車種別・最新情報
更新日:2026.04.28 / 掲載日:2026.04.28
こだわりの“技アリ!”SUV・ジムニー
ここに技あり! こだわりのSUV選び
今や愛車選びの大本命で車種も豊富なSUV。今回は多彩なSUVの中から個性派を選抜。“ならでは”の魅力を掘り下げてみた。
●文:渡辺陽一郎
※本記事の内容は月刊自家用車2026年5月号制作時点(2025年3月中旬)のものです。
SUZUKI ジムニー
●価格:191万8400〜216万400円 【660㏄ターボ・4WD】


小ささと軽さがもたらす、悪路走破力の下剋上
今のスズキジムニーはシリーズ化され、3ドアには軽自動車のジムニーと直列4気筒1.5ℓを搭載するジムニーシエラがある。さらにシエラのロング版になる5ドアのジムニーノマドも用意した。最も注目されるタイプは軽自動車のジムニーだ。’70年に初代モデルを発売して以来、狭く曲がりくねったデコボコの激しい日本の悪路に最適なSUVとして、車種の性格を変えずに進化してきた。
初代から変わらない特徴に、まず耐久性の優れたラダーフレームがある。サスペンションも、前後とも悪路の走破に適した車軸式だ。ステアリング形式は激しいデコボコでも操舵感が悪化しないボール・ナット式になる。しかもジムニーの車両重量は、最上級のXCでも4速ATが1070㎏だから、ラダーフレームを備えた悪路向けSUVでは最も軽い。悪路を軽快かつ快適に走行できる。デコボコを乗り越えた時に、ボディが跳ねる場面でも、足回りに与える悪影響が小さい。ホイールベースが2250㎜と短く、最低地上高に205㎜の余裕を持たせたことも悪路走破力を高めた。
その代わり乗用車系のプラットフォームを使うシティ派SUVに比べると、運転感覚が個性的だ。峠道などでは、ステアリング操作に対する車両の動きが鈍く感じる。この時には、反応の鈍さを見越して、ステアリングホイールを回し始めるタイミングを少し早めると良い。そうすれば滑らかにカーブを曲がれる。乗り心地もシティ派SUVに比べて前後方向の揺れが大きい。このあたりは販売店の試乗車で確認したい。
4WDはパートタイム式で、カーブを曲がる時に、前後輪の回転数を調節するセンターデフや多板クラッチなどを装着していない。従って4WDの状態で、スリップが生じにくい乾いた舗装路の急カーブを曲がろうとすると、ブレーキが作動したような状態になる。そこで乾燥路面では、後輪駆動の2WDで走るため、4WDの安定性を生かせない。その代わり4WDの機能がシンプルだから、滑りやすい悪路で4輪を駆動した時の走破力は高い。空転するホイールに自動的にブレーキを作動させ、駆動力の伝達を確保するブレーキLSDトラクションコントロールなども採用した。その結果、ジムニーとジムニーシエラは、日本で購入可能なSUVでは悪路走破力が最も優れている。なおグレードは、LEDヘッドランプや16インチアルミホイールなどを標準装着したXCを推奨する。価格は4速ATが216万400円だから、悪路向けのSUVでは格安だ。
ココが“技アリ!”→最高のオフロード性能に手が届く

車体やパワートレーンの基本構成は初代から変わらぬ質実剛健なもの。カメラを用いた安全機能など装備はアップデートしつつ、悪路上等の本格オフローダーという本分は頑なに守っている。特に日本国内では軽量&コンパクトなジムニーこそ最強。狭い林道に分け入り落石の脇をすり抜け沈下橋を渡り……ジムニー限定のフィールドがそこにはある。