ケータハム 未来の電動化見据えた軽量EVコンセプト「EVセブン」発表

　英国ケータハムは5月24日、将来の完全電気自動車セブンのための技術開発コンセプト「EV セブン」を発表した。

セブンJPEのエンジン開発者であるスウィンドン・パワートレイン社との共同開発

　EV セブンは、公道用およびモータースポーツ用の先進的で頑強なパワートレイン開発のリーダーであるスウィンドン・パワートレイン社（以下、スウィンドン）と共同で開発。

　大型のセブンシャシーをベースに、モーターはスウィンドンによる専用E Axleを採用し、液浸冷却式バッテリーパックを組み合わせる。

　バッテリー液浸冷却は、ケータハムの長年の技術パートナーであるモチュール社が供給する誘電性流体を使用し、バッテリーセルに直接接触させることで、最適な熱管理により充電速度の向上とバッテリー寿命の延長を実現している。

　スウィンドンによる専用E Axleは、240bhp/9,000rpm、瞬間最大トルク250Nmを発生。これにより、0-60mph（0-100km/h）加速のタイムはおよそ4.0秒が見込まれる。

　このほか、リミテッド・スリップ・デファレンシャル、セブン420カップのビルシュタイン製アジャスタブルダンパー、回生ブレーキ、4ピストンブレーキキャリパーも装備される。

「1トンのセブンを発売することは決してありませんし、むしろやりたくありません」

　このコンセプトは、軽量な電気自動車の実現可能性を検証するもので、ケータハムは、ガソリン車と同様にドライバーに焦点を当てたバッテリー電気自動車を市場に投入することに一歩近づくことができるとしている。

　EVセブンの重量は現行型のセブンに対し70kg増にとどめており、総重量は700kg弱。バッテリーは急速充電を可能とし、ガソリン車同様にサーキットでの過酷な使用にも堪えうるという。

　ケータハムのCEOであるボブ・レイシュリー氏は、「私たちが将来生産するEVモデルは、ケータハムのDNAである、軽量で、fun-to-drive、ドライバーに焦点を当てたものでなければなりません。」

　「このプロジェクトの主な目的は、従来のセブンに比べて乗客一人分の重量差しかない車両を開発することです。1トンのセブンを発売することは決してありませんし、むしろやりたくありません」と開発の意図を述べている。

　なお、レイシュリー氏は現段階におけるEVセブンの生産計画は否定しているものの、「次世代のバッテリー技術が可能にする将来の適切なタイミングで、この車両を市場に投入するつもりです」と語っている。

EV セブン仕様

ケータハム公式HP
https://www.caterham-cars.jp/

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