かつてイタリアの名車として存在した「FIAT ABARTH 595(フィアット・アバルト 595)」がそうであったように、現行モデルのアバルト 595のベースにもなっているのが「FIAT 500(フィアット チンクエチェント)」です。1957年に登場し、イタリアの人々から絶大な支持を得たこの車は、マンガ「ルパン三世」に登場する主人公・ルパン三世の愛車としても知られています。そんな「FIAT 500」をベースにアバルトがチューンナップしたのが「595」です。もととも通常モデルはアバルト「500」と呼ばれていましたが、2017年2月のマイナーチェンジで全てのグレードが「595」に統一されました。グレードは、「ベースグレード」「ツーリズモ」「コンペティツィオーネ」という3つで構成されています。ベースグレードはその名のとおりこの車種のベースとなるスタンダードモデルで、ツーリズモはアグレッシブな走りにロングツーリングの楽しさを融合したスタイリッシュモデルです。コンペティツィオーネは、コンパクトボディに180馬力というハイパワーを備えたモデルとなっています。どのグレードも、エンジンには直列4気筒DOHC16バルブインタークーラー付ターボが搭載されました。トランスミッションはベースグレードとコンペティツィオーネに5速マニュアルとATモード付5速シーケンシャルを、ツーリズモにはATモード付5速シーケンシャルのみ設定されています。インテリアには、Apple Car Play / Android Auto対応の最新インフォテインメントシステムを採用することでスマートフォンとの連携を強化。スマートフォン内のアプリケーションやコンテンツを、7インチのUconnectディスプレイ内で確認、操作することができます。これにより地図アプリを利用しての簡易的なナビゲーションやお気に入りの音楽アプリの利用、ハンズフリー通話といった機能を、日頃から使い慣れているスマートフォンを接続するだけで使用可能になりました。このように確かな走行性能と充実した装備内容を備え、丸みを帯びた愛らしいボディラインで女性からの支持率も高いアバルト 595は、日本でも人気の高い車種のひとつです。レギュラーのグレードは上記の3つですが、アバルト 595では限定モデルがたびたび登場します。2020年は、5月に146台限定の「ピスタ」、9月に170台限定の「エッセエッセ」、11月に200台限定の「スコルピオーネオーロ」が登場しました。※記載の文章は、2021年8月時点の情報です。