車のニュース [2022.01.28 UP]
ルノー 日産 三菱 約3兆円投資で35車種の新型EV投入へ

ルノー・日産・三菱自動車アライアンスは1月27日、2030年に向けてモビリティのバリューチェーンに焦点を当てた共通のプロジェクトと実行計画について、オンライン記者会見を実施。電気自動車(EV)とコネクテッド・モビリティに注力する共通ロードマップを発表した。3社は電動化を加速するため、今後5年間で230億ユーロ(約3兆円)を投資し、35車種の新型EVを投入するとしている。
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アライアンス活かし巨額投資を実施

今回の記者会見では、同アライアンス会長のジャン・ドミニク・スナール氏をはじめ、ルノーのルカ・デメオCEO、日産自動車の内田 誠社長兼CEO、三菱自動車の加藤隆雄社長兼CEOらが参加。2030年に向けたEVとインテリジェント・コネクテッド・モビリティ、そして投資の分担に関する共通ロードマップが明かされた。
ジャン・ドミニク・スナール会長は「ルノー・日産・三菱自動車アライアンスは、確かな実績を積み上げてきた世界の自動車業界の中でも類を見ないビジネスモデルです。過去22年間にわたり、私たちはそれぞれの文化や強みを生かして、共通の利益を得てきました。現在、本アライアンスは革新的なモビリティの投入や、お客さま、従業員、株主を含むすべてのステークホルダーに向けてより高い価値を提供するための取り組みを加速しています。そして、2030年に向けた共通のロードマップを策定し、将来に向けた電動化やコネクティビティのプロジェクトを、投資を分担しながら推進していきます。こうした技術開発には巨額な投資が必要で、メンバー各社が単独で行うことは不可能です。本アライアンスは、グローバルに持続可能な未来に向けて独自の差別化戦略に取り組み、2050年までにカーボンニュートラルを実現することを目指します」と語った。
三菱はルノーの車両ベースに新型ASXなど2モデルを欧州に投入

アライアンス各社は、プラットフォーム、生産工場、パワートレイン、車種セグメントなど、共用化の対象となりうる要素をまとめ、各車種に適した共用化の度合いを定めた「Smart Differentiation(スマート差別化)」手法を開発。これによりデザインやアッパーボディをより細かく差別化を図る。例として、C/Dセグメントの共通プラットフォームをベースに、アライアンスの3つのブランドから5モデル(日産の「キャシュカイ」と「エクストレイル」、三菱自動車の「アウトランダー」、ルノーの「オーストラル」、および今後発売予定の7人乗りSUV)を作るといったことが実現するという。
このプロセスを強化することで、アライアンスはプラットフォームの共用化率を現在の60%から2026年には合計90車種の80%以上にまで高める予定。その取り組みの一環として、三菱ではルノーの最量販車種をベースにした新型ASXをはじめとする2つの新型車を投入、欧州でのプレゼンスを強化していく意向だ。
今後5年で総額230億ユーロ以上を投資 2030年までに35車種の新型EV投入へ

同アライアンスでは、今後5年間で電動化に総額230億ユーロ以上の投資を実施し、2030年までに35車種の新型EVを投入する予定。そのうち90%の車種は5つの共通EVプラットフォームをベースとし、ほとんどの市場をカバーする。
そのEVプラットフォームの一つである「CMF-EV」は、発売を間近に控える日産「アリア」やルノー「メガーヌE-Techエレクトリック」のベースに。2030年までにその採用範囲を15車種以上に拡大し、最大で年間150万台を生産するという。
また、コンパクトEV用のプラットフォーム「CMF-BEV」は、2024年に投入予定。ルノー、アルピーヌ、日産の各ブランドで採用し、年間25万台分のEVのベースとしていく。なお、 「CMF-BEV」は今後の発売に向け開発が進められているルノー「R5」や、日産「マイクラ」の後継モデルに採用されるという。
関連記事:日産 欧州市場へ新型コンパクトEV投入 マイクラの後継車
また、バッテリーについても共通戦略を策定、特にルノーと日産のコアマーケットでは共通のサプライヤーを選択する。さらに、共通のパートナー企業と協業してスケールメリットによるコスト低減を実現し、バッテリーコストを2026年には50%、2028年には65%削減をめざす。
2026年までに2,500万台の自動車がアライアンス・クラウドに接続

電動化と並び重要課題に掲げているコネクテッド・モビリティについては、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転の分野での20年の経験に基づき、日産の「プロパイロット」に代表される知能化や運転支援の技術革新を推進。プラットフォームと電子システムの共用化により、2026年までにアライアンス全体で45車種に運転支援技術を搭載し、1,000万台以上販売する見込み。現在、既に300万台の車両がアライアンス・クラウドに接続しているが、2026年までに2,500万台もの車両がアライアンス・クラウド・システムを搭載するという試算を打ち出している。また、同アライアンスは世界で初めてグーグルのエコシステムを車両に搭載する。

ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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