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故障・修理
更新日:2018.10.16 / 掲載日:2018.10.16

絶対やっちゃダメ!禁断のクルマ実験室08 エンジンオイル0.5Lで走らせるとどうなる?

エンジンオイル量の下限に危険なチャレンジ

前年の実験でやったこと
前回、エンジンオイルを徐々に減らして走行し、油圧維持との関係を実験したアルファロメオ147(2Lエンジン)。オイル量が0.5L程度になると、少し動かすだけで油圧警告灯が点灯する。

この他にオリーブ油運転なども行ったが、それらがダメージを与えたか?

走行1000kmでモノスゴイ打音発生
ナンバーを取得して使っていたのだが、走行1000kmでカンカンとものスゴイ打音が出てきた。スコープで確認すると3番ピストンがシリンダーヘッドとぶつかっていた。

ナンバーを取得して使っていたのだが、走行1000kmでカンカンとものスゴイ打音が出てきた。スコープで確認すると3番ピストンがシリンダーヘッドとぶつかっていた。

オイルもメタメタにメタル感
オイル(オリーブ油ではなくエンジン油)を抜くとブロンズに染まっていた。

オイルパンやストレーナーには、数ミリの破片のような異物も多数ある。

もちろん、オイルフィルター内部も銅粉だらけ。

オイル切れで、子メタルの遅れ破壊が発生

 前回のテストでは、アルファロメオ147ツインスパークのエンジンオイル量を減らして、油圧維持の限界を試していたが、その後日談である。エンジンオイル量を0.5Lにしたテストの後、オリーブ油100%を規定量入れて数10km走行して問題なかったし、ちゃんとしたエンジンオイルに交換してからも1000kmほど走った。すっかりゴキゲンになって、バイパスを快調に飛ばしていたところ、突然ガラガラガラと甲高い異音を発生して走行不能に!
 AMガレージまでレッカーで引き上げてチェックすると、コンロッドメタルの破損で軸部がガタガタになって、ピストンが上がりすぎた結果、ヘッドとぶつかっていたことが判明した。このような遅れ破壊もあるので、やはりオイル切れは厳禁だ。

コンロッドメタルが流れクランクピン摩耗
コンロッドメタルは全数確認したが、3番だけが溶けていた。クランク側は問題なし。

【#3メタル】メタルはベースの板の上に何層かの金属があるが、表面層は完全になくなり、地金もペラペラになって幅が広がっている。

こちらは新品の子メタル。白っぽい表面層は柔らかくて高温に弱く、200℃程度で溶けてくる。

ベアリングキャップとのセット。左はまだ生きているメタル、右がボロボロの3番。叩かれながら回って、周方向のキズが多数ある。

ヘッド側ではカムシャフトのノーズやジャーナルを点検したが、トラブルになるようなキズはない。

【実験結果】コンロッドメタルは油圧低下に弱い

コンロッドメタルへのオイルは、シリンダーブロックのオイルギャラリーからクランクメタルの油穴に入り、クランク軸の油路から送られるので届きにくい。さらに燃焼圧を最初に受けるので潤滑条件も厳しく、オイルトラブルが起こるとダメージを受けやすい。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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