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車検・点検・メンテナンス
更新日:2019.04.12 / 掲載日:2019.04.12

走れR-2 「ボンネットの補修その3」の巻

錆びた部分を取り除くために、無計画に切り刻んでしまったボンネット補修の3回目。先端部のリーンフォースメント、つまり、内側のパネルを復元する。複雑な形状に、うまくできる自信が全くないのだが。

「ボンネットの補修その3」の巻

スバルR-2は昭和44年8月、ロングセラーだったスバル360の後継車種として誕生。走りのよさからハードミニの愛称を持つ。

懐かしい工作用紙を使って型紙を作ってみよう

 まだまだボンネットの補修です。前回は後端部の両側、外側パネルの補修を行ったが、今回はより形状が複雑な先端部分、しかも内側のパネルであるリーンフォースメントを復元する。一応、切り取った残骸は保存してあるが、錆がひどく欠損部分もあり、元の状態がよく分からない。この部分は錆びたパネルを補修せずに上から薄いステンレスパネルを被せて修理してあったので、内部で錆が進行していて、ステンレスパネルを剥がしたら無残な姿になっていた。まぁ、リーンフォースメントは外側のパネルを支える補強なので、それほど仕上がりを気にしなくていいので少し気は楽だ。
 新たな鉄板を切り出す前に、大体の大きさを測るために、方眼が印刷された工作用紙を用意します。おお、懐かしい。小学校の図工の時間以来か? 切り取った残骸を転がしながら、大雑把に工作用紙にマーキングして型紙を作製。インナーパネルの先端部分は断面がコの字形になっているので、型紙を折り曲げて折り目の部分もマーキングしておく。この型紙のサイズに亜鉛メッキ鋼鈑を切り出し、型紙を参考にしながらコの字形に折り曲げるのだが、プレスなどの専用ツールはないので、叩いて曲げるしかないが、これが難しい。金床ではうまく曲げることができず、万力に挟んで叩いた。直角に曲げることはできたのだが、そこからコの字形に曲げるのが大変。なんとか完成はしたものの、やり直しだ!

錆で崩壊したリーンフォースメントを製作

少し大きめに
切り取った先端部分の型紙を作るために、小学校の工作の時間に使われる工作用紙を用意した。方眼が印刷された厚紙だ。

コの字形に折り曲げられたリーンフォースメントの先端を転がしながら、大まかなサイズをマーキング。

少し大きめに切り出す。

うまく曲げられない
ボンネットの切り取った部分に型紙を当て、大きさや形状を調整していく。溶接時のマージンも必要なので切りすぎないように。

継ぎ当てには8mmの亜鉛めっき鋼板を使用する。型紙を当ててマーキングをして、エアソーでカットしていく。

ここからインナーパネルの形状に折り曲げていくのだが、パネルが細長く、曲げの間隔も狭いので難しい。金床では曲げられない。

ちょっと太い?
万力で挟んでハンマーで叩きながら折り曲げていく。1つ目の曲げは簡単だったが、コの字形にもう1回内側に折り曲げるのは難しい。

ようやく曲げ終わった新しいパネルを、切り取った残骸と比べてみると、コの字形のサイズはちょっと太いか?

やり直し!
ボンネットに当ててみると、やっぱりちょっと太い。付けられないことはなさそうだが、ボンネットが閉まらなくなる危険が。

パネルの切り出しからやり直し!

今度は折り曲げる位置もしっかりと測ってマーキング。折り曲げも慎重に。

コの字のパネルを曲げるのは難しい

曲げる
再チャレンジして製作した2個目のパネルを、ボンネットの切り出した部分に当てて確認してみる。うん、今度は大丈夫。だと思う。

ボンネットの先端はラウンドしているので、コの字形に曲げたパネルを、さらに横方向に曲げていく。硬くてなかなか曲がってくれない。

溶接を行う前に、周囲の錆や塗料をベルトサンダーで削り取っておく。錆で薄くなっているので、あまり深く削りすぎないように。

パネルをボンネットに当てながら、溶接する位置を調整。重なり合う部分をマーキングして、溶接するポイントを確認する。

パネルの高さが少し大きかったので、金切バサミで余分な部分をカットする。

ガレージのハサミは古くメンテもしていないので、切れ味が悪くて苦労する。

フランジを作る
溶接部が重なるようにフランジを作っていく。専用のツールは持っていないので、プライヤーで挟んで少しずつ曲げていく。

インナーパネルはボンネット先端の中央部分はボンネットのロックパーツを避けるために、その部分が凹んでいる。

その凹みに合わせるため、中央に近い部分はコの字の幅を狭めるために、ハンマーで叩いで調整していく。

さらに曲げる
サァ溶接、と思ったが、まだまだ先端部のラウンド形状には合っていない。万力で挟みながらひたすら横方向に曲げていく。

叩いては切り取った部分に当てて確認。という作業を何度も何度も繰り返し、ようやく先端のラウンド形状にフィットするように。

準備OK
溶接機のマイナス端子を接続して準備完了。先端中央部の切り口とぴったり合うように、ベルトサンダーで少し調整する。

準備OK。

右側完成
クランプで全体を固定するのは難しかったので、右端をちょんと点付けしてから、手で押さえつけながら溶接していく。

鉄板が熱で歪まないように、間隔を空けながら点付けを繰り返し、全体の溶接が終わったらサンダーで余分な部分を削って完成。

なんとかパネルはくっついた。溶接跡はキタナイが、内側に隠れてしまうので問題ないだろう。

失敗を繰り返さぬよう今度は慎重に作業する

 せっかく苦労して作ったものの、1個目の補修パネルは失敗に終わった。気を取り直してパネルの切り出しからやり直し。今度は失敗しないように、折り曲げる部分もラインを引いてマーキング。ずれないようにしっかりと万力で掴んで、少しずつ曲げていく。ボンネットに当ててみると、今度はうまくいったみたい。
 次の作業はもっと大変。ボンネットは先端部分が緩やかにラウンドしているため、この切り出したこの字形のパーツも緩やかにラウンドさせる必要がある。この字形に曲げてしまったために強度が増していて、ハンマーの力ぐらいではなかなか曲がらない。他にツールがないので、万力で挟んでひたすら叩くしかない。そろそろいいかな?と思ってボンネットに当ててみると、思ったより曲がっていない。この作業をひたすら繰り返した。
 補修パネルが完成したら、それを溶接する。しっかりと取り付けるために、パネルの一部分を重ねて溶接する。溶接後にパネルがフラットになるように、取り付ける側のパネルにフランジをつける。これも専用のツールも持っていないので、プライヤーで少しずつ折り曲げた。
 切り取り部分にぴったり嵌まるように調整して溶接開始。等間隔で点付けを繰り返しながら、なんとか接着することができた。同じように左側(向かって右側)の作業も行ったのだが、完成後のパネルが少し変。やり直すべきか、修正ですますか、次回までに考えておこう。

左側もうまくいった。と思ったのに

次は左側
左側は右側より錆が少なく、切り取った残骸はかろうじて原形を保っている。この残骸をもとに型紙を作製した。

曲げ方を工夫してみる
ここからは右側と全く同じ作業になる。横方向にもっと楽に曲げる方法はないかと模索したが、よい答えは出なかった。

左側は切り口が曲がっていてガタガタだったので、マスキングテープをまっすぐに貼り付け、それに沿ってベルトサンダーで削る。

右側よりも横方向のラウンドがうまく曲げられたので、溶接も楽にできた。まぁ、仕上がりがいまいちなのはいつものことです。

溶接跡が汚くても、削ってしまえば問題ない。インナーパネルなのでしっかりとくっついていることのほうが大事なのですよ。

あれ?
なんだか違和感があったので曲尺を当ててみると、曲がっている。どうやら斜めに溶接してしまったようだ。やり直し?



提供元:オートメカニック

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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