故障・修理
更新日:2022.09.14 / 掲載日:2022.09.14

ネットオークションでやっちまった(T^T) ぽんこつジムニー路上復帰計画 その6

ネットオークションで見つけたJA22Wジムニー。「エンジン好調」とのことで落札したが、なんだか調子が悪い。簡単な整備で直るだろう、という甘い考えも打ち砕かれ、エンジンを開けてびっくり、スゴイことになっていた!? 報告:オーナー(t)

●文:橘 祐一 ●作業:高山則政

エンジンを開けてびっくり‼ どうする、どうなる顛末記 その1-6
ジムニーJA22Wはこんなクルマ
平成7年、JA11型からモデルチェンジされて誕生。ボディは一部を改良するものの、ほぼそのまま受け継ぎ、シャシーも基本構造はそのまま、サスペンションをリーフからコイルに変更している。エンジンは新開発のアルミブロック3気筒DOHCターボのK6Aを搭載。平成10年10月まで生産された。歴代ジムニーの中では短命の不人気モデル。

スラッジが大量に堆積している!手に付いたニオイが取れない

 定期点検されていたのに、ガソリンが漏れても放置という状態なので、メンテ状態には全く期待できなかったが、想像以上にコンディションが悪かった。

 ヘッドカバーを開けると、香ばしい香りとともに赤茶色から黒く染まったバルブトレーンが現れた。ヘッドカバーの裏もスラッジが堆積している。スラッジ皮膜は薄くヘドロ状にまで悪化していないのが幸いで、ボルトの六角部などもエッジが見えている。

 次にオイルパンを外すのだが、液体ガスケットはベンガラ色で、塗り方も超下手クソ。

 開けると、オイルストレーナーにもベンガラの液体ガスケットが付いているので、多分車上でオイルパンの脱着をやったのだと思われる。

 フロントカバーのシーラーもいい加減な塗りで、シール面を見ると内部の通し穴が詰まるくらい盛ってある部分もある。メーカーでの製造ではロボットディスペンサーで行い適量しか塗布しないので、こんな事にはならない。

 我々のようなアマチュアがやったのならともかく、プロがやったのであれば相当レベルの低い工場というしかない。

 ここまでスラッジが溜まるということは、チョイ乗りが多い割にオイル交換をやっていなかったと思われるが、油穴をつまらせる程ではなかったのが幸い。

 また、クランクのリヤオイルシールからもオイルが漏れているが、オイルが劣化で酸性になると、ゴムの劣化も早まる。あまりに汚すぎて手に付いたニオイが3日間も取れなくてホント困った……。

細かいパーツはタッパーで保管

当日中の分解を!と、急遽100円ショップから部品仕分け用の用品を買い込んできた。黄色の整理箱は長期間使えそうだが、他は1回限りだろう。

クラッチを外すと……

マニュアル車なので、クラッチカバーやディスクを取り外す。位置決めピンが固く入っているので、軽くこじってカバーを浮かせる。
ディスクの残量は問題ないものの、クラッチディスクのダイヤフラムの爪(レリーズベアリングが接する部分)に段付きがある。交換か?
フライホイールボルト6本を外し、後ろ側に引き出して外す。中央にはミッションのインプットシャフト用のパイロットベアリングがある。
クランクシャフトのリヤオイルシールから漏れている。走行距離を考えると致し方ないが、オイルの劣化もシール劣化を促進する。

どこもかしこもまっ黒クロスケ!

ヘッドカバーをめくったところ。プラグの全数損傷や2番の圧縮なし状態を見ると、手が掛かりそう。もう捨てたほうがいいのでは?
オイルパンは脱着した形跡あり。ストレーナーにもシールが付着。腰下内も真っ黒け。開けていくごとに、クサいスラッジ臭が漂う。
カムスプロケットも真っ黒。かろうじてチェーンの噛み合う部分だけ、金属の光沢が見える。オイルに触れている部分は、全部こんな状態だろう。
フロントのチェーンカバーを外す。液体ガスケットの塗りすぎで、オイルポンプの通路が一部ふさがっている。スラッジはオイルの流れているところより、カバー内側のような温度が低くなるところに付着しやすい。それにしても見事な汚れっぷり。OHのベースにするにはあまりにもひどい状態か。どうする?どうなる?以下次回へ!!
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