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故障・修理
更新日:2019.11.15 / 掲載日:2019.11.15

絶滅危惧種スバルサンバーを快走仕様!「第25回 持病!オイル漏れ修復」

前回で発見したオイル漏れ。覗き込むとオイルパン周りやドレンボルトからポタポタドロドロ状態。全体を洗浄後に走行してオイル漏れ箇所を探す。

サンバーの傾斜エンジンはオイル漏れ必至だけに心配だ。最悪はミッション降ろしとクランクシール交換だが、どうやら目視ではオイルパン周りだけで済みそうだ。それが正しければいいのだが……。

SUBARU Sambar TV1 app.K (2007)

オイル漏れは持病!? 大事にならないといいけれど

 前回でオイル交換をしようとして発覚したオイル漏れだが、目視時点ではオイルパン全体が汚れるほどにまでなっていた。レベルゲージを見るとかなり減っていて、このままではエンジンが危ないと急遽修理をすることにした。

 ディーラーで状況を話すと、街中を走っているスバル製サンバーはほぼオイル漏れをしているという(汗)。傾斜してリヤエンドに搭載されているため「持病」に近いということだ。軽度であればオイルパンの周囲だけで済むということだが、状況が悪い場合はリヤエンドクランクシールの漏れもあるという。こちらは傾斜エンジンの特徴でさらにパッキンが入っているので発見しにくく、あまりにもオイルが減る場合はミッションを降ろしてクランクシール交換だとか。ただ件数が多いのか、わりと淡々とその事例について話してくれたので、逆に幾分気がラクになってしまった(笑)。

 クランクシールまで交換したとしても部品代は1800円程度だが、修理の場合はミッションを降ろすことになるので6万円ほどの見積もりらしい。軽自動車だからそこまで金額をかけるのはちょっと……。ということから「漏れたままオイル継ぎ足し走行」が多いのだろう。

 原因追求のため、一度オイルパン周りを洗浄して100kmほど走行し、オイル漏れ箇所の特定をしてみたら、一番はドレンパッキン潰れによるもので、次にオイルパン周りがうっすらとオイルが滲んでいた。幸いミッションとの繋ぎ目あたりにはオイル漏れは発見できず、とりあえずオイルパンだけで済むようにと祈りつつ作業開始。

 EN07エンジンのオイルパンにはパッキンがなく、液体ガスケットを塗布することで漏れを防いでいるので、年月が経過するとガスケットが硬くなって漏れが発生するのは仕方ないことだ。エンジンブロックはアルミでオイルパンは鉄だから膨張率も違う。どうしてもパッキンの負担が大きくなってしまうわけだ。昔のようにコルクパッキンでも入っていたらかなり持ちが違うような気もする。

 問題はこれでオイル漏れが止まってくれればという神頼みに近い部分が残されているということだ。

第25回 持病!オイル漏れ修復

エンジン下部全体にオイルベタベタを発見し、部分的には滴り落ちているのでかなりの汚れ具合。このままだと泥スラッジだらけになる。

全体を洗浄して走行してみると、ドレンボルトあたりから滴り落ちているのを発見。ドレンパッキンが潰れきっているのだろう。

オイルパン脱着にはメンバーサポートとドライブシャフトを抜く必要がある。

バールよりもメガネレンチなどでてこの要領で押し出す。

間違っても◯部分のフランジにツールをかけないように。

すぐに変形してしまうので注意。

クリップリムーバーやオイルパンカッターを使用してパン側に先端が当たるようにして少しずつこじって全体を浮かせていく。

パンが浮いてからも全体をゆするようにしないと取り外せない。開けてみたらストレーナーにわずかなゴミがある以外全体は綺麗だった。

外れたオイルパンの内部とシールを確認する。

状況によっては漏れた箇所も判断できるのでオイルがついた状態で目視確認するといい。

オイルパンがない状態ではエンジン上部からのオイルはポタポタと延々に滴り続ける。

作業時は体に新聞紙を巻くと汚れなくていい。

クランクケース側のパンとの合い面をチェックし残っているシール剤をスクレーパーなどで掻き取っておく。

その後触指で平面であることを確認。

バリなどがあるようならオイルストーンで全体を仕上げておくといい。

オイルパンは新聞紙の上で灯油やパーツクリーナーを使い徹底洗浄しておく。

意外とスラッジが底に溜まっていたりするので洗浄は丁寧に。

洗浄後に液体パッキンの部分はスクレーパーで丁寧かつ大胆に削って表面を露出させておく。

目安はいくらか塗装が落ちてるぐらい。

手持ちのWAKOSガスケットメイクを使用。純正指定よりもシール能力が高く弾力性があるのでオススメだ。たっぷりと1ミリ以上になるくらい塗布して、塗布後5分以内にオイルパンを戻して仮ボルトを数本入れる。

ドレンボルトは思い切ってマグネット付きに交換してみた。

ATSにはスバル用があり、品番はR7 A58-17。価格1,780円(税抜き)。

純正パッキンの場合は品番8039160 10。コニカルタイプのシールなのですぐに潰れてしまうため毎回交換が必須となる。市販の16ミリも使える。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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