新車と同じ予算でそれよりもワンランク上のクルマに乗りたい【輸入車コンシェルジュ】

相談者［J・Hさん］44歳／歯科医院経営／既婚
　都内での修行を経て、現在は地元で開業している歯科医師の相談者。クルマは通勤手段であり、週末のオフタイムを過ごすための相棒。これまで新車を乗り継いできたものの、「サポートがしっかりしているなら、中古車でコストパフォーマンスの高いクルマに乗ってみたい」と、今回の相談になりました。

　もしも中古車選びに極意があるのだとすれば、それはクルマの状態やお店の良し悪しの見抜き方といったテクニックではなく、自分自身にとって何が大切なのか、どういうクルマを手に入れることがハッピーなのか、その項目に優先順位をつけることなのかもしれません。
　今回の相談者は、新車購入を視野に入れつつも、認定中古車などの高品質車であれば、より車格の高い、いいクルマを選びたいということを要望として挙げています。なるほど、たとえば同じ400万円の予算で比べるなら、中古車であれば新車よりもワンランク上の車格や高性能グレードがターゲットになるというのは本当のこと。
　最近の輸入車ブランドは、新車と同じ拠点で認定中古車を販売するケースが増えていますし、ホスピタリティも同格扱い。ならばと積極的に認定中古車を選ぶユーザーが増えているそうです。
　今回ご提案するのは、400万円では新車は購入できないものの、新車と比べられるくらい高品質な中古車がねらえるニッチなゾーン。どれも中古車としてのコストパフォーマンスが高く、購入後の満足感が高いものばかり。また、中古車ビギナーでも選びやすいものとなります。

　先日新型にフルモデルチェンジしたアウディのコンパクトSUVがQ3。先代は、2012年から8年もの長きにわたって販売されたアウディの主力車種で、日本の道路事情にぴったりのボディサイズとプレミアムブランドならではの上質さが魅力。
　2015年にはマイナーチェンジを行い、パワートレインには馬力を引き上げつつ燃費性能を高める強化が施され、内外装もよりスタイリッシュに。LEDを使ったターンランプには流れるように光る演出も採用されており、現在の基準で見ても十分に新鮮です。
　新車販売の主力は、スタートプライスが400万円を切った1.4LターボのFFモデルでしたが、オススメするのは2Lターボに4WDであるクワトロを組み合わせた上級仕様。写真はSライン装着車両で、上質さのなかにスポーティな雰囲気が漂い、まさにワンランク上の風格を醸し出しています。
　FFモデルに比べて物件数は少なく、探すには根気も必要ですが、それだけの価値はあるでしょう。

2015年 アウディ Q3 2.0TFSI クワトロ 180PS（７速AT・Ｓトロニック） ●全長×全幅×全高：4400×1830×1595mm ●ホイールベース：2605mm ●車両重量：1620kg ●エンジン：直４DOHCターボ　●排気量：1984cc ●最高出力：180ps／4000-6200rpm ●最大トルク：32.6kg m／1400-3900rpm ●中古車参考価格：150万円～400万円（12年～20年 Q3）

　美しく個性的なデザインを手頃な価格で提供してくれるプジョーSUVモデルは、隠れたヒットモデル。3008の人気に目を奪われがちですが、３列シートの5008もかなりの優良物件。3008と横幅は同じながらも全長が伸びた分、後席と荷室のゆとりが大きく、人気のキャンプにも大活躍するでしょう。

2019年 プジョー 5008　GT ブルーHDi（８速AT） ●全長×全幅×全高：4640×1860×1650mm ●ホイールベース：2840mm ●車両重量：1690kg ●エンジン：直４DOHCディーゼルターボ　●排気量：1997cc ●最高出力：177ps ／3750rpm ●最大トルク：40.8kg m／2000rpm ●中古車参考価格：310万円～450万円（17年～20年 5008）

　高級セダンの代名詞で、ドライバーズカーの最高峰、それがＥクラスというクルマ。SUV人気が高まる今でも「このクルマでなければ」というユーザーは本当にたくさんいます。まるで忠実な執事のように、ドライバーの要求をスマートに応えるその走りは、ぜひ一度体験するべきでしょう。

2016年 メルセデス・ベンツ E 200 d アバンギャルドスポーツ（９速AT） ●全長×全幅×全高：4950×1850×1455mm ●ホイールベース：2940mm ●車両重量：1820kg ●エンジン：直４DOHCディーゼルターボ　●排気量：1949cc ●最高出力：194ps／3800rpm ●最大トルク：40.8kg m／1600-2800rpm ●中古車参考価格：340万円～630万円（16年～20年 AMGを除く）