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故障・修理
更新日:2019.09.29 / 掲載日:2019.09.29

20世紀の常識 vs 21世紀の新常識06「大排気量ターボ vs ダウンサイジングターボ」

小型ターボが主流に低回転からトルクを発生

 ターボチャージャーが乗用車に用いられたのは1960年代のことで、アメリカのスポーツモデルが採用した。1970年代に入るとBMWが4ドアセダンの2002にターボチャージャーを装着し、スーパースポーツセダンのジャンルに新しい風を吹き込んだ。1970年代の後半にはサーブがターボモデルを設定し、ウエストゲートバルブを設け、中回転域から過給を始める実用ターボの先駆けとなった。国産では1979年に日産がセドリック/グロリアにターボモデルを設定する。



 これらのエンジンは、モアパワーを追求したもので、ひとクラス上のパフォーマンスを発揮した。しかし失うものもあった。それが燃費だ。ノッキングを抑制するために燃料冷却を行わなければならなかったからだ。



 ターボチャージャーにはもう一つのウイークポイントがあった。排気流速が高まる領域までは鈍く、それを超えるといきなり出力が溢れ出す。これを緩和するためにレスポンスの速い小型のターボチャージャーを2つ付けたものや、2つの空気通路を設けたもの、可変ノズルなどが実用化されてきた。



 しかしターボチャージャーは主流になったわけではない。ところが21世紀の今、新たな脚光を浴びている。それがダウンサイジングターボ。小排気量エンジンと組み合わせ、中排気量エンジンと同等のパフォーマンスとそれ以上の好燃費を追求したものだ。日本ではハイブリッドが主流だが、ヨーロッパではダウンサイジングターボが実用車の主流のひとつになっている。

ターボチャージャーの復活。しかし21世紀のターボは小排気量エンジンとのコラボ

大排気量ターボ
1980年代のターボはモアパワーを求めたもので、比較的大きな排気量のエンジンに搭載された。メリットもあったが、ウイークポイントも多かった。

低回転域でレスポンスが鈍い大型ターボの欠点を解消するために考案されたノズル可変ターボ。この他、ツインスクロールなど様々な方式が考案された。

ダウンサイジングターボ
ベーンを制御することによって、運転全域で空気流速を制御できるようにもなった。ターボチャージャーは新たな時代に入った。

レスポンスの速い小型ターボが開発されると、低回転域から最大トルクを発生させられるようになった。

スーパーチャージャー採用車も
クランクシャフトの回転でコンプレッサーを回すスーパーチャージャーを用いるダウサイジングエンジンも一部のメーカーが設定。

 ターボチャージャーは排気のエネルギーを使うため、低・中速域では反応が鈍い。このためベーンノズルを用いたり、小型のものを2つ使うなどの工夫が求められた。しかしスーパーチャージャーはクランクシャフトの回転を動力としているため、低回転域からの立ち上がりが速い。この特性を求めて、スーパーチャージャーを採用するクルマもある。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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