車種別仕様・中古車評価・まとめ
更新日:2018.11.28 / 掲載日:2016.12.19

ワンメイクマーケットリサーチ TOYOTA ALPHARD&VELLFIRE

ひとクラス上の贅沢を味わえるトヨタのフルサイズミニバン

日本を代表するミニバンと言えるアルファードヴェルファイア。今回はその魅力と高い人気の秘密に迫ってみよう。キーワードは「広い室内」と「豪華な内装」だ。

ヴェルファイア
中古車参考価格帯:170万円~480万円(08年~14年 ※ヴェルファイアのみ、HVを除く)
アルファード
中古車参考価格帯:190万円~450万円(08年~14年 ※アルファードのみ、HVを除く)

2008年~2014年 2nd ALPHARD & 1st VELLFIRE

  • 2nd ALPHARD & 1st VELLFIRE

  • 主要諸元
    2008年式 トヨタ アルファード 350GLパッケージ(6速AT)
    全長×全幅×全高:4850×1830×1890mm
    ホイールベース:2950mm
    トレッド前/後:1580/1585mm
    車両重量:2030kg
    総排気量:3456cc
    エンジン:V6DOHC
    最高出力:280ps/6200rpm
    最大トルク:35.1kgm/4700rpm
    10・15モード燃費:9.2km/L
    サスペンション前/後:ストラット/トーションビーム
    ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
    タイヤ前後:215/60R17

その圧倒的な存在感はミニバン界のクラウン

日本におけるトヨタのラインアップのなかで最大であり最上級のミニバン。その最大の魅力は、広い室内スペースである。2列目はもちろんのこと、3列目に座ってもゆったり足を組めるほど広い足元スペースを提供。居住性は国産ライバルの日産 エルグランドを上まわり、正規販売している輸入車も含めて日本で買うことができるミニバンのなかでもっともハイレベルだ。
アルファードは2代目への進化にあたり、居住スペースが初代からさらに拡大している。とくに3列目は差が明確で、実際に座ってみれば誰もが空間のゆとりを実感できるだろう。
さらに注目は、上質さと快適性だ。インパネは威風堂々としたデザインと上質な仕立てでプレミアムセダンのような風格。主要グレードは助手席にオットマンを備え、上級グレードでは2列目のリクライニングやオットマンの調整を電動化したシートを用意するなどその徹底さには驚くばかり。まさにミニバン界のクラウンである。

INTERIOR インテリア

  • 広さと上質さで極上の満足度を得られる

    INTERIOR インテリア

    前期型アルファード(2008年~2011年)

  • 広さと上質さで極上の満足度を得られる

    圧倒的な広さが誇らしい。インパネは広範囲にわたって大胆に使った木目調パネルとスパッタリングという金属粒子を吹き付ける処理による加飾を加えたセンターパネルとの組み合わせで圧倒的な上質感を得られる。

INTERIOR インテリア

前期型ヴェルファイア(2008年~2011年)

MODEL HISTORY モデルヒストリー

  • 2008年5月 2代目アルファード  初代ヴェルファイアを発売

    2代目アルファード 初代ヴェルファイアを発売

    アルファードがフルモデルチェンジで2代目に進化し、兄弟車としてヴェルファイアが登場。車体サイズは大きく変更されなかったが、パッケージングの進化で室内はより広く。また床が低くなり乗降性が高まった。エンジンは2.4Lの直4と3.5LのV6を用意。

  • 2代目アルファード 初代ヴェルファイアを発売

  • 2011年9月 マイナーチェンジ/ハイブリッド追加

    マイナーチェンジ/ハイブリッド追加

    前後のデザインを変更したほか、車両周囲360度を見渡せるカメラも搭載。ハイブリッドモデルが登場したのが大きなトピックだ。ハイブリッドシステムは先代とは大きく異なり「THS-II」を採用。効率を大幅に高めることに成功し、優れた燃費を実現した。

  • マイナーチェンジ/ハイブリッド追加

ハイブリッドミニバンってホントに燃費がいいの!?

  • ハイブリッドミニバンってホントに燃費がいいの!?

    中古車参考価格帯: 250万円~480万円(11年~14年 ※アルファードHV)  240万円~470万円(11年~14年 ※ヴェルファイアHV)

  • 燃費投稿サイト「e-nenpi.com」によると、アルファードハイブリッドの平均燃費は11.71km/L。ガソリン2.4Lモデル(FF)の平均燃費が8.37km/Lなので、4割ほど燃費がいいという計算になる。とくに市街地走行が多いユーザーはハイブリッド化による燃費向上の恩恵を受けられるだろう。

MARKET DATA マーケットデータ

200万円台の予算が相場 いまが買い時の先代モデル
先代アルファードとヴェルファイアは、後者のほうが若干相場が高めだが、どちらも200万~300万円が予算の目安。3万km未満の低走行物件も多く、いま買い時のモデルと言っていい。おすすめは2.4Lエンジン搭載車で、5年落ちだと250万円前後が相場となっている。ハイブリッドは300万円以上の予算が必要。

グレード×年式別相場(アルファード)

2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年
240X/240S203万円213万円230万円254万円282万円306万円318万円
350X/350S/350G226万円242万円249万円253万円302万円328万円344万円
ハイブリッド320万円339万円359万円356万円

走行距離×年式別相場(アルファード)

2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年
3万km未満250万円240万円264万円271万円303万円316万円326万円
3万km~5万km242万円239万円253万円266万円289万円307万円318万円
5万km以上201万円211万円224万円241万円265万円276万円276万円

グレード×年式別相場(ヴェルファイア)

2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年
2.4X/2.4Z/2.4V205万円220万円240万円260万円288万円311万円320万円
3.5X/3.5Z218万円234万円247万円270万円310万円343万円363万円
ハイブリッド297万円327万円361万円382万円

走行距離×年式別相場(ヴェルファイア)

2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年
3万km未満286万円254万円273万円294万円334万円348万円378万円
3万km~5万km244万円245万円261万円293万円294万円336万円343万円
5万km以上207万円223万円235万円235万円297万円321万円314万円
  • 年式

    年式
    2011年に大幅改良が行われたが、前期と後期はほぼ半々の割合で流通している。とくに2013年式は全体の2割以上と多めである。どの年式も十分入手可能。

  • 走行距離

    走行距離
    先代モデルが登場して8年が経つが、低走行な車両はまだ十分残っている。3万km未満が3割、5万km未満だと半数以上も流通。全体の物件数も非常に豊富。

  • グレード

  • グレード
    豊富なグレード構成となるが、エンジン別に分けると3タイプ。そのうちもっとも中古車のボリュームが多いのは2.4Lで7割。ハイブリッドは1割と少なめだ。

※円グラフデータはアルファードとヴェルファイアの合算値です。
※すべての価格は参考価格です
※中古車参考価格はすべてグーネット11月調べ。

ひとクラス上の贅沢を味わえるトヨタのフルサイズミニバン

上級ミニバンとしての品質とブランド力を高めた初代モデル

ブランニューモデルとして2002年に登場し瞬く間に大ヒットモデルとなったアルファード。その魅力は広い室内と豪華絢爛なインテリアだ。

  • 1st ALPHARD

    中古車参考価格帯: 50万円~190万円(02年~08年 ※ハイブリッドを除く) 90万円~190万円(03年~08年 ※ハイブリッド)

  • 主要諸元
    2003年式 トヨタ アルファードV MS 7名(4速AT)
    全長×全幅×全高:4845×1830×1935mm
    ホイールベース:2900mm
    トレッド前/後:1560/1540mm
    車両重量:1850kg
    総排気量:2994cc
    エンジン:V6DOHC
    最高出力:220ps/5800rpm
    最大トルク:31.0kgm/4400rpm
    10・15モード燃費:8.9km/L
    サスペンション前/後:ストラット/トーションビーム
    ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
    タイヤ前後:225/55R17

2002年~2008年 1st ALPHARD

  • ビッグサイズミニバンが新しい時代を迎えた

    1st ALPHARD

  • ビッグサイズミニバンが新しい時代を迎えた

    初代アルファードは日産 エルグランドが絶大な人気を得ていたラージミニバン市場にトヨタが放った刺客。大人気となった最大の理由は堂々とした雰囲気だろう。
    クラウンを思わせるグリルを組み合わせた外装は高級セダンのような上級感を巧みに演出。室内に入れば圧倒的な広さの空間と快適な装備が、乗員を迎えてくれる。
    アルファードの登場以前は、多人数乗用車は商用車ベースで、高級セダンの代わりにはなりえない存在だった。しかし、立派な外観と木目調パネルを多用した豪華な内装により「セダンの代わりに乗りたい」と多くのユーザーに思わせたことが、初代アルファードの最大の功績といえる。

INTERIOR インテリア

上級セダンからでも乗り換えたくなる室内
広範囲に木目調パネルを貼った“豪華な雰囲気”はプレミアムセダンを思わせる演出。3列目までゆったりと座れる居住性も自慢で、2列目は2人掛けのセパレートシートと3人掛けベンチシートを用意。

INTERIOR インテリア

前期型アルファード(2002年~2005年)

MODEL HISTORY モデルヒストリー

  • 2002年5月 アルファードG/アルファードVを発売

    アルファードG/アルファードVを発売

    商用車をベースに内外装を上質化したワンボックス、ハイエースシリーズの「グランドハイエース」や「グランビア」の実質的な後継車としてデビュー。プラットフォームのベースは2代目エスティマで、パワートレインはエンジンを横置きとするFFと4WD。V6エンジン搭載車も設定した。

  • アルファードG/アルファードVを発売

  • 2003年7月 アルファードハイブリッドを追加

    アルファードハイブリッドを追加

    ハイブリッドモデルを追加。THS-Cと呼ばれるベルト式CVTを組み合わせたシステムで、後輪をモーターで駆動する4WDだ。同時に「MX Jエディション」というグレードを廃止。オプションの後席用テレビは、ひとまわり大きな9インチになった。

  • アルファードハイブリッドを追加

  • 2005年4月 マイナーチェンジ

    マイナーチェンジ

    マイナーチェンジで内外装を変更。視界確保に関する基準が変わったことに対応し、サイドアンダーミラーが追加されている。オプションのナビゲーションシステムは「G-BOOK ALPHA」に対応した次世代タイプに進化した。

  • マイナーチェンジ

  • 2006年6月 一部改良(ハイブリッドのみ)

    一部改良(ハイブリッドのみ)

    一部改良でアルファードハイブリッドの排出ガスをクリーン化。国土交通省の低排出ガス車認定制度における「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」を取得した。

  • 一部改良(ハイブリッドのみ)

  • 2007年6月 一部改良

    一部改良

    3Lモデルの排出ガスをクリーン化し、「平成17年基準排出ガス50%低減レベル」を取得。またデュアルパワースライドドアなど装備を充実した特別仕様車も設定した。

  • 一部改良

MARKET DATA マーケットデータ

100万円以下の予算でねらえるお買い得な最上級ミニバン
先々代アルファードは最終年式でも8年落ちと古さを感じるが、その分中古車相場はかなり下がっている。10年落ち(2006年式)の2.4L車(AXまたはAS)の相場は98万円。ハイブリッドは若干高めだが、基本的に排気量別ごとの価格差は少ない。低走行車は少ないが、物件は豊富だ。

グレード×年式別相場

2002年2003年2004年2005年2006年2007年2008年
AX/AS49万円52万円61万円86万円98万円114万円122万円
MX/MS/MZ52万円54万円68万円88万円112万円122万円129万円
ハイブリッド84万円76万円110万円115万円135万円169万円

走行距離×年式別相場

2002年2003年2004年2005年2006年2007年2008年
5万km未満86万円86万円98万円128万円146万円150万円150万円
5万km~8万km67万円71万円78万円97万円122万円132万円142万円
8万km以上45万円47万円56万円76万円88万円96万円95万円

IMPRESSION インプレッション

ユーザー口コミレビュー

ヴォクシーと迷いましたが、内外装とも豪華だったのでアルファードにして正解でした。3.5Lエンジンのモデルにしましたが、動力性能も十分で走りは満足しています。ただ燃費がいまいちなので、燃費重視のひとにはオススメできません。
総合評価:4.5/5.0(2代目アルファード)
ドライバー歴:13年
グレード:350S Cパッケージ

想像してた以上に走行安定性が高く、とても運転しやすいクルマだと思いました。トヨタプレミアムサウンドの音質が最高によいのも気に入ってます。またクルマの大きさに反して燃費も十分。ただし、サードシートに大人3人乗るのはきつかったです。
総合評価:4.5/5.0(初代ヴェルファイアハイブリッド)
ドライバー歴:24年
グレード:ハイブリッドZR

まず室内の広さに驚かされました。乗り心地もよく、高級感もあって文句無しです。またレギュラーガソリン仕様なのも経済的でよいと思いました。概ね満足のクルマですが、小まわりが利かないのと、燃費があまりよくないのが難点でしょうか・・・。
総合評価:4.0/5.0(初代アルファード)
ドライバー歴:15年
グレード:不明

※口コミレビューは、グーネットに投稿されたものを一部抜粋・改変して記載しています。総合評価は5点満点。

工藤貴宏氏

自動車ジャーナリスト工藤貴宏の○と×

GOOD

くつろげるリヤシートバリエーションも豊富
最大の魅力は圧倒的な広さだ。2列目はもちろんのこと3列目まで広大なスペースが用意されており、こんなにゆったりと乗れる乗用車は他に見当たらない。また、外装は合計4タイプ、パワートレインは2.5Lの直4に3.5LのV6ガソリンに加えてハイブリッドと3タイプ、そしてインテリアは合計3種類もある2列目シートなど、多彩な仕様が用意され好みに応じて選べるのもうれしい。

BAD

街でよく見かけるので特別な存在感がない
強いていえば燃費が悪いことと、高い床が乗降性にとっては好ましくないこと。メカニズムや商品としてのウィークポイントはそのくらいしか見当たらない。クルマとしての商品性は高く、そこさえ気にしなければ満足できるクルマ選びになるだろう。ひとによっては、街でたくさん見かけすぎて特別な存在感を感じられないことを不満に思うかもしれない。人気車ゆえの悩みといえるだろう。

※すべての価格は参考価格です
※中古車参考価格はすべてグーネット11月調べ。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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