難しい人が乗るクルマとして、回転シートタイプを選んでも無理があることが多いのだ。
 判断がむずかしいのは、現在の症状が変わっていくことが予測される場合だ。たとえば、現状では車いすからの移乗が可能なのでリフトアップシートでいいが、この先を考えるとスロープタイプにしておこうか……というような場合。また、あまりに便利すぎる、つまり楽ができる仕様だと、介護される側が福祉車両の機能に依存してしまい自立心を失ってしまうといったこともある。
 できるかぎり本人が自立できるようなクルマ選びが、福祉車両ではより求められることになる。また、介護する側の体力なども、十分に考慮する必要がある。
●軽自動車でも助手席リフトアップシートがある。比較的リーズナブルな価格で購入可能。
●車いすを収納するためのリフトを備えたタイプ。この装置の有無で、税金の額が異なるケースもある。
■ユーザーニーズの具体例
  ユーザーニーズ 具体例 クルマのタイプ(代表的名称) 機能の特徴
介護用 自分で歩行できるが、楽に乗り降りできるようにしたい ・腰やヒザに痛みがあって、体をかがめて乗り込むことができない
・車いすとシート間の移乗は、自分ひとりでできる
・和服で乗ることが多い
・補助用具があれば自力で乗り込める
回転シート(助手席、後席) シートがその場で回転することで乗り込みやすくするタイプ。和服のズレなども起きにくい。
回転スライドシート(助手席、後席) シートが回転してから、車外にせり出すタイプ。せり出し量などもチェックしたいポイント。
ステップ仕様 ミニバンなどのフロア高が高いクルマで、乗降性を向上するために、補助ステップを追加したもの。
フラップシート シートの外側に折りたたみ式のフラップがあり、そこへお尻を乗せることで乗車を補助。
車いすは必需品。車いすからシートへ移乗したい ・車いすとシートが接近していれば、介護人の軽い補助や自力で移乗できる リフトアップシート(助手席、後席) シートが電動などで車外にせり出してきて、その後にシートそのものが下降するタイプ。
車いすやストレッチャーごと、クルマに乗り込めるようにしたい ・車いすやストレッチャーを常時使用。比較的重度の障害のためシートに移乗できない 脱着シートタイプ スライドアップシートがクルマから分離して、車いす代わりになるタイプ。フラットな道のみ有効。
スロープタイプ リヤハッチなどからスロープを展開して、車いすごと乗り込めるようにしたもの。
リフトタイプ リヤハッチなどからリフトが下降してきて、車いすごとリフトで昇降するタイプ。
ストレッチャータイプ リフトでストレッチャーを収容するものと、ストレッチャーの足を折って乗せるタイプがある。
自操式 体に不自由なところがあるが、クルマを運転したい ・補助装置で身体の機能を補い、クルマを運転したい 手動運転補助装置 下肢が不自由な人を対象に、アクセルやブレーキなどを上肢で操作できるようにしたもの。
足動運転補助装置 上肢が不自由な人を対象に、下肢でステアリング操作などをできるようにしたもの。
NEEDS
自分で歩行できるが、楽に乗り降りできるようにしたい
トヨタ クラウンロイヤル・ウェルキャブ
全自動助手席回転スライドシート車
●助手席が回転&スライドして出てくるタイプは、自分でつかまり歩き程度ができる人が対象。車いすを完全に横付けしての乗り替えでも、1〜2歩は歩くことができないと、移乗はむずかしい。同様に乗り込みがむずかしいと、車いすをクルマに近づけることになり、ボディを傷つけることも……。また、和服を着た人の送迎などにも向いている。 トヨタ クラウンロイヤル・ウェルキャブ
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NEEDS
車いすは必需品。車いすからシートに移乗したい
日産 エルグランド・アンシャンテ
セカンドシートタイプ(スライドアップシート装備)
●シートが回転スライドしたあと、電動モーターなどで下降してくるタイプ。車いすを完全に横付けできると楽に移乗できるので、自分で車いすの操作が少しはできるといい。車いすを押すためのグリップがボディに当たりやすいので、グリップが折り曲げられるタイプの車いすだとクルマへの移乗がしやすい。 日産 エルグランド・アンシャンテ
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NEEDS
車いすやストレッチャーごとクルマに乗り込みたい
スズキ ワゴンR・ウィズシリーズ
車いす移動車
●車いすごと車内にエントリーするタイプには、スロープ方式とリフト方式がある。スロープ方式は坂道を上がる形になるので、介護される側、する側ともに、ある程度の体力が必要。スロープの傾斜を緩やかにするタイプもある。リフト式は体力的には楽だが、どうしても価格が高くなってしまうのが難点。 スズキ ワゴンR・ウィズシリーズ
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NEEDS
体に不自由なところがあるが、クルマを運転したい
ホンダ フィット
フランツシステム
●クルマというのは、元来人間の能力を助けてくれるものだ。だから身体に障害がある場合なども、クルマの能力を上手に使えばアクティブな生活ができるようになる。下肢に障害があるケースの自操式モデルはよく見かけるが、ここに紹介しているフランツシステムは、上肢に障害があってもすべての操作を下肢でできるようにしたもの。 ホンダ フィット
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