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更新日:2021.03.31 / 掲載日:2019.10.17

マニュアル車(MT)とオートマ車(AT)の違いとメリット・デメリット

マニュアル車(MT)とオートマ車(AT)の違いとメリット・デメリット

グーネット編集チーム

車を大きく二つのタイプに分けると、AT(オートマチック)車とMT(マニュアル)車に分けられます。自販連調査を見てもほとんどの車がMTではなくAT車で生産・販売されており、普通自動車免許を取得する時もAT車限定で取得される方が増えてきているのが現状です。

しかし時にはMT車を運転する機会もあるかもしれませんし、好んでMT車を購入されている方もいらっしゃいます。参考までにMT車、AT車の特徴やその違いについて知っておきましょう。
AT車とMT車にはどのようなメリット・デメリットがあるか、また、運転する際の注意点も含め、それぞれ詳しく解説します。

MT車とAT車の違いとは

MT車とAT車の違いはギアチェンジの時の操作を自分で行うか、それともある程度車が自動で判断してギアを変えてくれるかの違いになります。

MT車はギアをチェンジする時に、クラッチとブレーキを使用しながら変えるのに対して、AT車ではハンドルレバーを操作するだけで自動的にギアが切り替わります。

MT車の特徴

車を運転する際、基本的にギアをチェンジして速度や進む方向を変えていると思いますが、MT車では変速時の操作を運転手が自分で行う必要があり、クラッチ、アクセルを使いながらその時の状況に合わせてギアを変えていくのです。

最初は運転に慣れるまでギアチェンジを行うのが難しく、エンストを起こすこともあるので、初心者の方には運転しづらいと感じることも多々あるかもしれません。しかし、運転する時にその場の状況に合わせてギアを自分でチェンジするので、運転する楽しみを存分に味わえるのです。

また、自分でギアを操作することから、AT車に起こりがちなギアの入れ間違いといった操作ミスが起こりにくいのもMT車の特徴だと言えます。

MT車のメリット・デメリット

MT車のメリット

MT車の場合、シフト操作を行う際に、クラッチ操作を行って速度に合わせたギアを選択するため、車を操縦・操作している実感を得ることができます。

また、アクセルを戻した際のレスポンスに優れており、エンジンブレーキが利きやすいという特徴があります。長い下り坂や、先行車に追従する際にブレーキを使用せず、アクセルワークのみで走ることも可能です。
MT車は、構造が複雑ではないために、故障のリスクが少なく、AT車と比べて車両重量を軽くすることも可能なため、軽快な走りが期待できます。

最近のニュースでは、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる急発進による事故を耳にしますが、MT車の場合、クラッチ操作が必要であることから、ギアの選択を間違っても気づきやすく、踏み間違いによる急発進の危険性も少ないと言えます。

MT車の場合は、新車で購入する際に、AT車と比較して安い価格で購入できる傾向にあります。しかしながら、6ATと6MTの車種が同価格の場合もありますので、詳しくは車種別にご確認ください。

MT車のデメリット

MT車は、片手でシフト操作、左足でクラッチ操作が必要であり、運転操作が煩雑で運転するのが面倒になるデメリットがあります。また、クラッチ操作は注意が必要で、発進時の半クラッチ状態からのスムーズな発進を行わないとエンジンが止まってしまうことや、ガクンガクンとぎこちない発進になります。

AT車は、ブレーキを緩めるだけで進みだすクリープ現象がありますが、MT車にはありません。渋滞時には、頻繁にクラッチ操作が必要になることや、坂道発進ではサイドブレーキを使用し、半クラッチ状態でサイドブレーキを戻すなどの運転技術が求められ、細心の注意が必要になります。

近年では、日本国内で販売されている車はAT車が主流であり、MT車を用意する車種が少ないため、MT車を購入したくても購入できないデメリットもあります。

AT車の特徴

AT車はギアチェンジの操作が非常に簡単なのが特徴です。MT車では発進する時はギアを1に入れて、段々と速さが増すごとにギアを変えていくのですが、AT車の場合はアクセルを踏んでいれば、ギアを自動で車が変えてくれるので気楽に運転できます。

MT車と違って運転時の作業が少なくなりますので、運転に慣れていない人や高齢者、女性の方でも比較的乗りやすい車だと言えるでしょう。

AT車のメリット・デメリット

AT車のメリット・デメリット

グーネット編集チーム

AT車のメリット

AT車は、Dレンジに入れておくことで発進加速から通常走行まで自動で変速してくれるため、ギアチェンジする必要がなく、クラッチ操作も不要なため、運転に集中できます。また、変速ショックが少なく、誰でもスムーズな運転が可能です。無段変速のCVTタイプでATの場合は、変速ショックが全くありません。

クラッチ操作がないため、発進時にエンストしてしまう心配がありません。また、Dレンジに入れてブレーキペダルを緩めるだけでゆっくり進みだすクリープ現象があるため、渋滞時には右足の簡単な操作だけで走行可能です。エンストする心配がないことに加え、クリープ現象により、坂道での発進も安心です。

現在、国内で製造・販売されている多くの車種にAT車の設定があります。軽自動車からコンパクトカー、ミニバンまで様々なタイプの車種に設定されていますので、車種の選択肢が多く、自分の好み合った車種を選ぶことができます。

AT車のデメリット

AT車でも任意でギアを選択できるスポーツモードやパドルシフトが装備された車種もありますが、基本的にAT車は、車が自動で変速するため、感覚の違いは人それぞれではありますが、車を操縦・操作して運転を楽しむ感覚がMT車に比べて少なくなるという意見も聞かれます。

また、クラッチ操作がなく、前進時はDレンジ、後退時にはRレンジにシフトし、アクセルを踏み込むだけで車が進むため、アクセルとブレーキを間違えた結果、急発進させてしまう恐れがあります。最近では、先進安全装備の誤発進抑制機能が装備された車が多くなっており、間違って急発進させてしまうリスクを低減させています。

AT車はMT車と比べて、エンジンブレーキが利きにくく、下り坂でブレーキペダルに頼り過ぎでブレーキが利きにくくなる「フェード現象」や「ペーパーロック現象」を引き起こす危険があります。車種により異なりますが、スポーツモードやSレンジ、Lレンジなど選択し、強いエンジンブレーキが発生可能な走行モードを選択する必要があります。

車の価格も、MT車よりもAT車の方が新車時の車両価格が高い傾向にあります。しかし、MT車を設定しない車種も多く、AT車とMT車の価格差が比較できない車種が多くなってきています。

まとめ

誰でも簡単に運転できるAT車のメリットはMT車のデメリットであり、自分でクラッチ操作を行いながらシフト操作を行うMT車のメリットはAT車のデメリットであることが多い傾向にあります。

日本国内で製造・販売されている車種のほとんどはAT車で、MT車が選択できる車種は限られています。
AT限定免許で免許を取得した方は、クラッチペダルのあるMT車の運転はできませんが、MT車で免許を取得した方はAT車も運転可能です。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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