パーツ取付・交換
更新日:2018.08.29 / 掲載日:2018.08.29

エコタイヤに燃費向上の効果はあるのか?

最近は燃費性能が良い車も多く、低燃費を意識するユーザーも多いことから「エコタイヤ」が注目されています。最初からエコタイヤを装着した新車もありますし、カー用品店でもエコタイヤの取り扱いを多く見かけるようになりました。エコタイヤにはどのくらい燃費向上の効果があるのでしょうか?エコタイヤに関するいろいろな知識を得て選択肢のひとつにしましょう。

エコタイヤとは何?

エコタイヤは低燃費タイヤともいわれており、エコとはいっても処分時に二酸化炭素の排出量が少ないとか有害物質を排出しないとかいうものではなく、路面に対しての「転がり抵抗」を抑えることで、燃料消費を削減できるタイヤということでエコタイヤと呼ばれます。転がり抵抗を抑えるとは簡単にいうと、「少ない力でタイヤを転がすことができる」ということです。
タイヤを回転させるにはエンジンを動かす必要があり、それにはガソリンが必要なので、少ないガソリンで多くの距離を走行できる省エネ効果の高いタイヤというわけです。

エコタイヤのラベリング制度

エコタイヤは色々なメーカーから販売されており、どれを選べば良いのか消費者には分かりづらい面がありました。そこで、性能比較のためにエコタイヤの「転がり抵抗係数(RRC)」と「ウェットグリップ性能(G)」に等級をつけて消費者に情報を提供する、エコタイヤのラベリング(表示方法)制度が平成22年(2010年)1月から開始されました。
※ウェットグリップ性能とは、雨天時など路面が濡れている状況で、滑らずにグリップ力がきくことです。

転がり抵抗係数(RRC)は「AAA・AA・A・B・C」、ウェットグリップ性能(G)は「a・b・c・d」で表示されており、性能が良いのは、「転がり抵抗係数」が「AAA」で、「ウェットグリップ性能」が「a」となります。しかし、この両者は反する性質を持っており、転がり性能が良いとウェットグリップの性能が落ちてしまうため、燃費が優秀な「AAA」の場合、ウェットグリップ性能は「c」となっているタイヤが大半です。ウェットグリップ性能が「a」を選ぶと、転がり抵抗が「A」以下の「B」等になるわけで、それではエコタイヤの意味がなくなってしまいます。最近では、「転がり抵抗係数」と「ウェットグリップ性能」の相反する両特性のどちらの性能も高めたエコタイヤが登場しています。エコタイヤを選ぶ際は、価格だけではなく、このラベリングにも注目して選ぶようにしましょう。

エコタイヤでの雨の日の運転はどうか(ウェットグリップ性能)

エコタイヤは転がり抵抗を抑えていますが

・転がりの良い燃費の良いタイヤ → 弾性が高い固めのゴム
・グリップ力の良いタイヤ → 摩擦力があるやわらかいゴム

ということで、どうしても転がりの良いエコタイヤを選んでしまうと、ウェットグリップ性能が落ちてしまうため、雨の日などの路面が濡れた状態でのグリップ力は落ちてしまいます。しかし、急ハンドルや急ブレーキなどの無理な運転をしないで普通に運転していれば性能には問題ありません。

普通のタイヤとエコタイヤの違いとは

同じ燃料でも、転がり性能の良いエコタイヤは多く転がるため、より遠くまで進むことができます。

軽い

メーカーや種類によって多少の差はあるものの、平均してエコタイヤは普通のタイヤに比べて軽いという特徴があります。軽いということは、動かすためのパワーも少なく済むので、ガソリンの消費も少なく済みます。

環境にやさしい

低燃費で重量も軽いエコタイヤは二酸化炭素を排出する量も少ないため、環境にもやさしいタイヤです。

エコタイヤの燃費はどうなのか

エコタイヤの燃費性能は、普通のタイヤに比べ平均5%良いといわれます。年に1万km走行するとして、おおよそ年間500km分ほど燃料を節約できる計算となります。つまり、燃費の悪い車やガソリン価格が高い場合は、エコタイヤのほうが得といえます。普通のタイヤとエコタイヤ、それぞれのメリット・デメリットを比較した上で、どちらを使用するか選択すると良いでしょう。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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