タイヤ選びのコツがわかる!クルマの特性で選ばれる純正タイヤタイヤの特性で出る違い扁平タイヤを選ぶときの注意点
クルマにもそれぞれの性能があるように
タイヤも得手不得手の特徴がある
タイヤのカタログなどで右のような図を見たことがある方も多いでしょう。この図を例に取るとわかりやすいですが、タイヤには複数の特性があり、これらをバランスさせることで性能が決まります。
ハイブリッドカーや最近の軽自動車やコンパクトカーなど低燃費をアピールするクルマには、タイヤも低燃費性に優れたものが選ばています。
なお、純正車についているタイヤは、「エコカーには低燃費性」など、どこかひとつの性能を重視したものが選ばれる傾向にあります。
左右「非対称」のパターンを用いることで
よりタイヤの性格を明確にする
トレッドパターンも性能を左右します。例えば、日本グッドイヤーのミニバン向けタイヤ「EAGLE RV-S Eco」とコンフォート系の「EAGLE LS EXE」はともに非対称パターンです。
ミニバン向けは、その特性に合わせて荷重のかかるIN側のランド比(※)を高くしながら、OUT側のブロックを大きくすることで偏磨耗を防止しています。
一方、コンフォート系はOUT側のランド比を大きくすることで剛性を高め、操縦安定性を高め、乗り心地をよくしています。同じ非対称パターンでも異なった性能が持たされています。
※ランド比とは、タイヤ面における山の部分・ランド(Land)と、ミゾの部分であるシー(Sea)の比率のこと。
アフターのタイヤには各メーカー独自の
高い技術が盛り込まれ高性能を実現している
タイヤメーカーは、ゴムの設計、内部構造、内部の材質などを進化させることで、より高い性能を持ったタイヤを生み出しています。
例えば、日本グッドイヤーのコンフォート系タイヤには、低発熱NVRラバーが路面からのショックを吸収することで高い静粛性と快適な乗り心地を実現するものもあります。
上級タイヤの高い性能を知ることで、価格とは違ったタイヤ選びの新たな基準が見えてくるはずです。
タイヤを交換したら、走りにもタイヤの
寿命にも直結するアライメント(※)をチェック
扁平タイヤとは、サイドウォールの高さがタイヤ幅に対して低いタイヤのことで、スポーティな車に多く、ルックスの良さから選ばれることも多いタイヤです。
タイヤの接地面積が広くなるため、グリップが良く操作性が上がる一方、燃費や静粛性が悪くなり、乗り心地が硬くなります。
扁平タイヤを装着する場合は、とくにアライメントに注意してください。インチアップはもちろん、タイヤを太くするだけでもアライメントはくるってしまいます。
アライメントがくるうと走りに悪影響を及ぼすだけでなく、タイヤの偏磨耗にもつながり、結果的にタイヤのライフを短くし、無駄なコストがかかります。交換の際は、同時にアライメントのチェックも心がけるようにしてください。
※アライメントとは、車体にタイヤが取り付けられる際のさまざまな角度で、足廻りの重要ポイント。
車止めにぶつけたり、縁石に乗り上げたりするだけでもくるうことがある。