3列目シートのあるSUVを探しています【輸入車コンシェルジュ】

相談者［S・Yさん］46歳／不動産仲介業経営／既婚
　都内で不動産仲介業を経営している相談者。趣味はオフにひとりまたは仲間と出かける釣りで、特に最近は海釣りにハマっているそうです。クルマは基本的にレジャーまたは４人家族の移動用。ですが、年に数回訪れる両親や子供のスポーツのために、３列シート車が必要とのこと。

　SUVに乗りたいのだけど、家族からは3列目シートを条件にされているので、なんとかそれを両立するクルマを探してほしいというのが、今回の相談内容。詳しくお話を伺うと、実際には3列目を使うシーンはめったになく、もしも使ったとしても最寄りの駅やスポーツ施設までの送り迎えといった短距離を想定しているため、ミニバンよりできれば自分の好きなSUVにしたいのだとか。
　じつは今、3列シートのSUVは注目のジャンル。ミドルクラス以上のニューモデルで、ピープルムーバー的にも使える3列シートSUVの選択肢が増えてきているのです。
　空間効率を最大限に追求するのでなければ、3列シートのSUVはピープルムーバーとしても優秀で、相談者の家族にもきっと快く受け入れてもらえるはず。
　希望予算の400万円があれば、最新モデルとはいえませんが、プレミアムブランドのSUVが選択肢に入ります。どれも車体サイズが大きく、燃費性能は正直に言って最新モデルには及びません。それでも、憧れていた輸入SUVを自分のものにする夢と家族の要望とを両立できるのだとしたら、検討する価値はあるかと思います。

　SUV専門メーカーであるランドローバーの3本柱、その中央にそびえるのが、クロカン性能と快適性能をバランスさせたディスカバリー。こちらは2009年から2017年まで販売されていた4代目で、通称「ディスコ4」と呼ばれるモデル。
　四角く切り立ったデザインは、ランドローバーの伝統的なクロスカントリースタイルで、大きな車体でも見切りに優れるのが特徴。このディスコ4を最後に、ランドローバーのデザインは近代的なラウンドフォルムとなっていったので、デザイン的にもチャームポイントです。
　四角いスタイルのおかげで、3列目でもしっかり空間が用意されています。まさに、言い訳なしの7人乗りSUVといえるでしょう。
　ねらい目は、2013年のマイナーチェンジ以降のモデル。従来の5LV8NAエンジンに替わり3LV6スーパーチャージャーが搭載され、内外装もリフレッシュされています。
　問題があるとすれば中古車物件が非常に少ないところ。いい出会いがあったらチャンスは見逃さずに!

2013年 ランドローバー ディスカバリー４ SE（６速AT） ●全長×全幅×全高：4850×1920×1890mm ●ホイールベース：2885mm ●車両重量：2580kg ●エンジン：V8DOHC　●排気量：4999cc ●最高出力：375ps／6500rpm ●最大トルク：52.0kgm／3500rpm ●中古車参考価格：250万円～500万円（13年～17年 ディスカバリー４）

　メルセデスにおけるオンロード系SUVの頂点がこのGLクラスで、現行型はGLSに改名済み。５ｍを超える巨体を生かして３列目にも大人が座れるスペースを用意。２列目および３列目に電動のフォールディング機能が備わるのも高級車ゆえ。重厚かつゆったりしたメルセデス流の乗り味も魅力。

2016年 メルセデス・ベンツ GL 350 ブルーテック ４マチック（７速AT） ●全長×全幅×全高：5125×1935×1850mm ●ホイールベース：3075mm ●車両重量：2540kg ●エンジン：V6DOHCディーゼルターボ　●排気量：2986cc ●最高出力：258ps／3600rpm ●最大トルク：63.2kgm／1600-2400rpm ●中古車参考価格：380万円～680万円（13年～16年 AMGを除く）

　ラグジュアリーSUVの元祖ともいうべき定番モデル。高級感のある内外装とBMWに期待される走りのよさが高次元でバランスしているのも人気の秘密。先代モデルの３列目仕様は、オプションとして用意されていたもので、中古車市場で購入する場合は有無と実際の広さをしっかり確認しましょう。

2015年 BMW X5 xDrive 35i xライン（８速AT） ●全長×全幅×全高：4910×1940×1760mm ●ホイールベース：2935mm ●車両重量：2150kg ●エンジン：直6DOHCターボ ●排気量：2979cc ●最高出力：306ps／5800rpm ●最大トルク：40.8kgm／1200-5000rpm ●中古車参考価格：320万円～700万円（13年～18年 X5）