中古車購入ガイド
更新日:2022.07.15 / 掲載日:2021.08.02

キャンプスタイルで選ぶおすすめ車種

 

2020年の流行語大賞にも「ソロキャンプ」という言葉がノミネートされ、さらに現在は新型コロナの流行により密を防ぐレジャーという視点からもキャンプが注目されています。冒頭のソロキャンプもそうですが、実に様々なキャンプスタイルが登場しています。またこれに伴い、キャンプに合う車の幅も広がってきました。この記事では、はじめて車でキャンプを楽しむ方のために、それぞれのキャンプスタイルに合った車の選び方と、レンタカーでも借りられるおすすめの車種をご紹介します。

 

車でキャンプへ出かけよう

密を防ぎながら楽しめるキャンプは、コロナ禍の今とても注目されています。そしてキャンプといえば車というほど、両者は切っても切り離せない密接な関係にあります。

荷物がたくさん積めるワンボックスタイプや、悪路でも進める4WDタイプ、キャンピングカーを使った本格派から軽自動車での車中泊などお手軽なものまで、実にさまざまなタイプを思い浮かべると思います。しかし、実際どのような基準で車を選べばよいのかわかりにくいですよね。

ここではキャンプに使う車でチェックしておきたいポイントや、キャンプスタイルごとのおすすめ車種をご紹介します。

キャンプにおすすめカーチェックポイント

 

まずはじめに、キャンプを楽しむ上でぜひ知っておきたい車の特徴をご紹介します。

現在は様々なキャンプスタイルがあるので、必ずしも全ての条件を満たした車でなければ楽しめないというわけではありません。しかし、できるだけ満たした車を選ぶことで、一台でより多くのキャンプスタイルを楽しめるメリットが発生します。

これから車を買う方や、キャンプのときだけレンタルを考えている方にも参考になるポイントですので、車を選ぶ際にはぜひチェックしましょう。

乗車人数

 

誰と何人でキャンプを楽しみたいのかを考えると、適した車の大きさがわかってきます。

ミニバンなら7~8人、コンパクトカーなら5人、軽自動車なら4人と、車ごとに乗れる最大人数(定員)が決まっています。しかし定員で乗ってしまうと荷室が狭くなるケースがほとんどで、キャンプ道具が載せられません。

2人以下であればコンパクトカーや軽自動車でも大丈夫でも、3人以上はミニバンなどの比較的大きな車種を選んだ方がよいでしょう。

積載スペース

 

荷室にどれくらい荷物が入るかをチェックしましょう。基本的に後列シートは収納して使用することが多くなるので、シートの畳みやすさもポイントです。

何人でいくか、どんなキャンプを楽しみたいかでも荷物の量が変わってきます。例えばテントやクーラーボックスなどは占有するスペースが多く、ミニバンなどの大きな車種が必要になりますが、車中泊や食材の現地調達が前提であればそれほど多くのスペースはなくても大丈夫です。

最低地上高

 

最低地上高とは、車のボディで最も低い部分と地面との距離をいい、簡単に表現するなら「車高」のことです。

最近では道路も整備されているので、ほとんどのケースで舗装された道を走ると思いますが、山奥にあるキャンプ場などでは道中にでこぼこな悪路があるかもしれません。低すぎるとボディの底を擦ってしまったり、走行できなくなる場合もあります。

キャンプなどアウトドアを楽しむ場合は20cm以上あると安心といわれています。

駆動方式

 

駆動方式とは、エンジンやモーターから発生した動力をタイヤに伝える方法のことです。多くの車は燃費の観点から前後どちらかのタイヤしか駆動しない2WDとなっています。

2WDで多くの場合は問題ありませんが、キャンプなどアウトドアを楽しむ場合、前述のように山奥の舗装されていない道や、泥や雪で滑りそうな道を通ることもあるかもしれません。そのような悪路を想定するなら4WD(AWD)がおすすめです。4つのタイヤが全て駆動するので、しっかり安定した走行が可能です。

車中泊

 

車中泊とは車の中で寝泊まりすることをいいます。しかし運転席のシートを倒して寝ても、疲れがなかなか取れません。そこで今、リアシートを畳んで寝られる車が注目されています。

ポイントは完全にフラットになること。シートアレンジでどこまでフラットになるか確認しましょう。専用マットレスが用品で設定されている車もあり、その場合はシートの凹凸を平らにしてくれます。

また足を伸ばして寝られるかも重要です。車種によっては膝をまげないと寝られない場合もあるため事前にチェックしましょう。

キャンプスタイル別おすすめカーの紹介

 

では、一体どのようなキャンプスタイルがあるのでしょうか。
ここでは主だったキャンプスタイルをご紹介。自分がやってみたいスタイルが見つかると、それに合った車がどのようなタイプなのかがわかります。

またそれぞれのキャンプスタイルごとにおすすめ車をひとつご紹介します。レンタカーでも比較的取り扱いのある車種を中心に選びましたので、キャンプのときだけ車を借りたいと考えている方にもピッタリです。おすすめ車は積載スペース、最低地上高、駆動方式、車中泊の4項目を掲載しました。

デイキャンプ

 

日帰りで手軽に大自然を満喫したい!

そんな方にはデイキャンプがおすすめです。デイキャンプとは日帰りのキャンプのことで、荷物も少なく手軽にアウトドアを楽しめる人気のキャンプスタイルです。通常のキャンプよりも低コストで、予約せずに利用できるキャンプ場なら思い立ったその日に利用でき、気軽に始めやすいメリットがあります。

キャンプ場を利用すれば水の確保やBBQの設備や食材が揃っているところもあるため初心者におすすめです。日よけ用にタープなどの簡易テントや椅子などを持参するとよいでしょう。食材を自分で用意するならクーラーボックスも必須です。

キャンプ場に全て揃っていなければ、軽自動車では容量的に手狭になり、最低でもコンパクトカー、できればワゴンやミニバン、SUVくらいの大きさが欲しいところです。

コンパクト部門から「ホンダ・フリード」

 

デイキャンプにおすすめの車として最初にご紹介するのはホンダのコンパクトカー「フリード」です。

2016年に発売された現行フリードはガソリンとハイブリットの2モデルから選択できます。5ナンバーサイズで取り回しもよく、スライドドアがついているので、小さなお子さんがいるご家庭やキャンパーにも人気のコンパクトミニバンです。

【乗車人数】
3列シートは6~7人乗り。2列シートは5人乗り。
2~3人の少人数でデイキャンプを楽しむなら、どちらのモデルでも大丈夫です。

【積載スペース】
リアゲート開口部が大きく床も低く作られているため、大きなに荷物も難なく積み込むことができ、キャンプ道具の積み込みにはピッタリといえます。

【最低地上高】
フリードは約13cm。標準的な車高のため、キャンプ場まで舗装された道なら何の問題もありません。

【駆動方式】
2WDと4WDから選択ができます。4WD車は燃費と駆動力を兼ね備えたフルタイム四駆を採用。2WDとほとんど変わらない燃費の良さが特徴です。

【車中泊】
シートがフルフラットになるフリード+なら、車中泊も楽ちん。オプション品に専用ラゲッジクッションマットも用意されていて、その長さは180cm。ほとんどの方が体を曲げずに車中泊を楽しめます。

フリードの車両本体価格は1,997,600円(消費税込)からです。

オートキャンプ

 

多人数で車を使った本格的なキャンプを楽しみたい!

そんな方にはオートキャンプがおすすめです。オートキャンプとはキャンピングカーやマイカーにキャンプ道具を詰め込んで、車中泊やテント泊を楽しむキャンプスタイルです。

オートキャンプ場を利用すれば、車のすぐ横にテントを張れたり、重い荷物もその場に下ろすことができるため、大自然の中で本格的な料理も楽しむことができます。料金は普通のキャンプ場より高くなりますが、中にはシャワーや露天風呂まで付いているところもあり、充実したキャンプを楽しめるメリットがあります。

なお、どうしても荷物や乗車人数が多くなりますので、3ナンバーサイズのミニバンなど室内空間の広い車が活躍します。荷室にテントなど大きな荷物が載せられるかチェックしましょう。

ミニバン部門から「三菱・デリカD:5」

 

オートキャンプにおすすめの車でご紹介するのは三菱のミニバン「デリカD:5」です。

2020年に発売された現行デリカD:5は2.2リッターディーゼルターボ車の4WDのみ。悪路もOKなミニバンという唯一無二のポジションを築いています。

【乗車人数】
7~8人乗り。
どちらのモデルも4人のオートキャンプを楽しむ場合、荷物を載せても充分な乗車スペースがあります。

【積載スペース】
大型ルームテントや焚き火台などを積み込んでも、4人分程度なら後方視界も確保できるほどの積載量があります。

【最低地上高】
デリカD:5は約18cm。ミニバンの中は抜群の高さで、多少の悪路でも安心感が違います。

【駆動方式】
デリカD:5は4WDのみ。まさにアウトドア専用ミニバンです。

【車中泊】
リクライニングさせれば長さ約200センチのフラットスペースができ大柄な男性でも足を曲げずに車中泊できます。段差は多少あるものの、クッションを使って工夫したり、社外品の専用マットを使えば完全なフラットにすることもできます。

デリカD:5の車両本体価格は3,913,800円(消費税込)からです。

キャンピングカー

 

動く家ともいえるキャンピングカー。その魅力はなんといっても何にも縛られずに自由気ままに旅行ができるところです。専用の就寝スペースやキッチンなどは憧れの装備ともいえますが、その分敷居が高く感じられます。でも実は軽自動車を改造したキャンピングカーなら200万円代からあり、また会社によってはレンタルの取り扱いもあるので、キャンプのときだけ借りることもできるなど、実は意外と身近な存在です。

どうしても普通の車よりサイズが大きく重量も重くなるため、運転には注意が必要です。普通車でも言えることですが「急」のつく運転は事故につながりますので余裕を持った運転を心がけましょう。

グランピング

 

アウトドアを手軽に楽しみたい!

そんな方におすすめのキャンプスタイルがグランピングです。グランピングとは、グラマラス(魅惑的な)とキャンピングを掛け合わせた造語で、キャンプ用品や食材・食事などがあらかじめ用意されているため、手軽に豪華なキャンプを楽しめる魅力があります。

普通のキャンプよりコストは高くなりますが、自分で準備する煩わしさから解放されるため非常に人気があります。テントやコテージ、トレーラーハウスなど多種多様な宿泊施設があり、日中は川や海で遊び、夜はふかふかのベッドでぐっすり眠れ、休日を満喫することができます。

キャンプ道具を積む必要ないことから車選びはかなりの自由度があります。軽自動車でも問題ありませんが、折角優雅な旅ですから、少し広めの車でゆったりといきたいところです。

SUV部門から「トヨタ・RAV4」

 

グランピングにおすすめの車でご紹介するのはトヨタのクロスオーバーSUV「RAV4」です。

2020年に発売された現行RAV4は、ガソリンとハイブリッドの2つのモデルが存在します。そのワイルドなデザインや悪路走破性の高さは、まさにアウトドアのための車といえます。また乗り心地も非常によく荷物もたくさん積めるため、グランピングのような優雅な旅にぴったりです。

【乗車人数】
5人乗り。
4人までならゆったり乗って、なおかつ荷物も充分積載できるスペースがあります。

【積載スペース】
580Lのクラストップレベルの積載容量。シートを畳まなくてもキャリーバッグやキャンプ道具がしっかり積めます。

【最低地上高】
19cmある最低地上高により、舗装されていない道でも余裕をもって走れます。

【駆動方式】
2WDと4WDから選べます。4WDは後輪トルクを左右独立制御できる世界初のシステムが搭載。悪路走破性も非常に高くなっています。

【車中泊】
リアシートを畳めば、188cmものフラットなスペースができます。やや隙間が空くため、背の高い人が足を曲げずに寝るためには、斜めに寝るか、隙間を埋める工夫が必要なものの、SUVの中ではフラットになる車種も少なく抜群の性能といえます。

RAV4の車両本体価格は2,743,000円(消費税込)からです。

ソロキャンプ

 

誰にも気を遣わずに自由時間を満喫したい。

そんな時はソロキャンプをやってみてはいかがでしょうか。2020年の流行語大賞にもノミネートされたソロキャンプは、その名のとおり一人で楽しむキャンプのことです。人目を気にせず、誰にも気を遣わず、スローな自分だけの時間を楽しめるため、若者を中心に盛んに行われています。

一人で過ごすこと以外に決まりのないソロキャンプは、人によって過ごし方が違ってきます。それによってコストもまちまちですが、基本的には自分だけだからコストもそれほどかかりません。

自分の荷物だけなので荷室もそれほど広さは必要ない場合が多く、軽自動車でも十分楽しめます。ただし車中泊をしたい場合はシートアレンジでフルフラットになるかチェックをしましょう。

軽自動車部門から「スズキ・ジムニー」

 

ソロキャンプにおすすめの車でご紹介するのはスズキの本格オフロード車「ジムニー」です。

2018年に発売された現行ジムニーは、軽自動車と思えないほどの強靭なフレームと本格的な悪路走破性により、発売直後は年単位で納車待ちとなるほど人気車です。

コンパクトでどこでも走っていけて、足を延ばして車中泊もできる。まさにソロキャンパーにピッタリの車といえます。

【乗車人数】
定員は4人乗り。
ですが軽自動車なのでスペースも限られています。キャンプを楽しむなら1~2人が最適です。

【積載スペース】
フラットにできる後部座席により、2人分程度のキャンプ道具も積載可能です。

【最低地上高】
ジムニーは約20cm。今回ご紹介する車の中でトップの高さで、オフロード走行も想定されて設計されています。

【駆動方式】
4WDのみ。
機械的に2WDから4WDに切り替えられる仕組みがあり、オフロード車として使える高い悪路走破性を誇ります。

【車中泊】
純正オプションでベッドクッションが用意されていて、フロントシートまで平らになるので大柄な男性でも足を伸ばして寝ることができます。

ジムニーの車両本体価格は1,485,000円(消費税込)からです。

おうちキャンプ

 

お金をかけずに自宅で子供たちを楽しませたい!

どこかいきたい~と騒ぐ子供たちと一緒に楽しめるキャンプ、それがおうちキャンプです。コロナ禍の今、外出による感染リスクもないため注目されるようになりました。

楽しみ方も色々で、自宅の部屋やべランダ、庭にテントを張ったり、ランタンを配置して自宅でキャンプ気分を味わうキャンプスタイルです。まるで基地ごっこのそれは、小さなお子さんはもちろんですが、大人も一緒に楽しめます。

自宅のマイカーとポップアップテントを連結させて、キャンピングカー風にしてみたり、車中泊をするだけでもおうちキャンプのひとつの楽しみ方といえるのではないでしょうか。

オプション部門から「ルーフテント」

 

おうちキャンプには、おすすめ車ではありませんが、おすすめオプションとして「ルーフテント」をご紹介します。

ルーフテントとは車の屋根につけるテントのことで、車の上で眠ることを「車上泊」といいます。ルーフレールのある車ならすでにお持ちの車でもキャンピング仕様にできることから、少しずつ話題になっています。

本来はオートキャンプ場などで活躍するオプションですが、その広々とした空間や高い目線による解放感は、自宅で使っても秘密基地気分が味わえること間違いなしです。

ワンタッチで開閉できるシェル型や、本格的なテント型など様々なタイプが販売されていて、価格帯も10万円台で買えるものもあれば30万円以上するものもあります。

まとめ

 

主なキャンプスタイルとおすすめ車をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
ここまでの情報を簡単にまとめると以下のようになります。

1.誰とキャンプへいきたいかイメージしよう
2.キャンプスタイルを知っておこう
3.どれくらい荷物が必要かイメージしよう
4.悪路を走る場合は4WDや車高の高い車がおすすめ
5.車中泊ができる車が便利
6.ルーフレールがあれば車上泊もできる

やってみたいキャンプから車を選んでも良し、好きな車で楽しめそうなキャンプスタイルを見つけていくのも良し。ひとそれぞれです。この記事がきっかけとなって、車とともに過ごす休日の楽しみ方が見つかりましたら幸いです。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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