車のエンタメ[2016.07.31 UP]

40年前のVW「ビートル」に「スバル」のエンジンを積んでモンスターマシンに

 オーストラリアを拠点に活動する2人組のユーチューバー「マイティー・カー・モッズ(Mighty Car Mods/以下MCM)」って知ってます? 自分たちでクルマを改造し、紹介する番組を配信してるんですが、本気度とクォリティの高さゆえ世界中で注目されているんです。

 ふたりが、古いVW「ビートル」を大改造しちゃいました。(注:47:48という長い動画です)

 ネットで見つけた1974年式のビートルで、5500豪ドルで売り出されていたところを交渉の末3900豪ドルで入手。クロームのバンパー&ホイールカバー、やれた塗装がなんとも言えず味わい深い1台です。初代ビートルは1.6Lの空冷水平対向4気筒エンジンをリアに搭載したRR。まずは、VWタイプ1(ビートル)とタイプ2(ワーゲンバス)を専門に扱う「CBB Racing」で出力を測定してもらいます。最高出力は、32.5ps。MCMのふたりは、これを10倍の325psまで高めようというのだから驚きます。

 「なにからはじめたら……?」と質問したボーイズ。リフトで車体を持ち上げて、ぎこちない手つきで少しずつ解体してエンジンをおろします。

 さて、お次はエンジンのチューンナップです。水平対向エンジンといえばポルシェスバルが有名ですが、ここは手頃な値段で入手可能なスバル製をベースにチューニングしていくことに……。ていねいにグリスアップして、パーツを組み上げていきます。

 ちなみに、オリジナルのキャブレター式1.6L OHVエンジン(右)と、スバル製のインジェクション式2.5L DOHCエンジンのダミー(左)を並べてみると、こんな感じです。当然のことながら、フライホイール、ギアボックスなどにも工夫する必要がありますね。スバルの心臓を持つ「mad VW Bug(※バグはビートルと並ぶタイプ1の愛称)」に仕立てよう……という作戦です。

 シリンダーヘッドやカムシャフトもていねいにクリーニングして、グリスアップして、エンジンブロックに組み付けていきます。さらにターボシステムもワンオフでつくって搭載しちゃいます。

 ラジエターを取り付けて、ギアボックスとつないだエンジンを搭載!

 装着するのは幅広のスポーツタイヤ。どうでもいいけど「古い学校」って気になるなぁ……(笑)

 いよいよエンジン始動。PCを接続して、緊張の一瞬……。一発でエンジンがかかって、歓喜するMCMのふたり。プロのスタッフたちは「当然でしょ」ってなもんで、冷ややかな表情です。テスト始動後、オイルを入れ替え、オイルフィルターも交換。カストロールの高性能オイル「エッジ」を注入したら、いよいよ計測です。

 クルマが飛び出してしまわないようにしっかり固定。細かく調整しながら、ついにオリジナルの11倍を超える267.4kw(約364ps)! 目標値を28.4kwも上回りました! 

 最後は、サーキットで、ゼロヨン対決。モンスターエンジンを搭載した初代ビートルの相手は、子孫にあたるニュービートル ターボです。

 初代ビートルがものすごいスタートダッシュ! そのままグングン引き離していきます。続いてのチャレンジャーは、2Lのターボエンジンを搭載した日産「シルビア(S14)」。またしても、スタート直後に引き離して、初代ビートルの圧勝です。

 最後にホンモノのスポーツカーを招聘。なんと、ポルシェ「911 カレラ」です。もう、対決の絵としては、だいぶおかしい。緊張のあまりミスター・ビートルがエンストしたのはご愛嬌。仕切り直して……。またしてもスタートダッシュでぶっちぎり! その後も差を縮めることができないままゴール。911 カレラとはもう1戦交えますが、やっぱりミスター・ビートルが勝利を収めます。すごいよ! ミスター・カブトムシ!

 いやー、最初は「出力1000%を目指す!? なに言ってんだろ?」って思ったけど、ほんとにできちゃいましたねー。しかも番組としての完成度も高い! クルマ好きの少年が心底楽しみながらクルマをつくりあげ、ほかのマシンと絶叫しながら競わせるところも、「夏休みの自由研究で、幼虫からカブトムシを育ててクワガタと戦わせる」的なゆるさでいい感じ。50分近い長さがあるけど最後まで楽しめました。

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