自動車保険
更新日:2023.07.13 / 掲載日:2019.10.31

事故を起こしてしまった後の修理や保険の一般的な流れとは

事故を起こしてしまった後の修理や保険の一般的な流れとは

グーネット編集チーム

普段何気なく利用している車ですが、日頃の運転の中で、まさか自分がと思うような事故を起こしてしまう可能性は誰にでもあります。

突然の出来事に冷静に対処できるよう、事故を起こした際の対応の流れを頭に入れておくと安心です。ここでは、特に、事故に対して任意自動車保険を使う場合の流れをみていきます。

事故を起こした後、保険の流れとは?

事故を起こしてしまった時には、慌てずに車を安全な所へ移動して、自分も安全な所へ避難しましょう。その後、けが人がいる場合は、けが人の救護を最優先に行います。

物損等のみでけが人の心配がない場合やすぐに、けが人がいる場合は一旦のけが人の救護が完了した段階で、警察へ電話などで報告してください。事故を起こしてしまったことについて警察へ届出をしないと、道路交通法違反となります。

警察への電話が完了したら、次に契約している保険会社へ電話をします。
その際に事故の状況、車の損傷具合、自力走行ができるかどうかなど、かなり細かく確認事項があります。また、保険証番号などを確認されることがあるので、常に証券の控えなどを車のダッシュボードの中に入れておくことをおすすめします。

また、事故の内容や状況によっては、保険会社から事故担当が現場に駆けつけている場合もありますので、その場合は事故への対応を相談するようにしましょう。相手が車の場合、事故の過失の割合によって、それぞれの保険の支払い割合も決まるため、スムーズに事故後の処理を進めるためにも、相手側とのやり取りは保険会社を通す方が多くなっています。

なお、怪我をした場合の医療費、現場からタクシーで帰った時の交通費、車の修理代なども保障されますが、契約によって金額の上限・加減があるので注意が必要です。

事故後の車の修理の流れとは?

事故で車が故障した場合、特に指定の工場がなければ、保険会社が提携する修理工場で対応をしてもらうことになります。もちろん、車を購入した販売店に修理を依頼することも可能です。

現場から自力走行ができる場合は、後日直接修理工場へ持ち込みするか、指定場所へ引き取りに来てもらうようになります。自力走行ができない場合は、車を運ぶために現場へレッカー車を手配してくれるでしょう。

その後、工場から修理内容の見積書をもらい、確認の上で依頼をすることになります。修理代金はもちろん保険でカバーできますが、契約内容によっては免責金額と言って、自己負担分についての取り決めがあります。

保険契約同年度での保険使用回数や修理費用、事故の内容によって、自己負担分が生じる可能性があるので、加入している自動車保険の約款を確認してください。また、加入している自動車保険によっては、翌年度の等級が下がり、保険料が高くなる場合もあります。

事故解決までに必要な期間や流れはどのくらいなのか?

事故解決までに必要な期間や流れは、事故の状況や故障の具合、怪我の有無や相手方の有無によって大きく変わります。

単独事故で怪我もなく、故障も例えばライトが割れた程度であれば、車の修理が終われば、かかった費用をもとに保険金の請求を出し、数日で精算が完了します。

怪我をしていれば通院後に医療費の請求が終わるまで、相手方がいる場合は、相手方の車の修理、怪我の完治及び治療の確定がなされた後、その他交渉を経て、保険金支払いが終わるまでかかります。

もちろん、相手方との過失割合により、事故後の処理は異なります。

もし、謝罪やお見舞いなどに直接伺いたいと思った場合も、保険会社の方へ一度相談してから伺うのが良いでしょう。

事故は示談で解決することもできる

事故は示談で解決することもできる

グーネット編集チーム

交通事故の解決に向けた交渉の一つに「示談」という言葉を耳にする方も多いと思います。

示談は、裁判による判決によって解決するものではなく、事故の当事者間の合意を持って解決をする方法です。交通事故においては、その多くが示談で解決されていると言われています。

ここでは、改めて示談とは何か、また、示談にした場合の効果や、示談で解決しない場合どうなるのかなどについて、それぞれ解説します。

示談について

示談とは話し合いによってトラブルを解決することです。それぞれの過失や損害賠償について、当事者同士で納得のいく決着を付けます。民法における「和解」と同じ意味を持ち、お互いの譲り合いなどによってトラブルを解決に導く方法です。

示談金とは、話し合いによって決定した損害賠償金のことで、治療費や慰謝料など全て含んだ金額です。

事故を示談にした場合の効果とは?

示談が成立すると、保険が適応される場合には保険会社より示談金(損害賠償金)が支払われます。双方が、事故に係わった損害を過失割合により賠償され、民事上の争いが終わることになります。
たとえ、示談成立後に別の損害が発覚したとしても、示談をやり直したり、追加請求したりすることはできません。示談交渉は、くれぐれも慎重に行う必要があります。

特に事故の被害者として傷害を負った場合、症状が確定するまで、そして後遺症が残った場合は後遺障害等級の確定までは、示談を成立させてしまわないよう注意しなければなりません。

示談でまとまらない場合は調停や訴訟で解決する

示談で話し合いがまとまらない場合には、簡易裁判所に申請して行う調停、あるいは、訴訟という形で解決を図ることになります。

調停の場合、裁判所の指導のもと、調停委員を交えた話し合いが行われます。調停も示談同様、お互いに譲歩し合う気持ちがなければ解決することは難しくなります。

調停でもまとまらない場合には、訴訟を起こして裁判に持ち込む方法があります。訴訟の場合は、最終的に「和解」もしくは「判決」という形をとって、過失割合や損害額が決定されます。

交通事故で知っておきたい過失割合とは

過失割合とは、事故に対して、被害者、加害者、それぞれにどのくらいの責任があるのかを示す割合のことを言います。「自分は絶対悪くない」と思っていても接触や追突など、事故の大小に係わらず、何らかの過失が生じるケースも少なくありません。

ここでは、過失割合について詳しく解説します。

過失割合はどのようにして決定するのか?

過失割合は事故当事者、もしくは保険会社の代理人同士の話し合いによって決められます。その基準となるのは過去の判例であり、現実の事故状況と照らし合わせながら決定されます。

多くの場合、示談交渉によって決められますが、示談でまとまらなければ調停、訴訟という段階を踏むことになります。

過失割合と支払保険金額

過失割合とは、発生した事故の責任の割合のことを言います。そのため、過失割合の少ない方に比べて、過失割合の多い方が多くの金額を支払うイメージがありますが、実際にはそうならない場面もあります。

例えば、A車とB車にそれぞれ1:9という過失割合があったとします。
A車の運転手はB車の修理に対して10%の負担となり、B車の運転手はA車の修理に対して90%を負担することになります。

過失割合:A(1割):B(9割)
A車両の修理代が100万
B車両の修理代が10万

Aさんの負担は自分の車の修理代の過失相殺後の修理費10万と、過失分の9万。合わせて19万円となります。また、Bさんの負担は自分の車の修理代の過失相殺後の修理費1万と、過失分の90万。合わせて91万円になります。

このように、車種の市場価格によっては、過失割合が相手よりも少ないにもかかわらず、過失割合の多い方よりも多くの金額を負担しなければならない場合もあります。

ただし、修理ができないほど壊れた時や、修理費用が車の市場価格より高い場合などは「全損」の処理がされるケースも存在します。

過失割合に納得がいかない場合の対処法とは?

仮に保険会社に示談代行を依頼し、提示された過失割合に不服がある場合、納得いかない旨を説明し交渉することはできます。場合によっては、検察庁の記録や資料を取り寄せ、警察の捜査資料などを確認し保険会社を説得していくという方法がとられます。

しかしながら、一般の方でここまでの準備をして保険会社と相対するのは簡単ではありません。

示談交渉において問題が発生した場合にもっとも有効なのは弁護士に依頼することでしょう。

任意保険の内容によっては弁護士特約が付帯されているものもあります。過失割合に対して合意できない場合には、無料相談を受け付けている弁護士事務所や、任意保険の弁護士特約などを活用し、弁護士に相談するようにしましょう。

まとめ

事故を起こしてしまった場合、まずは、警察や救急車を呼ぶなど、けが人の処置や現場の安全を確保することを最優先しましょう。

事故後は保険会社とよく相談をしながら解決に向けて進めていくことが大切です。交渉や法律などが不得手な場合には、躊躇せず、保険会社の代行人や弁護士に相談・依頼をしましょう。

事故を起こさないことが最善ですが、当然のことながら、誰しもが絶対に事故を起こさないとはいいきれません。万が一、交通事故に遭った場合を想定しておき、事故が発生した際の修理や保険など、事故後の対処について把握しておくことも大切です。

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