モータースポーツ
更新日:2024.09.18 / 掲載日:2024.09.17
NISMO40周年! モータースポーツを通じてファンと絆を深めてきた日産のブランド
文と写真⚫︎ユニット・コンパス
継続は力なり。日産のワークスチームとしてモータースポーツを戦い、近年ではハイパフォーマンスブランドとしても魅力的なモデルを生み出しているNISMOが2024年に40周年を迎え、そのセレモニーが9月17日に日産グローバル本社ギャラリーにて行われた。
ツーリングカーレースとフォーミュラ Eの2本柱
日産は創業当初から「他のやらぬことを、やる」という精神でモータースポーツにも日本メーカーとしていち早く参戦してきた。その精神を受け継ぎ、さらに特化させたのがNISMOだ。
セレモニーで登壇した日産自動車代表執行役社長の内田誠氏は、電気自動車のフォーミュラマシンで競い合う「フォーミュラE」についても触れ、「柱のひとつであるフォーミュラEのレースが日本で初めて開催されました。ロンドンでの最終戦では優勝を果たすことができ、声援の力とチームの熱気を肌で感じることができました」とコメント。2025年から使用されるマシンには日産の技術が導入されることも紹介した。また、ツーリングカーレースの最高峰であるスーパーGTのチャンピオン争いにも触れ、ファンの声援を糧にチャンピオン奪還に向けて挑戦を続けていくと話した。
サプライズゲストとしてトヨタ自動車の豊田章男会長も登壇
セレモニーには、スーパー耐久シリーズの運営団体(STMO)の理事長を務めるトヨタ自動車の豊田章男会長も登壇。あくまでトヨタ自動車会長ではなく、STMOの理事長としてNISMO40周年を祝いにきたと語り始めた豊田氏。
「日産、NISMOさんは、プライベーターにクルマを供給してサポートを行うという伝統を参加型レースで作りました。現在では様々な自動車メーカーがモータースポーツを起点としたサブブランドが設立していますが、その流れを作ったのは日産、NISMOさんです。参加型レースの先駆者として、これからも未来を引っ張っていってもらいたいです」と参加型レースやモータースポーツを通じたクルマづくりの発展を願った。
続いて、NMC社長の片桐隆夫代表取締役社長が次のように40周年の挨拶を行なった。
「モータースポーツの領域においてNISMOは、新シーズンから本格的に日産の電動化技術が織り込まれる予定のフォーミュラEに加えて、スーパーGTなどで取り組みを開始しているカーボンニュートラル燃料のレーシングカー開発も続け、今後のモータースポーツの発展に貢献すると同時に、車を通じたエキサイトメントを追及していきます。また、多くのお客さまに御支持いただいているNISMOロードカーに関しても、間もなく欧州で発売予定のアリアNISMOを皮切りに、グローバルにおけるNISMOラインナップを広げていく予定です。40年を支えてくれた関係者の皆様に感謝すると共に、次の40年もワクワクを提供していきたいと思います」
NISMOの伝説を作り上げたレジェンドたちが登場
セレモニー後半のトークセッションには、長谷見昌弘氏、星野一義氏、近藤真彦氏といった日産モータースポーツを語るのに欠かせない人々やNISMOレーシングドライバーである千代選手、高星選手が登場。当時の写真や映像を映し出しながらNISMOの歴史や当時のエピソードが語られた。
NISMO40周年を記念して、日産グローバル本社ギャラリーでの特別展示や、40周年記念サイトの開設、また12月1日には、富士スピードウェイ(静岡県)においてNISMOブランド40周年をテーマとした「NISMO Festival at Fuji Speedway 2024」も開催予定。これからも日産とNISMOは、モータースポーツやNISMOモデルを通じて心を揺さぶるような体験を届けてくれるだろう。