徹底分析中古車相場
更新日:2021.02.03 / 掲載日:2021.01.28

【BMW 5シリーズ】先代なら100万円の予算から探せるBMWのプレミアムセダン

 2020年9月、BMW 5シリーズがマイナーチェンジを受けた。現行型が登場したのは2017年2月だから、すでにモデルライフの折り返しに差し掛かっている。この改良では前後のデザインがリニューアルされ、モダンで精悍な佇まいとなった。また、運転支援システム「BMWドライビングアシスト・プロフェッショナル」が全車標準装備となったほか、コネクテッドシステムもアップデートされ、さらに魅力を高めている。しかし、現行型5シリーズの中古車は価格の最低ラインが300万円と、まだまだ高め。手頃に買えるのは、もうしばらく先になるだろう。そこで今回は、先代モデルに注目してみた。デビューから11年が経過し、中古車相場は大きくダウン。現在は100万円前後の予算から探せるようになっている。先代5シリーズの歴史を振り返りながら、年式別、グレード別中古車平均価格を見ていこう。

BMW 5シリーズってどんなクルマ?

 初代モデルは1972年に登場し、現在までBMWのアッパーミドル(Eセグメント)を担うセダン/ワゴンが5シリーズ。3シリーズよりもひとまわり大きなボディを持ち、より上質な走りを実現。どの世代もBMWらしいスポーティな走りが共通項となっており、ワンランク上のカーライフを提供してくれる人気モデルである。モデルチェンジを重ね、2010年3月には今回のテーマとなる6代目5シリーズセダン/ワゴン(F10/F11)が登場した。デザインの個性が強かった従来型から一転し、オーソドックスな横長ヘッドライト、伝統のL字型リアコンビランプを採用したのがトピック。シャシーは7シリーズと一部共用しており、ボディサイズも拡大。全長4910mm、全幅1860mm、全高1475mm(デビュー当時)で、ホイールベースは5代目より100mm延長した2970mmとなることで、居住スペースはさらに広くなっている。

 ラインアップも非常に豊かで、ボディタイプはセダン、ステーションワゴン(ツーリング)を用意。パワートレインは、当初は3.0L 直6~4.4L V8ターボが存在したが、後にダウンサイズした2.0L 直4ターボや、ディーゼル、ハイブリッドと多様なバリエーションで展開されている。トランスミッションは全車8速ATを搭載し、一部モデルは2WD(後輪駆動)のほか4WDも選択可能。従来よりもさらに、広いユーザーのニーズに応えたことも注目したい点だ。なお、セダン/ワゴンに加え、車体後部にハッチゲートを備えた5シリーズ グランツーリスモという派生モデルも存在。こちらはセダンのデビューに先駆け、2009年11月に登場しているが、中古車物件が非常に少ないため、今回の記事では割愛する。

BMW 5シリーズの年式別中古車平均価格は?

 先代5シリーズの改良遍歴を振り返ってみたい。2010年3月デビュー時点におけるラインアップは、3.0L 直6の「528i」、3.0L 直6ターボの「535i」、4.4L V8ターボの「550i」という3モデル。いずれも8速ATが組み合わされる。なお、当初のボディタイプはセダンのみで、新車価格帯は715万円~1040万円となる。同年7月、2.5L 直6 を搭載したエントリーモデル「523i」も登場。9月にはステーションワゴンのツーリングが発表され、こちらは「523i」、「528i」、「535i」の3モデルで展開された。また、10月にはスポーティな装備が特徴の「Mスポーツパッケージ」も追加されている。2011年10月には、「523i」と「535i」の燃費性能が向上。また、同時期にツーリングの「535i xDrive」、「550i」が加わり、さらに「523i」は2.0L 直4ターボに置き換えられた。11月には「528i」も2.0L 直4ターボに変更され、いずれも環境性能を高めた新世代エンジンとなっている。

 2012年3月、3.0L 直6ターボにモーターを組み合わせた「アクティブハイブリッド5」が登場。時速60km/hまで、電気のみでの走行が可能となっており、10・15モード燃費は14.6km/Lを達成した。同年8月には、2.0L直4ディーゼルターボの「523d ブルーパフォーマンス」が登場し、ガソリン、ディーゼル、ハイブリッドという構成となった。2013年9月、5シリーズはマイナーチェンジを受ける。内外装のデザインがリニューアルされたほか、歩行者検知機能付き「衝突回避・被害軽減ブレーキ」や「BMW SOSコール」、「BMWテレサービス」を全車標準装備とした。それらを踏まえ、年式別中古車平均価格を見ていこう。

年式別中古車平均価格
年式中古車平均価格
 2010年式  130万円 
 2011年式  141万円 
 2012年式  157万円 
 2013年式  183万円 
 2014年式  216万円 
 2015年式  242万円 
 2016年式  263万円 
※中古車平均価格はグーネット2021年1月21日現在のデータによる。


100万円台の予算で買うなら2013年式以前の前期型

 上の表からも分かるとおり、2014年式以降は相場が上がっている。これは2013年9月のマイナーチェンジ以降のモデルに該当し、低予算では探しにくい状況だ。手頃な価格でねらうなら、それ以前の年式がターゲットになるだろう。価格帯の最低ラインは90万円となり、100万円台前半の物件も揃う。このゾーンの走行距離は5万~7万kmだが、車検付き・保証付きの物件もあるので安心して探せる。

BMW 5シリーズのグレード別中古車価格相場は?

 グレード構成は、「523i」、「528i」、「535i」、「550i」、「523d」、「アクティブハイブリッド5」という構成。ただし、2011年には「523i」、「528i」が6気筒から4気筒になっており、年式によって搭載エンジンが異なることに注意。それを踏まえ、グレード別中古車平均価格を見てみよう。

グレード別中古車平均価格
グレード中古車平均価格
523i158万円
528i165万円
535i158万円
523d217万円
アクティブハイブリッド5194万円
※中古車平均価格はグーネット2021年1月21日現在のデータによる。
※データはセダンのみ(550iは物件が少ないため除く)。

「523i」または「528i」が物件豊富で買いやすい。

 先代5シリーズは、V8モデルを除き、価格に大きな開きはない。特に主力グレード「523i」、「528i」の物件が充実している。これらは初期の6気筒と、2011年10月以降に登場した4気筒ターボが存在するが、生産期間が長い4気筒ターボのほうが豊富に流通。例えば「523i」全体の平均価格は158万円となるが、エンジン別に平均価格見ると6気筒は132万円、4気筒ターボは171万円と、前者のほうが安い。走りのフィールも異なっており、BMWらしいスムーズな走りを望むなら初期の6気筒を探してみるのもいいだろう。

BMW 5シリーズの中古車価格相場のまとめ

 現行型の後期型が登場し、今後さらに相場ダウンが期待される先代5シリーズ。お買い得なのは2013年式以前の前期型で、グレードは「523i」、「528i」が物件豊富で買いやすい。どちらも初期は6気筒、改良で4気筒ターボとなったが、価格と走りを重視するなら6気筒、物件の探しやすさなら4気筒ターボがターゲット。いずれも100万円台の予算でねらえるので、注目したい1台だ。

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グーネットマガジン編集部

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