故障・修理
更新日:2019.11.29 / 掲載日:2019.11.29

絶滅危惧種スバルサンバーを快走仕様!「第29回 赤帽ミラー取り付け」

オイル漏れ騒ぎでしばらく取り残されていた外装まわり。残っていた赤帽のハイルーフトラック用のミラー取り付けにようやく着手。塗装はすべて終わっていたが、サンバーのボディはグレード流用ではなく個別に微妙に違うのでそのまま簡単には装着できない。まずは裏プレートの製作からスタート。サンバーをより快適に、そして安全に快走できる仕様に変身だ!

SUBARU Sambar TV1 app.K (2007)

裏プレートの製作とナットの取り付けがポイントになる

 本来ならドアハンドルなどと同じ時期に出来ていたはずの通称「赤帽ミラー」装着だったが、オイル漏れ事件やらなにやら機関系トラブルで作業が延びてしまった。

 運転席側ミラーも含めて樹脂パーツの塗装は全部終わっていたので、あとは装着のみだが、このミラーを取り付ける部分のボディ側にはなにも加工がされていない状態。赤帽車とTCハイルーフのみに装着されているこのミラーは、きちんとボディ側裏に補強ステーが装着されていて、その部分にネジ加工がされているのだ。通常車にはこの補強が入っていないので、ツノが生えたような形状のミラーとしてはちょっと強度的に不安がある。ネットで検索をかけても赤帽ミラーを装着したユーザーの中には手でグラグラとパネルごと揺れる! というような記事も発見した。

 取り付けには様々な方法があるのだが、【1】裏板が必要、【2】ナットの取り付け、この2つが難関である。さらには手の入りにくい場所であり、防水がきちんとされていないと、【3】雨水が直接浸入してくる車内である。という問題をクリアしなければならない。裏板は板金屋さんなどで手に入るボディの切れ端を入手。ボディ鋼板は亜鉛メッキ加工がしてあるので錆びにくく、さらに塗装が残っていれば安心だからだ。もちろん端部は錆転換材などを塗布。そしてナットは溶接点付けも考えたが、金属パテが非常に強度があり、硬化時間も早いので使ってみることにした。

 装着はボディ側から2本の紐を室内に通し、それに補強板を通して結び、ブチルテープとボディボンドで塗り固めた面を引き上げることで、穴位置合わせが簡単に。ミラーをいきなり装着は大変なので、仮留めのボルトを入れておき。ボンドが固まったところでミラー装着という手順になる。

 装着してみると、視線移動が少なく、後方確認もとても楽。ぜひ試してほしい。

第29回 赤帽ミラー取り付け

ドアハンドルまわり塗装時に入手しておいた通称「赤帽ミラー」とカバー。部品番号91033TC000、91031 TC110。

そして頂き物の旧サンバーエンブレム。こちらはブラッククリア塗装でメッキのヤレをカバー。

現物あわせで大まかな位置を決める。運転席に座って後方を確認すると同時に、できるだけフラットな位置に装着できる場所を選ぶ。

パネルのエッジは裏板鋼板の厚さを考え、ギリギリではなくわずかに内側に位置させた。現物あわせなので赤帽車とは位置が違う。

取り付けが楽なように採寸を行った。フロントカウルパネル端からスコヤで計測。これ以上内側だとミラーの視認性がわずかに落ちる。

位置決めの印に合わせて正確にポンチを打ちドリルガイドにする、これを忘れると塗装面をドリルの刃が滑って傷つくので注意。

穴開けは2回に分けて3~4mmで一度開け、その後7~8mmで本開けする。太い歯でいきなりやると鋼板が歪んでしまうので注意。

穴開け後は切り口が鋼板むき出しになるので錆転換材を塗布。ヘンケルのエクステンドを2~3回に分けて塗ると強硬な皮膜ができる。

鋼板はラッキーなことにショップで端材をもらうことができた。亜鉛鋼板なので錆びない。台座を載せて大まかにマーキングしてカットの目安を。

0.6mm程度の鋼板なのでサンダーで簡単にカットできる。前後方向と運転席方向に余裕をもたせてカットし現物合わせで削り込んでいく。

剛性を出すために矢印の方向にはわずかに大きめに作り、ミラーの揺れを最小限に抑える工夫をしてみた。意外と効果がある。

ナットの固定は溶接ではない。

フランジナットをエポキシパテ金属用で固めた。

15分ほどでカチカチになるので切削も可能だ。

ナットに覆いかぶせるようにパテを盛りネジで仮固定。

万が一のためにソケットを押し込んでレンチが入るようにしておいた。

取り付け面にはパネルボンドを使用するので、土手のようにブチルゴムを巻いてボンドが流れないようにした。防水にも効果があるはず。

パネルボンドは柔らかく、24時間硬化なので流れ出さないようにブチルゴムの内側にたっぷりと流し込むように塗っておく。

パネルは紐で釣り上げて誰かに押し付けてもらう。

仮ボルトを入れて密着させて固定するか、穴位置が決まれば、ミラー装着も可能。

取り付けてみると視線移動が少なく、さらに下部が湾曲したミラーなので視認性は大幅に向上している。安全面からも効果大!

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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