車種別・最新情報
更新日:2026.09.05 / 掲載日:2026.09.05
今知りたい!魅力のポイント《新型CX-5》
今知りたい!! 注目モデル魅力のポイント総まとめ!
今回の企画はニューモデルや定番人気モデルなど、要注目国産モデルを厳選! プロフィールやコンセプトをひも解くとともに、それぞれの魅力のポイントをピックアップ。さらに、おすすめのグレードやオプションなど、クルマ選びの際に知っておきたい詳細まで深掘りして紹介する。
●文:川島 茂夫
※本記事の内容は月刊自家用車2026年10月号制作時点(2026年8月中旬)のものです。
「魂動デザイン」+「人馬一体」の最新バージョンは実用性も向上

従来路線から外れ過ぎず、ファミリー向けの配慮も
マツダのクルマづくりでは「人馬一体」と「魂動デザイン」が大きなテーマとして掲げられている。どちらも具体的に定義された条件があるわけではないが、概念的には「人馬一体」がクルマを操る楽しさや心地よさ、「魂動デザイン」はクルマならではの流麗さと躍動感を織り込んだデザインと理解すればいいだろう。
ただ、どちらのテーマも嗜好や情動に訴える要素が大きく、実用の道具としての側面があまり見えてこない。そのため、実用性を軸にした競合車との比較ではマツダ車がライバルに後れを取ってしまいがち。クルマ好きの価値感を重視した走りやデザインがセールスポイントのモデルが多いのだ。
そうしたマツダ車の中にあって路線を少し違えているのがFMCしたばかりのCX-5である。
新型CX-5の開発で掲げられている要点のひとつが後席の居住性や乗降性の改善である。従来型に対して全長とホイールベースは115㎜拡大し、それらは後席及び荷室容量の拡大に向けられている。ちなみに従来型に対して荷室長は後席使用時で+45㎜、後席格納時で+94㎜となっている。また、リヤドア開口部を拡大することで脚さばきを改善し、後席の乗降性も向上させている。
いずれの改良点も大幅というほどの変化はなく、またミドルSUV全般で比較した場合にCX-5にアドバンテージを与えられるほどでもない。ただ、スタイルのために敢えて実用性に目をつむっている印象は薄まった。ボンネットを長く見せる従来デザインと比較するとキャビンも長く見えるが、それが大人っぽい落ち着きを感じさせる。それでいて面の表情やアクセントで「魂動デザイン」も感じさせる。新世代「魂動デザイン」の幕開けと言ってもいいかもしれない。
その一方で、走りの評価は中々難しい。パッケージングやデザインと同様にレジャー&ファミリーユース寄りとなった。具体的には快適性が向上。スポーティに振りすぎたCX-60等からの学びもあるかもしれないし、プレミアム系を狙うCX-60やCX-80に対してFFプラットフォームでウェルバランス狙い、というメーカー内の棲み分けなのかもしれない。
それは納得もできるし好ましくもあるのだが、気になるのはパワートレーン。現状、2.5ℓのマイルドハイブリッドのみなのだ。先代まではディーゼルを設定していたが、新型は非設定だ。2027年にはストロングハイブリッドも導入される予定。現在のパワートレーンのトレンドを考えるなら新型HEVが登場してからが勝負だろう。

MAZDA[新型]CX-5
●発表年月(最新改良):’26年5月(未実施)










《魅力ポイント》魂動デザインと実用性の新たなる融合を提案
以前のCX-8ほどではないがストレッチキャビンを採用し、先代よりも居住性と実用性を改善。CX-8はロングキャビン特有の悠々たる佇まいだったが新型CX-5は従来のイメージを損ねない範囲でのロングキャビン化だ。ライバルたちを考えれば、もう少しアウトドア趣味に振ってもいいような気もするが、魂動デザインらしい流麗さとダイナミズムとのバランスの取り方が巧みだ。コンセプト面では従来と同じくマツダらしい嗜好的要素に共感を覚えるユーザー向けだが、実用性の向上で万人にとってハードルが低くなっている。

《魅力ポイント》操る感覚にこだわった「人馬一体」の走り
搭載パワートレーンはNA(自然吸気)のガソリン2.5ℓ+6速AT。ハイブリッドシステムを採用してはいるが、ISGを用いた簡易型。言ってしまえば、アイドリングストップの延長型だ。ISGの最高出力も4.8kWしかなく、WLTC総合モード燃費はFF車で15.2㎞/ℓである。動力性能も燃費もストロングハイブリッドやディーゼルに及ばないが、クセがなく反応を予測しやすいドライバビリティなど、マツダらしい操る心地よさは健在。乗り心地のこなれたフットワークなど、一般ユーザーにも理解しやすい走りだ。

《新型CX-5》主要諸元&装備比較

《新型CX-5》おすすめグレード
G
●価格:352万円(FF)/375万6500円(4WD)

実用性とプレミアムのいいとこ取りを狙うべし
グレードによる走行ハードの展開は変わらないので、グレード選びは装備面のコスパが要点となる。実用本位ならばベーシックなSがいいが、CX-5のスペシャリティな雰囲気を考えると中間グレード以上を狙いたい。予算に余裕があるなら最上級のLだが、Gをベースに必要度の高いOPでまとめるのが基本線。駆動方式は4WDを勧めるが、オンロード派ならばFFが買い得だ。
《新型CX-5》おすすめオプション
クルージング&トラフィック・サポートの拡張機能

スタンダードな機能は全車標準、クラストップ狙いなら拡張だ
全車速ACCなどをセットしたCTS(クルージング&トラフィック・サポート)は全車に標準装着されているが、緊急時停止支援や渋滞時ハンズオフなどの拡張機能はグレード別設定となる。Lではほとんどが標準、GではOP、Sは非設定となる装備が多い。必要度の高い装備は全車標準だが、安全装備もクラストップレベルを狙うなら上級グレードのフルセット狙いが安心だろう。
《新型CX-5》ライバルチェック
HONDA ZR-V
●価格:370万7000円〜472万7800円 ●発表年月(最新改良):’22年11月(’26年3月)

ストロングハイブリッドの搭載が大きなアドバンテージ
ZR-Vはシビックのプラットフォームから開発されたミドルSUVであり、このカテゴリーではやや小柄な車体とオンロード志向のキャラクターを特徴とする。CX-5とはオンロード志向という点で被るものの、ZR-Vのスポーティカジュアルに対してCX-5はプレミアム志向と狙いは異なる。また、走行性能面ではZR-Vがストロングハイブリッドを採用しており、燃費性能で大きなアドバンテージがある。