カー!といえばグーネットピット

無料整備工場検索&予約アプリ

グーネットピットアプリ

タイヤ交換
更新日:2021.11.05 / 掲載日:2021.11.05

スノータイヤもスタッドレスタイヤも同じ?冬タイヤ3種の違いを解説!

スノータイヤもスタッドレスタイヤも同じ?冬タイヤ3種の違いを解説!

スタッドレスタイヤはよく聞く言葉ですが、同じような意味の言葉にスノータイヤがあります。何が違うのか疑問に感じている方も多いでしょう。スノータイヤは、大きく分けて3つの種類が存在する冬用タイヤの総称です。

今回は、「スノータイヤとは何か?」という疑問解決を軸に、各種類の特徴やノーマルタイヤとの違いについて解説します。スノータイヤの正しい使い方を学び、安全なカーライフの参考にしてください。

スノータイヤの特徴は?スタッドレスタイヤと何が違う?

スノータイヤの特徴は?スタッドレスタイヤと何が違う?

スノータイヤは、その名のとおり「雪道の走行に対応したタイヤ」を指します。夏タイヤとは違うやわらかいゴム素材を使用し、タイヤの溝が深いのが特徴です。

スパイクタイヤと区別するために誕生した名称

雪道に対応したタイヤと聞くと、スタッドレスタイヤを想像する方が多いでしょう。しかし、スタッドレスタイヤが登場するまでは、雪道の走行ではスパイクタイヤを使うのが主流でした。

ただ、当時も雪道走行に対応しているがスパイクが打ち込まれていないタイヤが存在しています。スノータイヤは、これらとスパイクタイヤを区別するために生まれた名称です。

スノータイヤは「冬タイヤ全般」を示す名称に変化

スタッドレスタイヤが登場してからは、「冬用のタイヤ」という一つの括りを示す言葉に変化します。スパイクタイヤもスタッドレスタイヤも、雪道を走行する冬用のタイヤとしてスノータイヤの範囲に含まれるようになりました。以降、スノータイヤは「冬タイヤ」「ウィンタータイヤ」などの名称でも呼ばれています。

スノータイヤはおもに3種類!

スノータイヤはおもに3種類!

スノータイヤの括りに含まれるタイヤは、おもに3種類です。同じ冬用のタイヤでも、外観から性能まで異なる特徴を持っています。

ひと昔前の積雪路用タイヤ「スパイクタイヤ」

積雪寒冷地域で使用される機会が多いスパイクタイヤは、タイヤにスパイク(金属製のピン)が打ち込まれています。スパイクが雪や氷に突き刺さることで、安定した走行をサポートする仕組みです。

しかし、走行中にスパイクがアスファルトに刺さることで、アスファルトが削られ「粉じん」が発生するデメリットがありました。過去には、スパイクタイヤを履いた車が複数台走行すると砂漠地帯のように空気中に粉じんが舞い上がり、マスクが欠かせないほどの事態に発展した地域もあります(仙台砂漠)。

そのため、1991年4月1日に「スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律」が施行され、タイヤメーカーが続々と販売を中止していきました。
参考:
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=402AC0000000055_20150801_000000000000000

以降、冬にスパイクタイヤを履く車は激減しましたが、法律は使用を完全禁止しているわけではありません。消防車や救急車などの特定車両に関しては、禁止の対象外となっています。また、一般車であっても、使用規制期間を守れば一部地域で使用が可能です。

冬タイヤの代表「スタッドレスタイヤ」

スタッドレスタイヤの歴史は、1982年にミシュランが販売した「XM+S」から始まりました。スパイクタイヤがスパイクで雪や氷をとらえるのに対し、スタッドレスタイヤは低温でも硬くならないゴム素材に溝の深さをプラスして、積雪路でのグリップ力を確保しているのが特徴です。

各メーカーからはスタッドレスタイヤに独自の開発技術を盛り込み、下記のような性能を両立させた新作が続々と登場しています。

・氷上性能
・雪上性能
・ドライ性能
・ウエット性能

現在では、「冬タイヤといえばスタッドレスタイヤ」といってもよいほど認知度の高いタイヤです。

乾燥路と積雪路に対応「オールシーズンタイヤ」

オールシーズンタイヤとは、冬でも夏でも一年中履き続けられるタイヤを指します。季節に合わせた履き替えを必要としないため、手間が少なく便利なのが魅力でしょう。

始まりは、1977年にグッドイヤーが世界初のオールシーズンラジアルタイヤとして販売した「Tiempo(ティエンポ)」です。日本では2008年頃に登場し、年々注目度も上がっています。スタッドレスタイヤを夏に履き続けるのは危険ですが、オールシーズンタイヤであれば夏も冬も安定した走行が可能です。

オールシーズンタイヤのなかでも、ATSM(米国試験材料協会)規格で認められた「スノーフレークマーク」が付いているタイヤは、高速道路の冬用タイヤ規制にも対応できます。

スノータイヤとノーマルタイヤを見分ける方法

スノータイヤとノーマルタイヤを見分ける方法

スノータイヤとノーマルタイヤの見分け方は、タイヤのサイドウォール(側面)に刻印された文字やトレッド面(接地面)の溝です。

サイドウォールに「STUDLESS」と刻印されていればスタッドレスタイヤで、「M&S」や「M+S」と刻印されているとオールシーズンタイヤと判断できます。M&SのMは「マッド(泥でぬかるんだ路面)」、Sは「スノー(雪)」という意味です。

また、スノータイヤのトレッド面は、ノーマルタイヤ比べて複雑な造りになっています。溝が深く、ブロックが複雑に並んでいるように見える場合はスノータイヤである可能性が高いでしょう。

スノータイヤの平均寿命は?交換時期はいつ?

スノータイヤの平均寿命は?交換時期はいつ?

スノータイヤはおもに3種類のタイヤを表す言葉ですが、スタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤであれば寿命の確認方法はほぼ同じです(スパイクタイヤは特殊なため例外)。

スノータイヤのおおよその寿命は、新品時から50%の摩耗を示すプラットフォームで確認できます。プラットフォームが露出するとスノータイヤとしての十分な機能が失われてしまうため、速やかにタイヤ交換をしましょう。

使用期間の目安については、スタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤで違いがあります。

・スタッドレスタイヤ:3~4年程度
・オールシーズンタイヤ:4~5年程度(ノーマルタイヤと基本的に同じ)

ただし、あくまでも上記は目安です。ゴムは使用していない状態でも劣化していくため、保管状態によっては目安より寿命が短くなるケースも考えられます。タイヤの外観が明らかに劣化している場合は、プラットフォームや期間にとらわれず、新しいスノータイヤを用意しましょう。

スノータイヤの交換を検討している方は、エリア検索が行なえるグーネットピットが便利です。最寄りの業者・店舗からの見積もりをインターネット上で完結できるので、この機会に活用してはいかがでしょうか。

https://www.goo-net.com/pit/

スノータイヤ1本の平均価格は?安い時期ってある?

スノータイヤ1本の平均価格は?安い時期ってある?

スノータイヤに限らず、タイヤは大きさによって値段が変わります。国産車で平均的な15インチのスタッドレスタイヤを例にすると、国産メーカーでは1本あたり1万~1万7,000円程度です(金額は2021/09/30時点の目安です)。

メーカーやタイヤサイズによって差がでてくるため、気になるスノータイヤがあれば事前に調査しておきましょう。

また、スノータイヤ(スタッドレスタイヤ)は全国的に冬が訪れる11~1月を目前に控えた「9月付近」に安くなる傾向があり、狙い目です。地域差がありますが、秋が始まる頃に「早割り価格」で販売し、冬が終わったのちの春先に「在庫処分セール」が始まります。

需要の少ない季節ほどスタッドレスタイヤの価格は下がりやすいため、お得に入手したい方は冬シーズンから離れた時期に購入するのがおすすめです。

単発で使用するならレンタルもおすすめ

雪が降ること自体が珍しいような積雪量の少ない地域では、わざわざ4本分のスタッドレスタイヤを買うべきか悩む方も多いでしょう。

「3日だけ」「1週間だけ」など、単発でスタッドレスタイヤを利用したいときは、レンタルがおすすめです。タイヤサイズによって料金が変わりますが、7,000~1万円前後(1泊2日)でレンタルできます。
※金額は2021/09/30時点の目安です。

スノータイヤを夏に使用するのはなぜNG?

スノータイヤを夏に使用するのはなぜNG?

オールシーズンタイヤを除き、スノータイヤを夏に使用するのは原則NGです。スパイクタイヤは使用可能時期に規制がかかっているので、下記ではスタッドレスタイヤをメインに解説します。下記以外に燃費、静寂性、寿命にも大きく影響するので、十分に確認しておきましょう。

1.制動距離が延びてしまう

乾燥路でスノータイヤを使うデメリットの一つとして、制動距離(ブレーキを踏んでから停止するまでの距離)が延びることが挙げられます。

スノータイヤはゴム質がやわらかく、低温でも硬くならない設計ですが、乾燥路ではタイヤが変形し過ぎて不安定になってしまいます。特に、路面温度が高くなる夏はゴムの変形がより顕著です。ノーマルタイヤなら停止できる距離もスノータイヤでは止まりきれない可能性が高いため、乾燥路での使用は控えましょう。

2.雨水に弱くハイドロプレーニング現象を起こしやすい

スノータイヤは雪道・氷道に強い反面、乾燥路に限らず水(雨)に弱い特徴があります。ノーマルタイヤでも溝が減るとハイドロプレーニング現象が起こりやすくなりますが、スノータイヤは残りの溝に関係なく発生リスクが高いため注意が必要です。

スノータイヤの深い溝は、濡れた路面では活躍しません。水をはじき出すほどの硬さを持ち合わせていないため、やわらかいゴム素材が水を吸収しても間に合わず、ハイドロプレーニング現象が起こりやすくなってしまいます。

※ハイドロプレーニング現象とは:水の上を滑るようにタイヤの接地面が減り、最終的に浮いた状態になること。ハンドルやブレーキといった操作を受け付けなくなる。

3.負荷に耐えられずバーストのリスクも

夏の熱い路面でやわらかさを増したスノータイヤは、急ブレーキ・急カーブ・急加速を繰り返すに連れて、大きく摩耗していきます。ノーマルタイヤの感覚で乗り続けていると、負荷に耐えきれず走行中に突然バーストする可能性もあり危険です。

バースト後に焦って、急ハンドルや急ブレーキをしても車はうまく操作できません。バーストしてしまったときは、焦らずゆっくりスピードを落としながら路肩に寄せましょう。

4.剛性不足によるレスポンスの低下

スノータイヤは、深い溝に雪や水分を逃がして地面をとらえており、ゴム質がやわらかい特徴があります。つまり、タイヤの剛性が低いということです。この特徴は、乾燥路においてトレッド面のブロックがたわむ原因になるため、ハンドル操作に対するレスポンスの低下は避けられません。

特にカーブでは思っている以上に外側へ膨らむことも考えられ、走行環境次第では事故に発展するリスクもあります。たとえ「スノータイヤでも問題なく走行できる」と感じていても、いつも以上の安全運転を心がけましょう。

まとめ

スタッドレスタイヤが主流の現代では、「スノータイヤ=スタッドレスタイヤ」と認識している方も多いでしょう。スノータイヤとは、「スパイクタイヤ」「スタッドレスタイヤ」「オールシーズンタイヤ」など、冬に使用するタイヤを示す総称です。冬用タイヤやウィンタータイヤなどと呼ばれることもありますが、どれも冬に使うタイヤと考えて問題ありません。

スノータイヤは、ノーマルタイヤとは性能・交換時期などが異なります。誤った使い方をすると大きな事故に発展しかねないため、適した季節・環境で装着し、安全走行を心がけましょう。

この記事の画像を見る

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

この人の記事を読む

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ