カーライフ [2016.11.18 UP]

安心カーライフを送るための「納得」中古車選び

安心カーライフを送るための「納得」中古車選び

クルマというのは非常に複雑な機械だけに、多くの人にとって、購入前にイメージしていたものと、購入後に付き合ってみた実際の印象は異なることが多い。今回の企画はできるだけ購入後の満足度を高めるためのクルマ選びだ。
各ポイントを押さえて納得の1台を手に入れてほしい

購入後の満足を高めるためポイントを押さえて選ぶ!
クルマは非常に高額な商品だ。それゆえどんなクルマであろうと、一般的な人にとっては失敗したくない買い物だ。
さらに機能も多岐に渡る。走行性能、居住性、積載性、燃費、室内装備の使い勝手など、白モノ家電などに比べるとチェックするポイントが多いこともクルマ選びを複雑にする要因だろう。ましてや中古車の場合、前使用者の状況が違うのだから、1台として同じクルマがない。
それだけにクルマ選びに不安を抱える人は多い。ほとんどの人が、大金をはたいて買うのだから、購入後にそれだけの満足が得られるのか?中古車の程度は問題ないのか?といった思いをもってクルマ選びを行うことだろう。
今回は、そんな不安を少しでも解消し、購入後に安心のカーライフを送るためにはどう選べばいいのかを指南したい。気になるクルマのコンディションや装着された装備といった品質の見極め方、同じ車種でも幅のある価格の考え方、そして購入するショップとの付き合い方まで、中古車選びの際に知っておいて損はない情報をまとめた。しっかりチェックして愛車を見つけてほしい!

  • 品質

    品質

  • 品質

    中古車を選択する際、重要なのは品質。中古車は前オーナー次第でコンディションが大きく異なる上に、メーカーオプションなどの装備が好みで選択できるわけではなく「現車」の状態で買うしかない。見極めが大切だ。

  • 価格

    価格

  • 価格

    狙う車種が決まると、予算との兼ね合いのなかで1台を選ぶことになる。当然中古車は価格もさまざま。当然安いほうが嬉しいが、中古車の価格は「根拠」があって付けられている。ツボを押さえて最適な1台を選びたい。

  • 店舗

    店舗

  • 店舗

    中古車店は千差万別。特徴が異なるので、大切なのは自分に合ったお店を選ぶことだ。走りにこだわる人ならば店頭での車両のチェック、試乗などが重要だろうし、購入後のメンテが任せられるお店がいいひともいるだろう。

品質「装備編」 運転に自信のある人でも重宝する

装備編

安全装備を抜きに語れない中古車選びの時代に突入!
これまでの中古車選びのポイントは信頼できるお店選び、保証内容、程度、走行距離など。しかしこれからはその常識が一変する。そう、中古車も「安全装備」を重視して選ぶ時代に突入しているのだ。
まずは自動ブレーキを含む先進安全装備アイサイトを多くの車種に搭載するスバルが、16年1月に発表したアイサイト搭載車の事故件数に注目。なんと搭載車は非搭載車の約6割減(自動車事故総合分析センターのデータを元に算出)。合わせて予防安全性能でも最高ランクを獲得しているのだから、装備が実際の安全安心に直結していることがわかる。
国産車の自動ブレーキの歴史は03年のホンダ・インスパイアに搭載した衝突被害軽減ブレーキのCMBSから始まり、大きく普及させたのが前記の10年にレガシィに搭載したスバル・アイサイトver.2。今では手頃な価格となり、軽自動車にも装備されるのだから、中古車を買う上でも、とくに長く乗るつもりなら必須の装備なのだ。日本政府も交通事故死者数を減らす目的で、自動ブレーキの義務化(補助制度含む)を検討しているぐらいなのである。
さて、自動車の安全テクノロジーは大きく分けて事故を未然に防ぐ『アクティブセーフティ』(衝突軽減自動ブレーキ、ACC=アダプティブクルーズコントロール、車線維持&逸脱防止支援システム、誤発進抑制装置など。つまり自動運転技術の一部)と、万一の事故の際、人への傷害を最小限に抑える『パッシブセーフティ』(衝突安全&歩行者保護ボディ、エアバッグ、シートベルト、アクティブヘッドレスト、チャイルドシートなど)がある。
最近のクルマには後者のパッシブセーフティの多くを搭載装備しているが、前車のアクティブセーフティについてはメーカー、車種、年式によってまちまち。これから中古車を選ぶ際は年式、世代が新しく、やや高価になっても、そうした安全装備が搭載、充実しているクルマを選ぶべきだ。ドライバー自身はもちろん、家族の安全、安心のためでもある。
実際、ボクもこれまで自動ブレーキ、車線変更時の後方確認をアシストしてくれるブラインドスポットモニターに何度助けられたことか。

さらに完全停止まで行う先行車追従型のアダプティブクルーズコントロールは高速走行中もさることながら、両足がペダル操作から解放されるため、渋滞時の肉体的精神的な疲労、ストレス軽減に大きく役立ち、結果的に安全運転につながることを身をもって経験している。
もちろん、自動ブレーキはあくまで万一のためのもの。安全運転に徹し、一生使わずに済むドライバーもいるだろう。では、日々運転が得意でない人にも役立つ安全装備には何があるだろうか。そのひとつがモニター類。バックで駐車する際、クルマをぶつけずに済むだけでなく、歩行者などの発見にも役立ち、物損、人身事故防止に効果絶大なのだ。
車体前後左右4つのカメラにより上空からクルマを見下ろしたかのような継ぎ目のない映像を表示するパノラミック/アラウンドビューモニターは、車両周辺360度の障害物、人、動物などを確認でき、とくに小さい子供がいる家、ペットとドライブする機会がある家には備えあって憂いなしの装備と言える。
最後に、これまであまり語られなかったパッシブセーフティについて。運転者の疲労が事故の一因といわれるが、運転中に知らず知らず疲れる要因がシートの振動。ブルブル、ビリビリしていると自然に疲労が蓄積される。ミニバンの2列目席ロングスライド車によくある話だが(シート重量とレール取付部剛性による)、運転席であると深刻だ。購入時、シートを横からドーンと叩き、目で見えるほどブルブル振動するなら避けるか、シート取り付け部の増し締め整備を検討すべきだろう。
とにかくこれからの中古車選びは先進安全装備に注目(一部スポーツカーは例外。車高が低いとカメラ、センサーが上手く働かない)。少し安いからといって希望同車種で装着車があるのに非装着車を購入すると後悔必至。時代に取り残される。

装備Check1「自動ブレーキ」

自動ブレーキ

安全運転をサポートしてくれる自動ブレーキはとても頼もしいシステムだが、導入されてからまだ間もないだけに、搭載車を選ぶ際は少し注意が必要。2003年にホンダがインスパイアに搭載したCMBSなど、初期の自動ブレーキはリフレクターが発するレーダーで障害物を感知するため、レーダー波を反射しないものは検知できなかった。近年はレーダーよりも精度が高いカメラやレーダーとカメラの双方を採用した車種も増え、より検知範囲の広いシステムとなった。

icon スバル レヴォーグ

スバル レヴォーグ 中古車価格帯:212.9~316.6万円

中古車価格帯:212.9~316.6万円

自動ブレーキの代表格はスバルのアイサイト。装着率は高くレヴォーグやWRX S4はほぼ全車に装備される。

中古車市場でのスバル車アイサイト搭載比率

車種割合
インプレッサスポーツ46.9%
XVハイブリッド88.5%
レヴォーグ100.0%
WRX(S4)100.0%

装備Check2「モニター」

モニター

クルマの周囲をカメラで映し、車内のディスプレイに表示する各種カメラ。とくに後退時に安心と安全を与えるバックビューカメラは、運転に自信のあるベテランでも重宝する。さらに最近では狭い道でのすれ違いで有用な左側のサイドビュー、真上から自車を見下ろしたような360度ビューのシステムもある。360度ビューの代表格は日産のアラウンドビューモニターで、デイズ(X系とG系)やデイズルークス(X系とターボ)という軽自動車にも標準装備される。

icon 日産 デイズ/日産 デイズルークス

  • 日産 デイズ 中古車価格帯:75.9~127.8万円

    中古車価格帯:75.9~127.8万円

  • 日産 デイズルークス 中古車価格帯:89.4~168.5万円

    中古車価格帯:89.4~168.5万円

装備Check3「エアバッグ」

エアバッグ

もし事故が起きたとき、乗員の被害を軽減する装備がエアバッグ。もはや今ドキ付いていないクルマを探すほうが難しいというほど普及した装備だ。ただしひとくちにエアバッグといっても、サイドを保護するカーテンエアバッグや足もとを守るものまで、さまざまな種類がある。ポイントとしては、基本的には付いていてマイナスになる装備ではないので、同じ車種で有無があるなら装備車両を選んだほうがいいだろう。グーネットでも装着車を条件選択できる。

装備Check4「衝突安全ボディ」

衝突安全ボディ

今ドキのクルマでは当たり前の衝突安全ボディ。これは、障害物や他の自動車と衝突した際に、クラッシャブルゾーンと呼ばれるエリアが潰れて衝撃を吸収したり、キャビンスペースが強固で乗員が生存できるスペースが確保されるなど、安全性を追求したボディだ。トヨタはこれをGOAと名付け、1996年のスターレット以降のクルマに順次採用。日産はゾーンボディ、ホンダはG-CONなどの名称で追随、ダイハツのTAFなど軽自動車にも採用されている。

家族で共用する人はとくに重要!!

家族で共用する人はとくに重要!!

奥さんや子供など家族で1台のクルマを共用するなら、安全装備はとくに重要。いざというときの事故を回避したり軽減できる装備があれば安心感は高まる。

※すべての価格は参考価格です。
※中古車市場データはグーネット10月調べ

安心カーライフを送るための「納得」中古車選び

品質「コンディション編」 程度のいい1台を見極める

コンディション編

いいクルマを選ぶためには沢山のクルマを見ること!

新車というのはイコールコンディションだ。一方、中古車は中古となるまでの状況がそれぞれ違うので、そのコンディションは様々だ。極端なことを言えば、1台として同じ程度のクルマはない。つまり、同じ価格でもコンディションに違いが出てくるわけで、買う側としては自分の希望のなかで、できるだけいいクルマを購入したいと思うのは当然だ。
では、少しでもいいものを買うためのコツはというと、まずは時間の許す限り、多くの台数を見ること。実際に見にいく時間がなければネットで検索するのもいい。いろいろと見ておくと装備の差や走行距離など、予算内での基準が見えてくる。
もちろんただ闇雲にたくさん見ればいいというわけではなく、最終的にはお店選びが重要になる。見に行ったときもクルマだけでなく、スタッフの対応などもチェックするといいだろう。最終的には、中古車選びも人が大切とも言えるのだ。

クルマを見て見極められる?

最近のクルマは品質が上がり、壊れにくくなってきている。とはいえ、中古車になるとどうしても程度の差は出てしまう。また修復歴についても気になるところだ。考え出すとキリはないのだが、「程度がよくないのを誤魔化されていたらどうしよう」などとも思ってしまう。
では、一般ユーザーが中古車店に行ってクルマを見て、程度をちゃんと見抜くことはできるのだろうか?
実際のところは無理だろう。よほど同じクルマを乗り継いできて基準ができているならいいのだが、普通はそのようなことはない。
そうなると、正しい状態というか基準というものがわからないわけで、不具合や問題がもしあったとしても「こんなものなのだろう」と思い込んでしまうこともありうる。
なかには、お店のスタッフの説明があやふやでなんとなく納得させられてしまい、後々泣きを見ることも。
ただし、まったく判断できないかというと、そんなことはない。わからないにしても、見ないよりは見たほうがいい。たとえば見た目については比較的判断しやすい。明らかにボディの色が一部分だけ違っているとか、内装についてはシミや破れ。さらには装備の不作動などは、確認すればわかることも多い。
また見分けられないような根本部分の程度については、第三者の鑑定を受けているかを確認するのもいいだろう。お店のスタッフではない、資格をもった鑑定士が車両の細部までチェック。そのうえで鑑定書を発行するので、信頼性は高い。程度の見分けを自分に代わって行なってくれるという点で安心できる。もちろん鑑定には費用がかかる。「クルマの程度」を見抜くよりも「お店の程度」を見抜くほうが確実とも言える。

お店でどこまでチェックできる?

詳細な程度は判断できなくても、できる範囲で見ておくだけで違ってくる。まずは全体の雰囲気。近くからだけでなく、遠くからも見てみよう。とくに遠くからだとドアだけ色が違うなども発見しやすい。また外装ではタイヤも減りなどの状態を見れるといいだろう。もし減っていれば、交換してから納車してもらうなどを相談してみる。
そして、乗ってみて、シートの座り心地、シミや破れなどを確認。前後のシートを確認しつつ、インパネやフロア、天井なども見ておく。また、女性がとくに気になるのはニオイ。一度付いたニオイは落としにくいので、あまりにひどいなら避ける。
一旦降りて、ラゲッジも汚れなどを見ておこう。雨が侵入していることもありうるので、手で撫でてみて、湿っていないかも確認するといい。
そのほか、エンジンルームや下まわりも、メカに詳しくなくても一応覗いておく。とくに下まわりは雪国で使用されたクルマだとサビが出ている可能性もあるので重要だ。
最後に試乗は可能なら必ずする。その際はスムーズに加速&減速するか、変速にショックはないか。またスイッチ類やカーナビなどの装備はちゃんと作動するかも見ておこう。

試乗はできる?

交通量の多い幹線道路沿いに立地していたり、敷地内にクルマを動かせるスペースがない場合などは断られるケースもあるが、ほとんどのお店で試乗を受け付けている。スタッフが運転し、助手席からチェックさせてもらえることもあるので、運転に自信がない人はお願いしてみるのも手だ。ただし、中古車選びの試乗は最終的なチェックと考えるのがマナー。本当に迷っている場合を除き、一台に絞って試乗させて貰おう。試乗する際は、エンジンや足周りなどから異音が聞こえてこないかを必ずチェックしたい。ドライブとバックはもちろん、1速や2速にも入れて不具合がないかを確かめる。ドアミラーやワイパーがスムーズに作動するのかも確認しよう。試乗中は運転のしやすさやフィーリングばかりを重視しがちなので、チェック項目を予め用意しておくといいだろう。

試乗OKのお店でもクルマによって試乗できないものもある。走りのコンディションにこだわる人は事前に確認してから来店。

試乗OKのお店でもクルマによって試乗できないものもある。走りのコンディションにこだわる人は事前に確認してから来店。

コンディションCheck1「修復歴」

修復歴

その名のとおり、ぶつけたり事故にあったりして、直したことがあるのを修復歴という。ただし、板金塗装がされているからといって必ず修復歴ありとなるわけではない。バンパーやフェンダーをこすった程度では修復歴にはならない。フレームやフロアパネルなど、クルマの骨格となる部分、つまり走りに影響する部分について修復や交換を行なった場合に修復歴ありとなる。ちなみにグーネットでは修復歴を条件指定できる。

トヨタ アクア トヨタ マークX ホンダ フィット

修復歴別の価格帯

車種修復あり修復なし
トヨタ アクア55~185万円55~256万円
トヨタ マークX89~224万円98~346万円
ホンダ フィット79~149万円88~238万円

修復といえど程度はさまざまで直っていれば問題ないものも。走りにこだわる人はなしが安心。

コンディションCheck2「ワンオーナー」

ワンオーナー

新車登録時から、まだひとりしかオーナーがいない中古車のことを指す。つまり自分が買えばふたり目のオーナーになるわけだ。ワンオーナーのメリットはいろいろとあるが、一番は程度がいい場合が多いということ。ひとりの人が乗り続けてきたというのは、やはり安心感につながるし、販売店が直接買い取ったクルマであれば、今までのオーナーがどんな人か一目瞭然だ。とくに趣味性の高いクルマでは重要なポイントになるだろう。

燃費に優れたクルマは安心!

ガソリンスタンドが年々減少していることはご存じだろうか?現在はピーク時の半分にまで減ったともいわれている。
それとは別に、日本国内の高速道路自体は増えているものの、100km以上給油のできない区間がかなりある。長い場所では150km以上のガソリンスタンド空白区間も存在するのだ。そうなると怖いのはガス欠。相当キチンと燃費計をチェックしないと長距離ドライブが安心してできないのだ。
こういったときに安心できるのは、ガソリン満タンからの航続距離の長いクルマだ。エコが叫ばれる現在、燃費に優れたクルマも増え、上手く走れば1000km以上走行できるモデルもある。
注意して欲しいのは、この航続距離はふたつの要素で成り立つこと。ひとつは燃費だが、もうひとつはガソリンタンクの容量だ。この2点をチェックすることで航続距離がわかり、安心したロングドライブを楽しむことができる。
さらに燃費が優れたクルマは当然お財布にも優しいので、この点でも安心。カタログ燃費(JC08モード)の6~7割程度を実燃費と考えれば問題ないだろう。

icon トヨタ プリウス(先代型)

トヨタ プリウス(先代型) 中古車価格帯:88.2~223万円

中古車価格帯:88.2~223万円

3代目プリウスはLグレードを除きJC08モード燃費が30.4km/Lで、70%だと約21km/L。タンク容量が45Lのため、航続距離はじつに957kmにも達するのだ。長距離移動の安心度は高い。

  • 燃料代に優れているディーゼルだが、ディーゼル専用オイルなどが高く、維持費は高めなので場合によっては要注意。

    燃料代に優れているディーゼルだが、ディーゼル専用オイルなどが高く、維持費は高めなので場合によっては要注意。

  • 使用燃料も確認したいポイント。同じ燃費でもレギュラーとハイオクでは仮に50L給油で約500円も費用が異なる。

    使用燃料も確認したいポイント。同じ燃費でもレギュラーとハイオクでは仮に50L給油で約500円も費用が異なる。

価格 重視する点を絞って価格を抑える

価格

中古車の価格はどう決まる?

当然のことながら、新車の価格は製造元の自動車メーカーが実質決める。これは人気などは関係なく、想定される販売台数や製造にかかるコストなどをもとに計算するものだ。
一方、中古車の価格はどうやって決まるかというと、まずは新車時の価格を基準として、今現在の人気が加味される。当然だが、人気が高ければ(つまり欲しい人が多ければ)、それだけ価格は高くなる。逆に人気がなければそれだけで欲しい人がいないので安くなる。ただし厳密にいうと、コアなファンが多い、スポーツカーなどマニアックなモデルの場合は、欲しい人が少なくても流通台数が少なければ相対的に貴重になるので価格は高くなる。
また車種やグレードだけでなく、さらに細かい部分も中古車価格に影響する。たとえばボディカラーや装備は人気不人気があって、欲しい人が多いボディカラーならやはり価格は高くなる。ただし、例外もあって、中古車になったら、新車時よりも人気が出たクルマやグレード、ボディカラーもあり、まさに価格相場は生き物だ。もちろん人気が急になくなり安くなることもある。
しかし中古車価格はただ単純に需要と供給だけで決まるわけではない。これらにプラスして程度でも決まる。大きな視点でみれば、年式と走行距離。同じモデルでも新しくて少ないほうが価格が高くなるのは当然で、年式であれば、1年古くなるごとに、また走行距離も1年あたりの基準走行距離に対して走りすぎていると、相場は安くなっていく。
そして最後に重要なポイントとなるのが車両の程度だ。今までのオーナーがどう扱ってきたのかが関係してくるのだが、手荒く使ったものはそれだけ汚れていたり、不具合が出ていたりする。こういった部分はモデルやグレード、年式や走行距離といった客観的なデータからは見えてこない部分であり、まさに一物一価。中古車の価格を複雑にしている一因と言っていい。

icon トヨタ クラウン・アスリート/ダイハツ タント

トヨタ クラウン・アスリート ダイハツ タント

同一型式車種の走行距離別価格帯

車種2~4万km8~9万km10万km~
トヨタ プリウス(先代型)69~212万円59~163万円49~175万円
トヨタ クラウン・アスリート(先代型)139~327万円119~298万円89~287万円
ダイハツ タント(先代型)37~145万円28~102万円14~109万円

表を見れば傾向がわかると思うが距離が短いほど価格は高めになる。クルマは機械ものゆえ、走行距離が短いほど各部の劣化が少ないためだ。

※すべての価格は参考価格です。
※中古車市場データはグーネット10月調べ

安心カーライフを送るための「納得」中古車選び

価格Check1「同じモデルでも年式でクルマが変わることも」

最近は長くなる傾向だが、フルモデルチェンジは4年毎が基本。その間はなにも変わらないかというと、そんなことはない。途中でも適宜マイナーチェンジとして、新鮮さを維持するために装備を充実させたり、デザインが変更される。またメーカーのこだわりで走りまでも進化させることもある。たとえばトヨタ86は2014年にはサスの取り付けボルトを変更。さらに今年はリヤまわりの剛性などを強化している。走りにこだわるなら、年式にもこだわりたい。

同じモデルでも年式でクルマが変わることも

トヨタ 86の年式別価格帯

年式価格帯
2012(平成24年)150~260万円
2013(平成25年)170~270万円
2014(平成26年)200~290万円
2015(平成27年)210~330万円
2016(平成28年)330万円以上

高い個体ほど安心?

ネット検索や情報誌で価格を見ていると、同じ条件でも価格が高いものがある。そこまで予算がないと思いつつもどんな内容なのか気になったりもする。もちろん高いには理由がある。程度極上で、装備もとても充実していて、どこをとっても新車同様だったり、また多額の予算をかけてドレスアップやチューニングがしてあったりするかもしれない。
最終的には中古車にどこまで求めるかの問題だろう。新車ではもう買えないけど、それに近いものが欲しいとか、予算よりも程度や内容優先という人には、相場や平均よりも価格が高いモノはオススメだろう。
ただし、高いから安心とは必ずしも言えないのも事実。「安いのは必ず理由があるけど、高いのは理由があるとは限らない」というのは、昔からある中古車選びの鉄則だ。いいモノを安くするのは損をするけど、価格を高くするのは別に損はしないということ。言葉は悪いが誤魔化して仕立てれば、うまくいけば儲かる。
だから、高い=安心とは言い切れないのは実際のところだ。現車を見て舞い上がったりせず、見られるところを確認したり、説明を受けたうえで、価格相応の内容であることを納得することが大切。そうすれば価格は高いけど、それなりの満足が得られるということになる。

価格Check2「こだわれば高くなるのは仕方なし」

中古車の価格というのは需要と供給のバランスで決まる。人気が高かったり、非常に数が少なければ価格は高くなる。あまり店頭では見かけないけどどうしてもあるモデルやグレードが欲しいとか、装備だけは時間をかけて探してでも絶対に付いていないとダメという場合、どうしても価格は高くなってしまう。こうなるとこだわりの部分となるだけに仕方がないが、手に入れたときの満足感は高いハズ。つまり価格相応ということになる。

安い個体の理由とは?

安い個体の理由とは?

できるだけ安く買いたいというのは人情だが、あまりに安いのもなにかありそうで気になるものだ。同じモデル/グレードなのに価格が安いというのは、どういった理由だろうか。今一度整理してみよう。
まずは程度。ボディがくすんでしまっているとか、走行距離が多いなど、きれいで走行距離が少ないクルマと比べると安くなってしまう。また修復歴も程度に直結するが、一般的には敬遠されるので価格が安くなるのは当然だろう。安いからといっても、なにも考えずに買うとあとあと修理費がかさんだり、気持ちよく走らなかったり、さらにはすぐに廃車になったりなど、結局は高い買物になってしまうこともありうる。
ただし、修復歴があってもプライスボードなどに表示してあって問題なく直っていることもある。その旨、説明を受けて納得できればいい。またボディのくすみだって、気にしないという人にとっては、安くていい買物とも言えるだろう。
そのほか、装備で価格差が発生することもある。同じ様な個体で価格が違う場合、よく調べてみたら純正カーナビが付いていなかったりなどする。これらも装備表を確認したり、お店のスタッフに聞くなどして、その装備は自分には必要がないと納得できればいいだろう。

同じ車格のクルマで同じ予算ならじつは不人気車が狙い目!

優れた性能のクルマでも人気がなければ安くなる
すでに説明したように、中古車の価格は程度だけでなく、単純な人気でも決まる。つまりただ人気がないというだけで安くなるわけだ。
この点は大きな狙い目。たとえば、ミニバンからの撤退を発表したマツダのプレマシーやビアンテはそれぞれウィッシュノアヴォクシーのライバル車だけに、クルマのクオリティに不満はない。またコンパクトカーではスズキスイフトはライバルに対して苦戦気味ということで、相場は安めだ。クルマ自体は欧州基準で作られていて、しなやかな乗り心地など、ライバルにひけを取らないものをもっている。そのほか、不祥事が続いた三菱車などは結果として不人気になってしまったが、クルマ自体に欠陥があるわけでなく、中古車においては逆にお買い得だろう。

icon スズキ スイフト

スズキ スイフト 中古車価格帯:77.6~142.5万円

中古車価格帯:77.6~142.5万円

足周りを中心に走行性能では評価の高いスズキ スイフトだが、人気薄のため、比較的安く程度のいい個体が手に入る。

icon マツダ プレマシー

マツダ プレマシー 中古車価格帯:103.5~175.5万円

中古車価格帯:103.5~175.5万円

マツダがミニバンから撤退したこともあり、プレマシーも不人気車のひとつ。人気ジャンルのミニバンにあって狙い目だ。

買った後のメンテナンス中古で買った愛車はどこに任せればいいの?

買った後のメンテナンス 中古で買った愛車はどこに任せればいいの?

購入を検討している段階でアフターサービスを確認!
購入後も快適に楽しむには、買ったあとのメンテナンスが大切。買ったのはいいけど、乗りっぱなしではせっかくの愛車がかわいそうだ。
この点は購入を検討している時点から頭に入れておきたいポイントでもある。最近のクルマであれば、基本的にディーラーで面倒は見てもらえるので心配になることはない。もちろん買ったお店で面倒を見てもらうというのも選択肢として十分にありだ。ディーラーよりもいろいろと融通が利いて便宜を図ってくれたり、肝心の料金も安いことも多い。お店独自の保証を付けている場合は、なにかあったら対応をお願いすることもあるだろう。
こういった点はクルマを購入する際の商談時にしっかりと確認しておきたい。まったく対応しませんというお店はないだろうが、日常的なメンテナンスや軽整備だけで、重整備は対応不可なのか。重整備まですべてキッチリと面倒を見てくれるのか。まれに自店では作業はしないけど、ディーラーへの持ち込みや作業指示はやってくれるというお店がある。これも事前に確認できて、自分が納得できるなら問題ないだろう。
またスポーツカーや輸入車など、趣味性の高いクルマの場合、専門店のほうが独自のノウハウをもっていることも多く、ディーラー以上に的確な修理をお願いできたりもするし、工夫を凝らした整備もしてくれたりする。総合病院に対する、街の専門医といったところか。
購入したお店が遠いとか、引越ししてしまって気軽に持ち込めない場合はどうするか?その場合は近くのディーラーに頼むか、買ったお店に相談するとネットワークをもっていて、他地域でも同じサービスを受けられるようにしているところもあるので、転勤や引越しが多い人は事前に確認しておくといいだろう。
そのほか、ディーラーでも面倒を見られない旧車など、趣味のクルマともなると、部品供給も含めたアフターフォローが大事になる。極端なことをいうと、買う以上にメンテ対応力が重要だ。もしお店で対応しない場合は修理業者を紹介してもらえるか?保証は付かないにしても初期不良はどう対応してくれるのかなどを確認しておく。あやふやなら購入を見送るぐらいの覚悟が欲しい。

いずれにしても、購入時に保証も含めたアフターフォロー体制についてしっかりと確認をしておくこと。あとでなにかあったときに確認すればいいやでは、「うちではできない」とか「やってくれると思っていた」など、行き違いによるトラブルが発生しかねない。それではせっかくのカーライフも台なしだ。中古車とはいえ、お店選びやスタッフとのやり取りなど、買う側と売る側の信頼関係というのは大切というわけだ。

  • 旧車などはディーラーでメンテできないことも多い。購入してから困らないようにショップを見つけるなどしておきたい。

    旧車などはディーラーでメンテできないことも多い。購入してから困らないようにショップを見つけるなどしておきたい。

  • オイル交換など簡単なメンテは大体のお店でやってくれる。重整備に関しては購入前にどこでできるかなどを確認しよう。

    オイル交換など簡単なメンテは大体のお店でやってくれる。重整備に関しては購入前にどこでできるかなどを確認しよう。

店舗雑誌で気になるクルマがあったら

求めるものを明確にして自分に合ったお店を選ぶ
昨今、増えているのがネットや情報誌などを見て中古車販売店を訪れるケースだ。そんなときは目当ての車両を求めてそのお店に行くのだから、取り置きなどに応じてくれるのかが気になるところだろう。でも、中古車は基本的に早い者勝ちだ。「遠方から足をお運びいただいたのに来てみたら売約済みになっていた、というのが意外と多いんです」
千葉県八千代市に勝田台店と村上店を展開するカーレッツプラスの阿部誠治代表がそう話すように、優良中古車販売店こそ、獲得合戦が繰り広げられる傾向がある。そうした残念な事態を避けるためにはどうすればいいのだろうか。「電話番号を教えていただければ、売れてしまった際にご連絡いたします。融通が利くこともあるので、欲しい車両が見つかったらまずお店に確認されるといいと思います」
続いてお店を訪れる前にチェックしておきたいのが、購入を考えている車種の中古車価格相場だ。「最近はネットで相場を調べられることもあり、それぞれの車種の中古価格が均一化しています。その価格帯と照らし合わせて明らかに安い場合は何かワケがあると考えられます」
そのワケをきちんと説明してくれるのかをお店選びの指標にしてもいいだろう。何かと理由をつけて価格を吊り上げているお店は論外だ。

また、中古車販売店を選ぶときは、どんなクルマが欲しいのかをはっきりさせておくことも重要だ。例えばスポーツカーや四駆など、特定のカテゴリーの車種が欲しいのなら、専門で扱っているお店を訪れたほうが選択の幅が広がる。逆に、一般的なお店で特定のカテゴリーの中古車を購入する場合もメリットがある。「専門店ではカスタマイズ費用が販売価格に加算されることもありますが、一般的にはマイナス査定ポイントになります。当店もそうですが、一般的な中古車販売店でなら、好みのカスタマイズが施されたクルマをお得に購入できることもあります」
他にも軽自動車の品揃えが豊富だったり、ミニバンに強かったり、お店によって特徴が異なることも多い。欲しいクルマを決めてから、販売店を選ぶのもいいだろう。
そして、クルマに関する知識に自身がない人にオススメなのが整備工場を備えているお店だ。「自分で整備できたり、親しい整備工場がある人は問題ないと思いますが、女性や初心者の方は購入したお店を頼りにされます。整備工場があるお店だったら、そんなときにすぐに対応してもらえると思います」
しかも整備工場を備えているお店だったら、不安に思う微妙なニュアンスを直接スタッフに伝えることができる。購入した後のことを考えて、お店を選ぶことも大切だ。

敷地内に備えられたカーレッツプラスの整備工場。万全のサポート体制を整えているので、購入後も安心だ。

敷地内に備えられたカーレッツプラスの整備工場。万全のサポート体制を整えているので、購入後も安心だ。

取材協力

カーレッツプラス 勝田台店

カーレッツプラス 勝田台店
千葉県八千代市勝田29-1
TEL:047-486-8833
営業時間:10時~20時
定休日:水曜日

まとめ

まとめ

自分が満足できることに尽きる
さまざまな視点から、購入後の満足度を高める中古車選びをお届けしてきた。これらの点に注意しながら末永く付き合える愛車を見つけてほしい。結局のところ、実際に購入した愛車に自分が納得できればいいわけで、どうしても欲しいモデルであれば多少コンディションが悪くても満足できる場合もあるだろう。最後に注意したいのはあくまで中古車だということ。新車と違い完璧はないと思った方がいい。自分のこだわりたい点を重視し、そこが満たされるクルマを選ぶといいだろう。

※すべての価格は参考価格です。
※中古車市場データはグーネット10月調べ

グーネットマガジン編集部

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グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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