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更新日:2025.06.10 / 掲載日:2025.06.10
新しいRAV4について考える【九島辰也】

文●九島辰也 写真●トヨタ、九島辰也
5月21日に新型トヨタRAV4がワールドプレミアされました。6世代目となる新型は2025年度内に日本で発売されるそうです。ネットでもかなり話題なので、発売開始と同時にオーダーが集まるでしょう。最近の傾向からするとすぐに受注停止なんてことになるかもしれません。オフロード色の濃いSUVにはそんな印象があります。
RAV4に関しては個人的に思い入れがあります。5世代目の先代を普段の足にしていました。しかもカスタムしたそれは話題を集め、さまざまなメディアから取材を受けました。自動車雑誌を中心に10媒体以上あったと思います。それにオフ会でも注目され、いろんな方と繋がりを得ました。なんたって全長5m、全幅2m、全高1.9m以上の巨大なRAV4でしたからそうなりますよね。フォグランプは9個付いていましたし。左ハンドルの2.5リッターエンジンというのも裏ワザでした。

そんな先代はよく売れたモデルです。特にオフローダー感の強いアドバンチャーは人気でした。そして追加されたオフロードパッケージがその人気を加速させます。“オフパケ”の販売比率は当初10%くらいを見込んでいたそうですが、結果は40%以上になったとか。さらに“オフパケ2”も登場したのですから人気の高さがわかります。
ただそのスタートは少し複雑でした。というのもその前のモデルとなる4世代目がそうですが、RAV4はしばらく日本で販売されてなかったんです。なので、先代も当初は北米専用モデルで、国内販売を想定していませんでした。
ですが、その仕上がりを見て国内販売部が日本でも売りたいと話を持ち込んだそうです。それでヒットしたのですからこの判断は正しかったということでしょう。よって、北米で先行発売されたわけですが、それが我々ユーザーにはメリットとなりました。日本で販売が開始される頃には、カリフォルニアのショップにアフターパーツが豊富に揃っていたんです。で、日本のショップを介してそれを手にいれることができました。西海岸はカスタムの本場ですからね。魅力的なパーツが揃います。

それはともかく、新型は3つのスタイルが用意されます。シティユーズを前提にした「CORE(コア)」、オフロード感の強い「ADVENTURE(アドベンチャー)」、それと走りを磨いた「GRスポーツ」です。それぞれ異なるフロントグリルやバンパー、フェンダーを持つので、印象はけっこう変わります。そこは好みで選ぶことになるでしょう。


パワーソースはPHEVとHEVをラインナップします。トヨタ最新の第6世代ハイブリッドシステムと、それに大容量駆動用バッテリーを組み合わせた新開発のプラグインハイブリッドシステムが備わるのですから興味津々です。トヨタのハイブリッド技術はどんどん進化していますから、かなり良さそう。PHEVのEVモードは従来の95キロから150キロまで伸びたから、実用性は高いはず。ガソリンスタンドに行く回数は激減しそうです。
では、カスタムベースにはどうかと考えると、従来同様アドベンチャーはかなりイジれそうです。アメリカで発売されれば、サードパーティの手でカスタムパーツは開発されますから。USトヨタがラインナップする大型SUVやピックアップトラックのようなパーツが揃うのは時間の問題です。
GRスポーツに関してはメーカーオプションやディーラーオプションもそうですが、ヨーロッパのカスタムショップが手をつけそうな予感がします。知っていますか? 現行型RAV4にもGRスポーツがあることを。ヨーロッパ向けにはそれが売られています。
ということで、今回は新型RAV4について考察しました。3つスタイルを用意するのがトヨタっぽいかと。いろんなニーズに応えようとする姿勢と、応えられる体力があります。販売比率はどうなるんでしょうかね。マーケットが反応する人気の順番が気になります。