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故障・修理
更新日:2019.09.25 / 掲載日:2019.09.25

20世紀の常識 vs 21世紀の新常識02「HV vs PHV」

モード燃費は60km/L超!高価格が普及を阻む

 ハイブリッドはパラレル式とシリーズ式の2つに大きく分類できる。パラレル式はエンジンとモーターを切り離して、各動力だけでの走行が可能で、シリーズ式はエンジンは発電のためだけに稼働し、充電されたバッテリーの電力でモーターを回し、駆動力とする。

 1997年、トヨタは2つのハイブリッド方式を融合したシリーズパラレルハイブリッド車を送り出す。モーターと発電機を備え、エンジンだけでも、発電しながらモーターだけでも、その両方でも動く。

 キーテクノロジーはプラネタリーギヤを用いた動力分割システムだった。プラネタリーギヤユニットを構成する各ギヤを電気的に制御することによって無段変速をも可能にした。

 トヨタに続いたホンダの方式は、回生電力で必要な時にモーターアシストをする低コストのシンプルなものだった。その後、日産は2クラッチという独自の方式で参入する。いずれのメーカーのものも電気は自前。クルマが動かなければHVは機能しない。

 止まっている時に満充電し、EV走行距離を伸ばそうと開発されたのがPHVだ。HVの基本メカニズムはそのままに、バッテリーをニッケル水素から高容量のリチウムイオンに替え、家庭用、あるいは出先の電源から充電できるようにコンセントを備えている。

 現在プリウスとアウトランダーなどで採用されている。モーターだけの走行距離は約60kmにも達し、走行コスト向上に大きく貢献するが、価格が高く、広く普及するには至っていない。

世界をリードした初代プリウス。PHVでは家庭用電源でスタート前から「満タン」に

HV
トヨタが世界に先駆けて実用化したハイブリッドシステムはプラネタリーギヤを動力分割に活用し、パラレルとシリーズの両方の特性を持っている。

トヨタハイブリッドのパワーフロー。モーターと発電機を備えていることが大きな特徴だ。エンジンで走行中でも発電機を回し、バッテリーへの充電が可能になっている。

モーターを回すエネルギーとして用いられるのは主にニッケル水素バッテリー。プリウスに用いられるのは容量6.5Ah、総電力量が約1.3kWhほど。

PHV
プラグインハイブリッドに用いられるのはリチウムイオンバッテリー。普通のプリウス用より容量が多く、プリウス用は25Ah/8.8kWhにもなる。

プラグインハイブリッドの大きな特徴は家庭用コンセントや出先のコンセントからバッテリーに充電できること。クラリティはモーターだけで約115kmも走行できる。

PHVもスポーツカーの領域へ
BMWの新型PHVがi8。前輪をモーターで駆動し、後輪を1.5L 3気筒ターボで駆動する。

 ハイブリッドカーというとエコを前面に打ち出したものが多いが、時代はスポーツカーへも目を向けている。BMW i8はカーボン強化シャシーのフロントに96kWのモーター、リヤに170kWの1.5L 3気筒ターボエンジンを搭載した4WD仕様。最高速度は250km/hと発表されている。PHVの新たな挑戦として注目される。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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